ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「霜降」ですね。
露が冷気によって霜になり始めるころ。。。ということですが
まだまだ都心では昼間は充分暖かいし
霜にはちょっと早いですね。でも朝晩は確かに涼しいというより
寒くなってきましたね。
平地に紅葉前線が降りてくるのももうすぐです。

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコンの普及ブランドとして名づけられた「ニコマートシリーズ」ですが
この「FTN」が一番見かけることが多いのではないでしょうか。。。
普及機クラスとはいえ、この時代のカメラは高級品ですから
非常にしっかりと造りこまれています。

今回お預かりした個体も
モルトはボロボロですがしっかり作動しています。
ただし、羽根の汚れからか
後幕の動きが少々悪く、高速シャッターでは露光ムラが出ているようです。
他はニコマートFTNでは定番の露出計トラブルです。
今回は2段ほどアンダー目に指示してしまうようです。
たとえネガ使用だったとしても2段アンダーだと
写真はさすがに暗くなってしまいますね。
ニコマートFTNの露出計のトラブルはいくつかパターンがあって
基盤のハンダ付けが劣化
基盤内の抵抗が劣化してスカスカになっている
CDSそのものの劣化、マウント基部にある抵抗が劣化、等々がございます。
今回もこのどれかだと思われます。

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搭載されるコパススクエアシャッターは非常に堅牢で
致命的な故障を見かけることがほとんどありません。
(ショック品や水没品を除く)
とはいえ、羽根の汚れやユニット内の油切れも疑われるので
これから分解を進めシャッターユニットの整備から行います。
もちろん、その後で露出計の修理も行います。

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ニコンFEのカメラ修理

今日から日本シリーズが始まりますよ。
第1戦は本日18:30から
カープ・ジョンソン、日ハム・大谷、と両エースの先発です。。。
打ち崩すのはなかなか難しいと思うけど
何とかくらいついて後半勝負に持っていってほしいなぁ。。。

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
当店でもトップクラスに修理依頼の多い人気のカメラです。
適度な大きさ、見やすくわかりやすいファインダー表示
オーソドックスだけどカッコ良いスタイリング、
なかなか欠点の見つからない優等生だと思います。

今回、ご依頼のFEはご依頼者様が
学生時代から使っていて
あるときからあまり使わなくなり保管されていたものです。
今回、ご依頼者様のお嬢様が使いたいとのことで
ヒサビサに取り出してみたものの
電池を入れても全く反応がなく
当店への修理ご依頼となりました。

早速、チェックしてみると
メーターはもちろん、バッテリーチェックすら点灯しません。
この場合、よくあるのは電池室端子が汚れていて
接触不良になっている。。というパターンですが
端子を磨いても状況は変わりません。
。。。となると(+)側電池室裏側が怪しいかな。。。

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。。。というわけで、電池室裏側をチェックするために
とりあえずミラーボックスを外すところまで分解しましたが
どうやら電池室に問題はないようです。
これからテスターを使ってどこで電源が途切れているのか
調べていきます。

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ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「あかりの日」だそうですよ。
今も当店の中を証明が明るく照らしてくれています。
たとえ夜になっても明かりがあるのが
普通に感じてしまいがちですが
これって本当にありがたいことですよね。
山にテント泊したときとかは
明かりはヘッドライトとミニランタンのみですが
一旦消してしまうと夜空以外は何一つよく見えないですし
明かりがないとその場から動けなくなってしまいます。
普通にどこにでも明かりがある生活に感謝しなくては。。。

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
名機との呼び声が高いオートコードですが
本日、お預かりしてるのはオートコードの中でも
特に人気の高い、最終モデルでもある「オートコードⅢ」です。
220フィルムにも対応し(220フィルム自体が今や少ないですが)
「CDS型」から採用された新ガラスを使ったロッコールレンズ
見た目にも後期型の特徴でもある
ビューレンズの青いコーティングが美しいカメラです。

今回、お預かりした個体は
ご依頼者様が購入したばかりとのことなのですが
シャッターレリーズが押せません。。。
常にシャッターボタンロックがかかったような状態になっています。
シャッターはどうやらチャージされているようです。

