ミノルタフレックスのカメラ修理

今日は「人間ドックの日」らしいですよ。
あぁ。。。そうですよねぇ。。。
カメラの点検整備ばかりやっていないで
自分の身体の点検整備しなくては。。。(苦笑)
年齢的にも何が起こってもおかしくないし。。。
少し昔に大病を患ったせいで年に1回のCT検査と
それとは別の理由で毎月血液検査だけは行っているのですが
これだけじゃ全然足りませんよねぇ。。。
元気良く仕事するためにも近いうちに私も人間ドック行ってきます!
(でもなんだかんだで後回しになってしまうんですよねぇ(汗))

さてさて

本日は「ミノルタフレックス」のカメラ修理を行っています。
ミノルタの二眼レフは「ミノルタフレックス」、「ミノルタコード」
「ミノルタオートコード」と1930年代から60年代の後半まで生産されました。
「ミノルタフレックス」は1937年の初期型が最初の発売ですが
この時代のカメラによくある話で
モデル名そのままにいろいろなタイプが存在します。
今回お預かりしている「ミノルタフレックス」は
いわゆる「Ⅲ型」でミノルタフレックスとしては最終モデルとなります。
いわゆる当時の最高級機であり価格もかなり高額で発売されていました。
それほどの高級機でありながら
比較的現存している個体は多く
ミノルタフレックスⅢがかなりヒットしたカメラだということがよくわかります。
このⅢ型の発売(1954年)の前年には
普及機として最初のミノルタコードが発売されており
その後、ミノルタコードが機能追加等により
主力モデルとなりさらにミノルタオートコードへと進化していきます。

ミノルタフレックスⅢはロッコール75mmF3.5レンズを搭載し
シャッターユニットは当時の最高級シャッターとも言える
セイコーシャラピッドで最高速は1/500です。
フィルム装填はスタートマーク合わせ式のセミオートマットです。
セルフコッキングはまだ対応していませんが
シャッターチャージレバーや絞り・SSレバーは大きくて
操作しやすくビューレンズ上面に絞り・SS値が表示されるため
構えた状態で非常に操作しやすいカメラです。

お預かりしているミノルタフレックスⅢは
一応、シャッター等は動作するのですが
レンズのカビ・汚れが酷い状態です。
定番ですがファインダーミラーも劣化しており
スクリーンの汚れも相まって
ファインダーはかなり見え辛い状況です。
お預かり時には一応、シャッターは切れているな。。。と思っていたのですが
整備前にしっかりチェックしてみると
それなりにシャッター羽根は粘っているようで
羽根の動きも悪く、絞り羽根にも油滲みが見られます。

写真は一通り整備が完了した状態です。
シャッター羽根・絞り羽根洗浄、レンズ清掃
ミラー交換、ファインダー清掃等々、各部点検整備一式です。
心配されたレンズのカビ・汚れは
キレイに除去できました。
もともとあった若干の拭き傷は残りましたが
撮影には全く影響ないレベルです。
ファインダーもお預かり時に比べると格段に見やすくなりました。
ちなみにミノルタフレックスⅢは
まだフレネルレンズ等は装備しておらず
スクリーンは基本的にスリガラスなのですが
中央部に「フォーカスアイ」と呼ばれていた集光用凸レンズが付けられています。
(ついていないものも存在します)

外装もできる限り清掃したので
きっと気持ちよく使っていただけると思います。
こうして見ているとやはり高級機ですね。
眺めているだけでもその質感が楽しめます。

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ミノルタXDのカメラ修理

今日は「ラーメンの日」だそうですよ。
ラーメンを最初に食べたとされる
徳川光圀(水戸藩主、水戸黄門)の誕生日であることと
「7」がレンゲ、「11」を箸に見立てているのだそうです。
お店で食べるラーメンから袋ラーメンやカップ麺のインスタントも含め
どれも美味しいですよねぇ。。。
基本的には長年、細麺で豚骨の博多ラーメンが好きですが
たまに無性に食べたくなるこってりした横浜家系ラーメンも好きですし
随分ご無沙汰してしまっていますが
尾道ラーメンも良いですよねぇ。。。
味噌系以外のラーメンは大抵好きかもしれません(笑)
ツイッターでは何度かつぶやいていますが
袋ラーメンは子供の頃からお馴染みの
「チャンポンめん」が最強です。(個人的主観です)
こちらにいるとなかなか手に入らないのですが
まだ家に少しあるから今夜は「チャンポンめん」にしようっと(笑)

さてさて

本日は「ミノルタXD」のカメラ修理を行っています。
それほど台数は多くはありませんが
コンスタントに修理依頼のあるカメラです。
新品で売っていた頃から
電装系に少々難のあるカメラとして有名で
当店でも「修理不能」と判断せざるを得ないことが
たまにあるカメラです。
しかしながら、秀逸なのはその使い心地で
巻上の滑らかさ、アキューマットスクリーンを採用した
明るくてピントのキレの良いファインダー
上品なシャッター音等々
写真を撮る行為そのものが楽しくなるカメラです。
適度に凝縮感のある端正なデザインも魅力的です。

