日別アーカイブ: 2025年6月28日

ニコマートFTのカメラ修理

今日は「パフェの日」だそうですよ。
甘いもの好きな私としてはそれを聞いただけで
パフェが食べたくなりますねぇ…(笑
コンビニスイーツとかでも十分に美味しいし
食べ応えありますが
やはりたまにはお店に行って
豪華に盛り付けられたパフェを堪能したいものです。
視覚で楽しむ美味しさってのもありますものね!
本格的に暑くなるこの季節にもピッタリです。
冷房の効いた部屋で旬のフルーツや
ガツンと甘いシロップ、チョコ、アイスが入ったパフェを
ゆっくり楽しんで少し身体が冷えたところで
熱いブラックのコーヒーで締める…いいですねぇ…
いかん…仕事中止して喫茶店行きたくなってきました…(笑
ちょっと気合い入れなおしてスイッチ入れなくては…

今日は「ニコマートFT」のカメラ修理を行っています。
1965年発売の中級機です。
前板とミラーボックスのダイキャストとを一体化し
シャッターはユニットシャッターである
コパルスクエアSを採用、各部のコストダウンを行いながらも
以前、OEMで失敗したニコレックスシリーズの失敗を踏まえ
開発製造はニコンで行い
高い精度と堅牢性を持ち合わせたカメラとなりました。
F一桁シリーズには及ばないとしても
実際に使用してみても非常に丈夫なカメラです。
機能的にも開放測光のTTL露出計を内蔵し
普通に使うには全く必要十分なカメラです。
ニコマートFT系というと現存台数としても
当店に依頼が多いのも後に出た「FTN」が多いのですが
今回は最初に発売されたFTです。
基本的な構造はほぼ変わらず、違いといえば
開放F値補正操作(いわゆるニコンのガチャガチャ)がなく
若干、レンズ交換の際の開放F値設定が手間なことと
ファインダー内にSS表示がないくらいです。

お預かりしている「ニコマートFT」は
やはりかなり長い間、使われずに眠っていた個体と思われます。
それでもさすがというかシャッターは精度はともかくとしても
一通り作動しています。
ただしやはりシャッター羽根の汚れのせいか高速の精度は
あまり出ていません。
電池もキチンと抜いて保管してあったようで
不安定ではあるものの露出計も動作しています。
ただ一番気になるのは異様に巻上が重いことです。
フィルムを装填していない状態でもかなり重いので
実際にフィルムをいれるとさすがに普通には使えない重さかと思われます。
おそらく巻き上げ機構部の油切れや
積年の汚れが原因と思われます。
細かく見ていくとミラー駆動にも粘りが見られるので
やはり本来のスムーズさや精度を取り戻すためには
一通りの整備が必要な状態です。
当然ながら内部も含めたモルトは全滅です。

取り掛かったばかりの状態ですが
やはり内部は古い油脂類と埃が混じったような
汚れがかなり見られます。
これからミラーボックスを外してシャッタユニットも降ろし
できる限りの清掃整備を行っていきます。
心配されるマイラー抵抗の状態は良好な様子です。
大きさに余裕があることもあり
整備性は非常に良いカメラです。
コパルスクエアもシンプルなシャッターユニットなので
細かい部分まで清掃整備ができる構造になっています。
しっかり手を入れればまだまだ長く使えるカメラだと思います。

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