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実はここまで開けている途中に
レリーズロックが突然解除されました。。。
しかし今度はシャッターチャージができません。
どうやらチャージカムが上手くセットされていないか
変形していると予想しています。
レリーズロックがかかったままになったのも
チャージカムが悪さをしているようです。
これから原因を詳しく調べて対処していきます。
シャッターユニットを外してしまっているので
他、各部点検整備一式も並行して行います。

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コシナ35のカメラ修理

今日は「リサイクルの日」だそうですよ。
昔と比べると随分リサイクルに対する意識は高くなったと思います。
昔のように色んなゴミをどんどん捨てられる環境ではないですしね。
ところで、不要になったカメラ、壊れてしまったカメラ、等々の
お引取り・買取も当店では行っています!
是非使わないカメラに第二の人生(カメラ生?)を与えてあげてくださいませ!

さてさて

本日は「コシナ35」のカメラ修理を行っています。
コシナ35・・・そんなに見かけるカメラではないですよね。
実はこれ中身の機構はほぼ「コニカC35」なのです。
外観はC35よりもレトロな感じで
もう少し前の世代のコンパクトカメラに近いイメージですが
C35同様にコパルビハインドシャッターを搭載し
オート制御部分、ファインダーもほぼ同じです。
ただ、電池室室、レンズ周り、CCD周辺の取り回しはC35と異なります。
搭載レンズも「コシノン38mmF2.7」で
C35の「ヘキサノン38mmF2.8」よりほんの少し明るいです。

今回、お預かりしたコシナ35は
かなり長期間、ご依頼者のご実家で眠っていたものです。
比較的、保管状況が良かったのか
カビは少ない感じなのですが
おそらく電池が入れっぱなしだったらしく
電池室に激しい腐食と緑青が見受けられます。
シャッターそのものは作動していますが
このカメラはC35と同じく露出計が動かないと
全くオートが効きません。

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やはり電池室からのリード線も腐食で断線気味なので
これからレンズボードを外して
配線の張替え、シャッターユニットの点検整備、レンズ清掃と
いった感じで各部点検整備を行っていきます。

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ローライコードのカメラ修理

今日は「海外旅行の日」だそうですよ。
海外旅行。。。うーん、行ったことあるのは。。。
ハワイ、グアム、サイパン、イスタンブール、以上かな。。。
全部、会社員時代の社員旅行あるいは報奨旅行。。。
だからハワイ、グアム、サイパンは2回以上行ってるなぁ。。。
今は海外に行く予算と時間があったら
日本アルプスをゆっくり撮影しながら縦走したいなぁ(笑)

さてさて

今日は「ローライコード」のカメラ修理を行っています。
ローライコードもシリーズとして30年近く生産されていたので
色々なタイプがあるのですが
今回、お預かりしてる個体は「Va型」かと思われます。
搭載されるレンズはクセナー75mmF3.5です。

二眼レフは一部のモデルを除いては
機構はシンプルなのでしっかりメンテナンスしてやれば
今でも充分使える個体がたくさん存在します。
2眼レフに限ったことではなく
1950年代のカメラで困るのはレンズのクモリです。
今回のローライコードは大丈夫そうですが
テイクレンズが真っ白に濁っているものは
清掃しても元に戻らないものが多いです。

で、今回のローライコードは
外装はなかなか年季が入っていますが
レンズの状態は悪くない様子です。
ただ、絞りやシャッタースピードのレバー、巻上ノブ、
操作する部分がそれぞれ妙に重いです。
なぜかヘリコイドだけは充分スムーズなのですが。。。

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しばらく使われていなかった個体ということで
各部点検整備一式を行います。
まずは心臓部であるシャッターユニット周りから取り掛かります。

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ヤシカエレクトロ35GSNのカメラ修理

今日は「カラオケ文化の日」だそうですよ。
最近は少し頻度が減りましたが
私、結構、「ひとりカラオケ」行くんですよね。。。
いつも行くビッグエコーで
「あ、こんにちは!いつものでいいですね!」
(ライブダムスタジアムの部屋でフリータイム・ドリンクバー)
。。。って言われるほど。。。(苦笑)
もちろん、大勢でワイワイやるカラオケも楽しいけど
誰にも気兼ねなく自分の好きな歌を
思い切り歌うのはすごくストレス発散になっていいですよ。

