日別アーカイブ: 2022年4月8日

ペンタックスMEスーパーのカメラ修理

今日は「灌仏会」、「花祭り」
お釈迦さまの生誕を祝う日ですね!
本当は日本ではクリスマスで盛り上がるよりも
春の到来と共にこの日で盛り上がる方が
正しい姿のような気がしますが…(苦笑)
個人的には宗教に全く興味がありませんし
特に信仰しているものもございませんが
仏教の国なのにお釈迦さまの生誕日があまりにも
認知度が低いのはちょっと寂しいような気がします…
お盆やお彼岸は年中行事として根付いているのに…(苦笑)
うちのじいさんばあさんは信心深かったし
浄土真宗だったためお釈迦さまや親鸞さまの
絵本とかは幼いときに良く見せられたなぁ
幼稚園も浄土真宗西本願寺派のお寺だったし…
この時期にいろいろ教えられていると
やはり影響は受けますよねぇ…
とりあえず後で甘茶買ってこようかな…(笑

さてさて

本日は「ペンタックスMEスーパー」のカメラ修理を行っています。
ペンタックスMシリーズの基本形である
エントリー機「ME」にマニュアル露出モードと
1/2000シャッター、
そして非常に明るいクリアブライトマットスクリーンを
装備しファインダーの見えやすさやピントのキレを向上させ
中級機に仕立て上げられたカメラです。
元々ベースとなるMEは巻上の感触の良さや上品なシャッター音等
使い心地に優れたカメラだったので
MEスーパーにブラッシュアップされたことで
さらに素性の良さが際立つような気がします。
1979年発売のカメラです。

お預かりしているMEスーパーはファインダー内露出計の値が
とにかく安定しません。
正しい値を示したかと思えば4段くらいアンダーに指示することもあります。
オート制御も連動して不安定なので
オートで撮影すると極端に暗い写真が混じってしまうような状態です。
さらに使っていると何かのタイミングで
LED表示が上に行ったり下に行ったり
はたまたいろんなところが点灯したりと
しっちゃかめっちゃかになることもあります。
電池室周りで接触不良が起きているのかと思ったのですが
腐食痕もなく分解しても電池室裏のハンダや配線には問題ありません。
これまでおそらく開けられたことがなく
内部モルトの劣化等はありますが基板や接点も一見非常にキレイです。
…となると基板内不良の可能性も出てくるのですが
まずは各接点やハンダ等のチェックと怪しそうなところは
重点的に清掃し、ハンダはやり直していきます。

基板の差し込み部とかも入念に清掃していきます。
で、ME系定番トラブルの原因となる
ミラー駆動部やエアダンパー等の整備も行っていきます。
今回はミラーアップやチャージ不良の症状は出ていないのですが
ミラー駆動部やエアダンパーのゴムブッシュはやはり
劣化してボロボロでした。このまま放置していると
そのうちトラブルの原因になってしまうと思われます。
で、一通りできることは全てやって
仮組して動きを確認したところ
見違えるように露出計やファインダー表示のLEDは安定しました。
さらにシャッタスピードの制御もマニュアル時も含めて
上手くいってなかったのですが(たまにスローでも最速で切れる)
その症状も出なくなりました。
ピンポイントで「ここが悪い!」というのは発見できませんでしたが
やはりどこかで接触不良が起きていたと思われます。
基板内不良でなくて安心しました。
何とか修理の目処が立ったので
これから細かい調節を行いながら仕上げていきます。
快適安心で使える1台になりそうです。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。