お預かりしている「XD」は
ご依頼者様が最近手に入れたものとのことです。
一通り動作はしているようなのですが
電源が不安定でシャッターも切れたり切れなかったりしています。
シャッタースピード、オート制御も不安定で
特にシャッタースピード優先AE時の制御が不安定です。
XDによくあるシャッタータイムラグはさほど感じないのですが
やはりミラー駆動や絞込みレバー等の動きは鈍く
全体的に動きをよくする整備と
各接点の清掃が必要な状態だと思われます。

ミノルタお得意のユニットシャッターで
ミラーボックスとシャッターユニットが一体でごっそり外れます。
ここから先の分解がなかなか厄介なカメラです。
写真は作業途中で撮ったものですが
実際は既に作業は完了していて組みあがっています。
XDはここからが意外に時間がかかり
少し様子見をしているとシャッタースピードやオートが
再び不安定になってしまい再作業となるパターンも多いのです。
一旦安定してしまえばまず大丈夫なのですが。。。
そのため通常より長めに時間を空けながら
テストを繰り返します。

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オリンパスペンEESのカメラ修理

今日は「ウルトラマンの日」だそうですよ。
私も子供の頃、一生懸命見てたなぁ。。。
とはいえ最初のウルトラマンは1966年放送開始なので
さすがにまだ生まれていないのですよね。
かすかにリアルタイムで見た記憶がかろうじてあるのは
「エース」あたりから。。。(でもまだ3歳)
でもその頃に「セブン」の再放送もかなり頻繁にやっていたような気が。。。
「タロウ」になると比較的はっきり覚えていて
放送開始された頃に主題歌のレコード買ってもらったりしたなぁ。。。
(そのレコードは今でも持っています)
個人的にはやはりエースが抜群にカッコ良かった記憶が。。。
ウルトラマンもはまるといろいろ奥深いのですよねぇ。。。
怪獣も調べ始めるとキリがない。。。(笑)

さてさて

今日は「オリンパスペンEES」のカメラ修理を行っています。
前年に発売された「ペンEE」の固定焦点を
ゾーンフォーカス化して1962年に発売されたのが
「ペンEES」です。レンズも少し変更され
3cmF2.8となっています。
シャッタースピードは1/30と1/250の2速切替式で
露出制御はセレン光電池を使用する露出計の
指針を挟み込んで行う仕様です。
ゾーンフォーカスは3点式です。
ペンEEと同様に簡単に写すことができ
ピントが不安な場合はゾーンフォーカスとはいえ
ピント調節もできるなかなかの優れものです。
見た目のレトロさも非常に魅力的なモデルです。

お預かりしているペンEESは
光が足りないとき(暗すぎるとき)に出る
オリンパスお得意の赤ベロが全く作動せず
(ファインダー上に警告として出る赤いベロ)
真っ暗だったとしても1/30開放で切れてしまいます。
加えて絞り制御の動きが悪いせいだと思われますが
光が十分足りている場合のオート露出もかなりオーバー気味で
光量によっては3段近くオーバーになってしまいます。
要はレリーズと同時に作動する赤ベロ機構や
露出計指針挟み込み機構の動きが非常に悪いものと思われます。
全く撮れない訳ではないですが
間違いなく整備が必要な状況です。

写真は整備を一通り終えた状態でのものです。
露出計制御も赤ベロも正常に機能するようになりました。
もちろん、シャッターユニット整備、モルト交換、
レンズ・ファインダー清掃等々も行い
非常に快適に動作しています。

ペンEE系やトリップ35で使われている
針挟みこみ式のオート露出や
シャッタースピードの切替、絞り制御機構は
シンプルで非常にわかりやすく
この時代のオート露出の仕組みを勉強するには
うってつけの構造です。
私も修理を始めたばかりの頃は
「なるほど~よくできてるなぁ。。。」と思いながら
いろいろ勉強させてもらいました。
またこのグレーというかベージュというか
絶妙な色合いの貼り革も味わいがあっていいのですよねぇ。。。

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フジカST605Ⅱのカメラ修理

今日は7月8日ということで
「七転八起の日」だそうですよ。
「七転び八起き」といったほうが馴染みがありますね。
何回失敗しても諦めずに奮闘することという意味ですが
7回転んだのなら7起きじゃないのかな。。。と昔思っていました。
調べてみるとここで使う七とか八は具体的な回数のことではなく
「数が多いこと」を表しているのだそうです。
短い人生、私なんかは失敗だらけですねぇ(笑)
失敗したままじゃ生きていけないので
立ち上がるしかないですが。。。(苦笑)
ところで「七転八起の日」であれば
何だか希望が持てそうな気がしますが
「七転八倒の日」だったとしたら
めちゃくちゃ辛そうな日になってしまいますね(笑)

