ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「大寒」です。
寒さが最も厳しくなる頃。。。ということですね。
もちろんお店にいても寒いのですが
それでも昨年に比べれば少し暖かいような気もします。
何だか昨年は銭湯で湯船に浸かっているとき以外は
常に「寒い!」と思っていたような気がします(笑)
本当に寒いのは例年1月26日~2月4日くらいまでらしいので
何とかお手柔らかにお願いします。
全然関係ないのですが色んな方がカバーしている
大寒町(おおさむまち)」って歌がありますね。
私は矢野顕子さんが「SuperFolkSong」でピアノ弾き語りでカバーしている
ヴァージョンしか知らないのですが
妙に聴きたくなってきました(笑)

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
F2のボディに露出計内蔵の
フォトミックファインダーを装着したモデルですね。
先代のFフォトミックと基本的な構造は似通っているのですが
電池室がボディ側に移動され
少し頭でっかち具合が大人しくなった印象ですね。
F2フォトミックは露出計が内蔵されていることは
確かに利点ですがそれだけでなく
シャッタースピードや絞り値がファインダー内で確認できます。
(アイレベルだとファインダー情報は何もナシ)
これは結構大きな違いだと思います。
個人的にはAi化されレンズの絞り刻印を直接読むようになった
フォトミックA等よりも初代フォトミックのほうが
絞り値が読みやすく良いような気がします。

お預かりしているF2フォトミックは
かなり長い間、仕舞いこまれていたらしく
全体的に盛大にカビやサビが発生しています。
当然、あちこちの動きが悪く
とてもこのままで快適に使える状態ではありません。
セールスポイントのひとつである
露出計はやはり不動です。
以前にも書いたような気がしますが
F2フォトミックの露出計不動トラブルの半分以上は
ボディ側電池室が原因です。
今回もファインダー側は精度調整こそ必要ですが
動作はしている状況でした。
F2の電池室マイナス側端子を留めている部分が
プラスチック製なのですが
ここが経年劣化で折れてしまうのです。

シャッターは油切れで動作不良、スローガバナも固着
巻上も油切れ。。。という状態だったので
稼動部分は一通り清掃して注油を行った上で
調整を繰り返します。
写真のレンズは当店所有のもので
もともとは55mmF1.2が装着されていたのですが
こちらは絞り羽根のサビが酷い上に
レンズがカビで完全に白濁していたので
残念ながら修理はあきらめました。
それでもボディ側は快適に撮影に使えるレベルになったと思います。

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