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GSN」の修理を行っています。
昨日は同じエレクトロでも1975年発売のGXでしたが
今日は1973年のGSNです。
今回のGSNは基本的な構造は初代エレクトロ(1966年発売)と似通っています。
中身の細かい部分はいろいろ改良されていますが
大きくは初代エレクトロに新コーティングのレンズを搭載し
ホットシューを装備し、巻上レバー等の小変更を行われた仕様となります。
初期の流れを汲むエレクトロはちょっと大柄ですが
威風堂々とした感じでなかなか質感高いです。

今回、お預かりしたGSNは
これも初期の流れを汲むボディならではの
ギラギラしたヤシカらしいシルバーです。
キレイに清掃すると梨地の非常に美しいボディーです。
しかしながら今回の個体は残念ながら電源が入りません。
自慢のコパルエレクシャッターも電源が入らないと
制御が全く出来ません。
電池室蓋の裏がかなり腐食していましたので
これも原因のひとつではありましたが
反対側のマイナス側の腐食も酷く
電池室裏では腐食のためリード線が断線していました。

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まずは電池室を中古良品に交換して動作チェックを行います。
そこである程度の動作が確認してから
各部接点、シャッターユニット、絞り機構、レンズ、ファインダーと
清掃点検整備を行っていきます。

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ヤシカエレクトロ35GXのカメラ修理

今日は「ボスの日」ということらしいですよ。
うーん、私のお店は私一人だから
誰もボスって言ってくれないなぁ。。。(笑)

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GX」のカメラ修理を行っています。
少し前にも紹介したとも思いますが
エレクトロ35シリーズの最終モデルがこのGXです。
「ろうそく1本の光でも写る」という一貫したコンセプトを目指して
初代から造り続けられてきたエレクトロ35シリーズですが
このGXになると随分コンパクトになって現代的になった気がします。
。。。とはいえ発売は1975年。金属製の質感の高いボディ
40mmF1.7の大口径レンズ。。。熟成されたコパルエレクシャッター
現在の基準から言ってもなかなか魅力的なスペックです。

今回、ご依頼の個体は意外と見かけることの少ない
シルバーのGXです。
ながらく保管してあった個体のようで
モルトは各部ボロボロ、レンズにはカビが見受けられます。
電池室は比較的キレイなのですが
少々、緑青が見受けられます。
動作はとりあえずしている感じですが挙動が不安定です。
ファインダーはクモリ気味で暗く感じます。
GXはもともとファインダーは青みががっているのですが
暗いせいで尚更青く見えてしまいます。

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電子式シャッターなので電池室はもちろん
各接点の清掃とハンダ付け部分のチェックを徹底的に行います。
シャッターユニットの点検整備に続いてレンズ、ファインダーと
各部点検整備一式を行います。

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キヤノンデミSのカメラ修理

今日は「きのこの日」だそうですよ。
秋から冬にかけては色々なきのこが美味しい季節ですよね。
この季節になるとマツタケの話題が多いとは思いますが
昔から「香りマツタケ味シメジ」って言いますよね。
ここ数年、スーパーでも稀に売っているのを見かけますが
「ホンシメジ」は本当に美味しいですよねぇ~

さてさて

本日は「キヤノンデミS」のカメラ修理を行っています。
ハーフ判カメラとしては「オリンパスペンシリーズ」に次いで
有名な「キヤノン・デミシリーズ」ですが
モデル名の「デミ」は英語やフランス語で使われる接頭辞で
「半分」の意味だそうです。

今回は最初のデミが発売されて1年半後に追加となったデミSですが
デミSは30mmF1.7の非常に明るいレンズを搭載します。
露出はデミ同様に露出計を見ながら指針を合わせる方法ですが
普通にマニュアル露出で絞りも設定できるようになりました。
ただし、ピントは変わらず目測式なので特に絞りを開いたときには
ピントには注意が必要です。

今回、お預かりした「デミS」は
まず露出計の針が全く振れません。。。
おそらくセレン光電池がもうダメだと思われます。
今回はうまく代わりの中古セレンが見つかったので
交換で対応します。
他、裏蓋内一面に貼ってあるモルトは劣化で用を成してなく
ファインダーにクモリ、レンズにはカビ
絞り羽根は固着気味。。。と全体に点検整備が必要な状況です。

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通常のデミと違って前カバーは上下分割になっています。
これからさらに分解を進めて各部点検整備を行っていきます。

