日別アーカイブ: 2025年6月18日

ニコンEL2のカメラ修理

今日は「おにぎりの日」だそうですよ。
1987(昭和62)年11月に
当時の鹿西町内の杉谷チャノバタケ遺跡の
竪穴式住居跡から日本最古の「おにぎりの化石」が発見されました。
この「おにぎりの化石」は炭化して黒い石のように見え
弥生時代中期のものと推測されている。
これに由来して、同町は「おにぎりの里」として町おこしを行っています。
記念日の日付は「鹿西」の「ろく(6)」と
毎月18日の「米食の日」からなのだそうです
稲作が始まったころから「おにぎり」はもうあったのですねぇ
昨今、いろいろ話題になる米ですが
炊き立ての熱々の白米をシンプルに塩で握っただけの
「塩むすび」ってめちゃくちゃ美味しいですよね。
これが味わいたいがためにたまに自分で握ります(笑
子供の頃にばあさんが握ってくれたものは
米が釜炊きだったこともあってか記憶が美化されているのか
自分が握ったものよりもっと美味かったような気がします。
…こんなこと書ていると熱々の「塩むすび」が
無性に食べたくなってきました。
米を食べるのは朝だけなので明日の朝ご飯は
炊き立て熱々の「塩むすび」と漬物にします!

さてさて

今日は「ニコンEL2」のカメラ修理を行っています。
1977年発売のカメラです。
機能的には「ニコマートEL」をAiレンズ対応としたカメラです。
銘板のネームは「Nikon」となっていますが
このモデルまでは「ニコマートEL」の仲間ですね。
「Nikon」の刻印の上にはお馴染みの「EL」マークも刻印されています。
翌年にはフルモデルチェンジが行われ「FE」が登場することもあり
中身を見渡すとこれまでの「ニコマートEL」とは全く異なる
後継が拡がっています。フレキシブル基盤も採用され
受光素子もCDSではなくSPDです。
基盤やASA感度盤の構造等を見ていると
ほぼほぼ「FE」です。露出制御ICもほぼFEと共用とのことです。
こうしてみると70年代から80年代かけての時代の流れが感じられますね。

お預かりしている「EL2」はまずプリズム腐食が非常に激しく
ファインダーを覗いてみると視野の端々から腐食が蜘蛛の巣状に
拡がっていることがよくわかります。
さすがに視野の中でもかなり邪魔になります。
他機種でよくあるような周辺に貼られているモルトの影響とかではなく
蒸着そのものの劣化が原因かと思われます。
たぶん偶然ではないと思うのですが
同じニコマート系でも「FT系」より「EL系」のほうが
こうしたプリズム腐食が圧倒的に多いような気がします。
プリズムそのものは同じものを使っているはずなのですが…

まだ取り掛かったばかりの状態です。
こうして上カバーを外した光景も「FE」に近いものがあります。
フレキで覆われているため「FT系」よりもかなり気を使いますが
これから一通りの整備を行っていきます。
プリズムは交換で対処します。
他、オート制御が随分と不安定なのでマグネット周りや
各接点を入念に清掃整備していきます。
最終的には電気的に調整して精度を出していきます。

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