キヤノンデミCのカメラ修理

今日は「趣味の日」だそうですよ。
趣味。。。
まぁ、ここをご覧になっていただいている方の多くは
きっと写真やカメラが趣味ということになりますよね。
私の場合はカメラは仕事で写真は趣味。。。になるかな。。。
趣味。。。というと
何だか「気分転換程度のお遊び」みたいな感じがしてしまい
(あくまで個人的主観です)
あまり好きではないのですが。。。
そうですね。。。趣味も真剣に苦しくてもやるものと
本当にストレス発散に特化したもの、
2つあったほうがいいような気がします。。。
そうなるとなかなか時間とお金が大変ですが。。。(苦笑)

さてさて

今日は「キヤノンデミC」のカメラ修理を行っています。
キヤノンのハーフカメラシリーズといえば
「デミシリーズ」ですが今回の「デミC」はちょっと変り種で
初代のデミをベースにレンズ交換を可能としたモデルです。
専用レンズマウントで28mmF2.8と
50mmF2.8の2種類のレンズを使うことができます。

お預かりのデミCは
シャッター・絞りリングと連動する露出計指針の
位置関係がちょっとおかしいようで
適正な露出を得ることができません。
位置関係を正したところ、今度は露出計指示が
相当にオーバー気味なことも判明しました。

デミといえば外側カバーがモナカ構造で
裏蓋部分は大量のモルトで遮光が行われています。
未整備のデミはほぼ間違いなくそうですが
やはりモルトが劣化してボディ側の塗装まで侵食してしまっています。
モルト交換の上、できる限り修復していきます。

他、シャッター羽根・絞り羽根・レンズ清掃
シャッターユニット整備、ファインダー清掃等々
一通りの整備を行いました。
ふんだんにプリズムを利用した贅沢なファインダーは
ハーフ判とはいえやはり見え心地は良いですね。
50mmF2.8が装着された状態でお預かりしていますが
ハーフ判なのでフルサイズだと80mm前後といったところでしょうか。。。
ファインダーは視野全体が28mm用で
内側にあるフレームが50mm使用時に使用するものです。
F2.8のレンズですがF1.8クラスの大口径がついているようです。
なかなかカッコ良いですね。
デミシリーズといえばハーフ判としてはめずらしく
巻上がレバー式です。
またデミのそれは巻上感覚が非常に気持ちよく
これだけでもデミを選ぶ意味があると思います。
余談ですが一通りの整備が終わった後の
フィルムローディングテストで36枚撮りのフィルムで
最後まで巻上げ、巻戻して問題がないかというテストを必ず行うのですが
(ハーフ判だと72枚、現実には74~78枚前後)
ダイヤル式の巻上だと
指がしんどくなってしまって閉口することが多いのですが
デミのレバー式巻上だと70枚を超えても
最後まで快適に巻き上げられます。
2、3セット同じテストをしても何ともなさそうです。
この違いは意外と大きいと思います。

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