オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「南極の日」だそうですよ。
1911年(明治44年)のこの日、
ノルウェーの探検家ロアール・アムンセンと4人の隊員が
世界で初めて南極点に到達したのだそうです。
同じ地球の上でも私たちが住んでいる環境とは全く異なる
過酷な場所がたくさんあって南極もそのひとつですが
想像がつかない世界ですよね。。。
ちなみに南極は今は夏で
今日の天気は曇り、最高気温は-16度だそうです。
夏とはいえ意外と暖かい???
これならば今日の午前10時時点での
富士5合目の気温が-14度くらいなのでそれほど変わらない。。。
まぁ気温だけの問題じゃないですし
-16度は異常な寒さですけどね。。。
行ってみたいとまでは思いませんが
ちょっとだけその場所を体験して見たいような気がします。
「どこでもドア」があればいいですよねぇ(笑)

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
ここのところ、オリンパスのカメラ修理が多いですねぇ。。。
もともと多いほうではあるのですが
この後もオリンパス機がまだ多く控えているので
今週はオリンパス週間のような感じです(笑)
そんな修理依頼の多いオリンパス機の中でも
OM-1は最も修理依頼の多いカメラだと思います。
それだけ現在でも使っている人が多いのはもちろんですが
フィルムカメラ、それも一眼レフを使い始めた方が
OM-1を選んで入手しているということも多いと思います。
機械制御シャッター機で軽量コンパクト
使い心地も何とも気持ちよい上に
非常に数多く売れたカメラで現存数も多く
市場価格も比較的お求め易い。。。
人気のある理由はいくらでも挙げられますね。
ただし基本的には丈夫なカメラですが
それは定期的にメンテナンスを行っている場合の話で
これだけそれまでに他社がやらなかった(できなかった)軽量化を
進めているわけですから
多少、華奢な部分やデリケートな部分も多いのは事実です。
手のかかるカメラではありませんが
やはり長い間未整備で使いっぱなしの個体は
動作しているにしても、いろいろ問題を抱えているものが多いです。

お預かりしているOM-1は
巻上が全くできない状態で持ち込まれました。
セルフタイマーも中途半端な位置で固着してしまっているようです。
シャッター幕の位置はリリース状態のため
シャッターが切れないのではなく
巻上がロックされている状態のようです。
正確に言うとほんの少し巻上は進んでいるのですが
ロック機構で通せんぼされているような感じです。
底部巻上機構の固着が原因と思われます。
さらにそれに関連して底部三連ギアの動きも悪いようです。
セルフタイマーは単純に油切れ固着のようです。

いつものごとくプリズムはやはり腐食しているので
交換で対処いたします。
定番の露出計及び電池室周りのトラブルはなく
長期間電池が入れっぱなしの期間はなかったようです。
とはいえ内部はそれなりに汚れています。
巻上ロック部分の修理を行った時点で
シャッターは切れるようになったものの
幕軸の動きはやはりよろしくなく
幕軸、ミラー駆動部、三連ギア部の清掃・整備を入念に行っていきます。
その結果、巻上も非常にスムーズになり
シャッタースピードも問題のないレベルで非常に安定させることができました。
こうして一通り手を入れると
まだまだ安心して撮影に使える状態に復活させることができます。

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