ペンタックスS3のカメラ修理

今日は2月9日。。。
服の日、ふく(フグ)の日、風の日(吹く)、福の日。。。等々
語呂合わせに由来した記念日が目白押しですが
なんといっても「肉の日」でしょう!
あぁ焼肉行きたいなぁ。。。
(ちょくちょく行っているのですが何度でも行きたい)
基本的にお酒は日本酒が好きなのですが
焼肉はビールですよねぇ。。。
ロース、ハラミ、ホルモン(これだけあれば十分)を
延々繰り返しつつ、中ジョッキで5~6杯飲んだら
その後でライス大盛りで!
最後はデザート代わりに甘いラムコークか何かで締める。。。と
今日は都内も雪が降っていますが
こんな日こそ暖かい炭火を囲みつつ
美味い焼肉と冷たいビールは最高ですよねぇ。。。
はぁ。。。まずは仕事をしなくては。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ペンタックスS3」のカメラ修理を行っています。
発売は1961年です。
ペンタックスとしては初の完全自動絞りとなったカメラです。
(対応するスーパータクマー及び
一部のオートタクマーレンズを使用時)
完全自動絞り。。。1960年代半ばには
当たり前の機能になってしまうのですが
シャッターを切った瞬間(露光している瞬間)のみ
レンズを絞り込む機能のことです。
一眼レフの場合、レンズを通して実際写る範囲そのものを
ファインダーで見るわけですが
その場合、基本的に絞りが開放でないと暗くて
ピント合わせもままなりません。
普段は開放でファインダーを見つつも
シャッターを切ってミラーを跳ね上げると同時に絞りを絞り込み
ミラーが戻ると同時に絞りを開放に戻す。。。
これが完全自動絞りというわけです。
完全自動絞りでないカメラは
その都度、レンズを操作して
絞ってからシャッターを切らなくてはいけなかったり
シャッターを切ったときに絞ってはくれるのですが
開放に戻す操作が必要だったり
レリーズを押している間はシャッター動作の状態に関わらず
絞ったままだったり。。。何らかの操作が必要だったわけですね。

お預かりしているS3は
かなり長い間、家の中で眠っていたカメラとお聞きしています。
この時期のペンタックス機で心配なのは
まずはシャッター幕の状態なのですが
若干のカビや汚れが見られますが
極端に硬化していることもなく
これであればシャッター幕交換までは必要なさそうです。
ただし、シャッターの動きは相当悪く
高速シャッターは開きすぎで全く精度は出ておらず
低速シャッターはガバナ固着で開きっぱなしになってしまいます。
何度かシャッターを切っていると
たまにシャッターが走りきらずミラーアップしたままになってしまいます。
発売から60年近く経過するカメラですから
長い間動かさずにおいておくと
こういう状態になるのはしかたないですね。
それでもどこかが破損しているとか
部品の劣化で交換しないとどうにもならないという状態ではありません。
長年の間にたまった汚れや
古い油を取り除き、スムーズに動けるようにしてやれば
十分に使える状態になると思われます。

写真は整備後ですが
見違えるようにスムーズに動作するようになりました。
付属するオートタクマー55mmF1.8も
レンズにカビがかなり発生していたので
清掃を行いすっきりとした状態になりました。
このS3、これからはご依頼者のお子さまが使われるということです。
フィルムカメラは初めてとの事でしたので
納品時にはもちろん使い方のお話もさせていただく予定です。
ご来店であれば修理完了時に使い方も
お教えすることもできますので
必要であれば遠慮なく言っていただければと思います。
初めてのフィルムカメラとなるS3で
ステキな写真をたくさん撮っていただきたいものです。

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