ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「国旗制定記念日」だそうですよ。
1870年のこの日に「商船規則」で
国旗のデザインや規格が定められたそうです。
もちろんそれよりもっと昔から「日の丸」は存在し
幕末以降は船舶の国旗としても使われていたのですが
この日より前は明確な規定がなかったのだそうです。
これより以降、縦横比は7対10、
日の丸の中心は旗の中心から旗竿側に
1/100ずらした位置と決められました。
(現在は縦横比は2対3、
日の丸の中心は旗の中心に改められています)
でも日本の国旗ってシンプルでわかりやすくていいですよね。
世界中の国旗見ていると
結構細かいデザインだったり、
とてもパッと書けるようなものではなかったりするものも多いですよね。
まぁ、国旗を改めて書くことなんてまずないのですが。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
つい先日もありましたよね。
やはり今でも人気の高いカメラです。
前回も書きましたが基本的に非常に丈夫なカメラです。
長い間、しまいこまれていた個体でも
とりあえずシャッターは切れる。。。というものも多いと思います。
しかしながら発売開始から50年経過したカメラです。
とりあえずは動作していても
万全の状態にはほど遠いものが多いと思われます。

今回、お預かりしているFTNも
一通り動作はしているようなのですが
調べていくといくつか問題が出てきました。
まずFTNの大きな特徴のひとつである
「開放F値補正操作」(いわゆるガチャガチャ)
絞り環を一往復させることで
開放F値をボディ側にセットする機構ですが
これが上手く働いていません。
セットされた絞り値はマウント脇の指標に
赤いマークで表示されるのですが
絞り環を回してもこれが全くセットされないか
セットされたとしても最も明るいF1.2にセットされてしまいます。
これでは露出計は当然、正しい値を示すことができません。

さらに開放F値が正しくセットされたとしても
今度は露出計側の精度がズレていて
2段以上オーバーの指示になってしまいます。
加えて露出計の指針もかなり不安定です。
シャッターもとりあえず動作はしていますが
高速シャッターになると先幕・後幕のバランスが崩れているようで
露光ムラが出てしまっている状態です。

シャッターユニット整備、巻上部、ミラー駆動部、
露出計関連、ファインダー、モルト交換等々
各部点検整備一式を行いました。
預かり時に比べても
非常にスムーズに動作するようになったと思います。
この頃のニコン機がいくら丈夫だといっても
さすがに50年経過すると色々な部分が
動きにくくなっているのはしかたがないことです。
新品当時には戻りませんが
なるべく楽チンに気持ちよく動いてもらえるように
整備を行ってあげられればと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。