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キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「鉄道の日」だそうですよ。
そんなに鉄道マニアではないのですが
ブルートレイン全盛期に子供時代を過ごしたこともあり
やはり鉄道全般は好きです。
ここ数年はいわゆる「非電化」の路線を時間をかけて撮りに行きたいと
常々思っているのですが、なかなか実現しないですね。。。

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
初代F-1と同時期に発売された
非常に信頼性の高いメカニカルシャッター機です。
今回、ご依頼いただいたFTbはいわゆる後期型の
「FTb-n」とも呼ばれるモデルです。
外観上ではセルフタイマー周りのデザインが変わり
機能上ではファインダー内にシャッタースピード表示がされるようになりました。
もちろん、ファインダー内SS表示は便利ですが
分解修理を行う側からすると
少々、ファインダー周りの分解が大変になりました(笑)

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お預かりの個体は、まず露出計がバッテリーチェックも含めて
全く動きません。電池室あるいはSW部の接触不良かと思われます。
余談ですがFTbのバッテリーチェックは
ASA(ISO)100・1/1000にダイヤルをセットした状態でないと
正しいバッテリーチェックができません。
上カバー背中側に「CHECK ASA100 1/1000」と本来は
シールが貼ってあるのですが剥がれているものも多いです。
ご参考までに。。。
他、先幕の動きがどうも不安定で高速シャッターが安定していません。
動きの悪いときは明らかにシャッター音にも違いが出るので
幕軸の汚れ、油切れが原因と思われます。
これから分解を進めて各部点検整備一式を行います。

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ミノルタSR505のカメラ修理

今日は「サツマイモの日」だそうですよ。
今朝はまた一段と季節が進んだ感じで空気が冷えていますし
焼き芋も美味しい季節になってきましたね。
糖度の高い、あまーいサツマイモが食べたくなってきました。。。(笑)
とりあえず今夜は芋焼酎で晩酌かな。。。

さてさて

今日は「ミノルタSR505」のカメラ修理を行っています。
同時発売された「SR101」と並んで
ミノルタとしては最後の機械制御シャッター搭載一眼レフとなりますね。
発売は1975年。
既に1973年には「X-1」翌74年には「XE」が発売されていて
電子制御のXシリーズに主流は移り変わろうとしている時期だったと思われます。
基本設計は1966年発売の「SRT101」がベースになっており
非常に熟成を重ねてきたモデルとも言えると思います。

お預かりしている「SR505」は、これがまた非常にキレイな個体
シルバーの輝きも眩しいくらいの美品です。
ただしメンテナンスされている様子ではなく
モルト類はどこも全滅で劣化したモルトがファインダーに
かなり入り込んでいるような状況ですが
保管状態そのものは悪くはないようでカビやサビは見当たりません。

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今日はまだ現状をチェックしただけで
作業はこれから取り掛かります。
チェックした現状をもう少し付け加えると。。。
巻上げしてみてすぐに感覚でわかったのですが
明らかに油切れの兆候が見受けられます。
測定機でシャッタースピードを測ってみると
1/1000設定時に幕の走り始めこそ
(実際に撮影した写真で見ると写真右側)
ほぼ1/1000で合っているのですが
写真中心部で1/700、幕の走り終わり(写真でいう左側)には
1/500しか出ていない状況です。
全体が平均的に1/750しか出ていない。。。というのであれば
あまり写真に大きくは影響しませんが
写真の右端と左端で1段違うと、被写体によっては
右と左で明らかに色の濃さが変わってしまいます。
今回は1/500、1/250、とシャッターが遅くなるにしたがって
左右差は小さくなっていき、1/125だと全く気にならないレベルです。

参考までに幕速をチェックしてみると
どうやら後幕の動きが悪いようで
先幕に置いていかれる感じのようです。(スリットが進むにつれて開いていく)

スローガバナの調子は良く低速シャッターは安定しています。

こういうときにはむやみに幕のテンションを触るのは厳禁で
まずは古い油や汚れなどで動きが悪くなっている幕軸を清掃します。
場合によってはそれだけでテンションはほぼ最初の設定のままで
正しいシャッタースピードに落ち着くことも多いです。
あくまでも不調の元を正してから微調整を行うということが基本です。

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