さてさて

本日は「フジカST605Ⅱのカメラ修理」を行っています。
フジカブランドは富士フイルムのカメラに使われていた
ブランド名です。
富士フイルムは現在でもフィルムの生産を行っていて
デジタルカメラも生産していますが
フィルムカメラ時代も様々なカメラを生産していました。
どちらかといえば中判のイメージや35mm判だと
レンズ固定式レンジファインダー機等のイメージが強く
一眼レフの分野では少し地味な印象ではありましたが
使いやすいカメラがいろいろとラインナップされています。
STシリーズはM42マウントの一眼レフのシリーズですが
途中から独自の開放測光を組み込んだため
STシリーズの開放測光対応レンズは厳密な意味での
M42マウントとはいえないかもしれません。
ST605ⅡはSTシリーズの中では後期のモデルにあたり
1978年発売のモデルです。
絞込み測光機だったST605を開放測光対応としたモデルです。
横走り布幕フォーカルプレーンシャッターで
最高速は1/700秒です。
露出計は指針式でシャッターボタン半押しで作動します。

お預かりしているST605Ⅱは
巻上が全くできない状態で当店にやってきました。
シャッターはチャージされていない状況ですので
巻上げが何らかの理由でロックされているようです。
最初は巻上ロック機構の動作不良かと思ったのですが
どうやらそうではないようです。
いろいろと調べた結果、スプロケットの底部ギアが
固着してしまっていました。
巻上ロックが解消できたところでシャッターが切れたのですが
やはり先幕と後幕のバランスが悪く
精度は出ていない状況です。
巻上部の整備と並行してシャッター幕軸等の整備も行います。

写真は一通りの各部点検整備が完了し
組み上げた状態でのものです。
シャッター、巻上も快調に動作するようになりました。
装着されているEBCフジノン35mmF1.9レンズは
無限遠が全く出ておらずピント調整、レンズ清掃
絞り機構部整備等々、こちらも点検整備一式を行いました。
これで安心して撮影に使える組み合わせになったと思います。

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ミノルタXD-sのカメラ修理

今日は言わずと知れた「七夕」であり
四十八節気でいうところの「小暑」でもありますね。
7月7日はこれだけではなく
色々な記念日が制定されています。
(七夕絡みが多いですが)
「ゆかたの日」、「川の日」、「竹・たけのこの日」
「香りの日」、「乾麺の日・そうめんの日」
「ポニーテールの日」、「カルピスの日」、「ギフトの日」
「恋の日」、「冷やし中華の日」、「高菜の日」、
「ドリカムの日」。。。等々。。。
それにしても毎年のことですが
七夕は梅雨真っ盛りで
なかなか織姫と彦星を見ることはできませんね。。。

さてさて

本日は「ミノルタXD-s」のカメラ修理を行っています。
世界初の両優先AE(絞り優先AE、シャッタースピード優先AE)を搭載した
XD発売の翌年(1978年)に発売されたカメラで
XDのアイピースシャッターを省略し
代わりに「視度補正機能」を搭載したモデルです。
視度補正を標準装備したカメラはXD-sが世界初だそうです。
ボディカラーはブラックのみで国内販売専用機です。
視度補正機能以外は基本的にXDと同一です。
スペックもさることながらXD同様に
秀逸な使い心地が非常に魅力的なカメラです。

お預かりしているXD-sは
XD系定番のトラブルとも言える
シャッターレリーズ後のレスポンスが悪いという症状が出ています。
レリーズボタンを押してシャッターが実際に切れるまでの
レスポンスが非常悪い状態で
明らかに一呼吸置いてからシャッターが作動するという感じです。
絞込みレバーが作動してから
ミラーが動き始めるまでのタイミングに妙な間があり
ミラーそのものの動きも少しゆっくり目です。
主な原因はエアダンパーの粘りかと思われます。
加えて高速シャッターの精度が全く出ておらず
1/1000は開ききらないこともあります。
露出計の値はほぼ問題ないのですが
オート露出は絞り優先AE時に明らかにオーバー傾向で
+2段以上オーバーとなってしまうようです。
シャッタースピード優先時にはそこそこ正しい値が出ています。

エアダンパーの清掃整備、各マグネットや接点の清掃
シャッター幕軸の清掃注油等々一通りの整備を行っていきます。
写真は一通りの整備を終えて
組み立て直し電装系の調整を行っている段階です。
整備前に把握していた問題箇所は解消していますが
少し様子見の時間も必要です。
巻上の感触やアキューマットスクリーンによるピントの見え具合等
いつもながら操作していて非常に気持ちの良いカメラです。

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マミヤC3プロフェッショナルのカメラ修理

今日は「ピアノの日」だそうですよ。
いや、私自身はピアノなんて全く弾けませんが
弾ける人には憧れますよねぇ。。。
私の小学校からの親友(同い年のおっさんですよ)が
今でも趣味でピアノを弾いていますが
素直にすごいなぁ。。。と思います。
中学生~20歳くらいまでは
一生懸命ギターを弾いていましたが
その頃も「ピアノができるっていいなぁ。。。」とよく思っていました。
。。。とか何とか考えていたら
無性に生演奏のピアノが聴きたくなってきました。
どこかでピアノコンサートとかやってないかな。。。

さてさて

今日は「マミヤC3プロフェッショナル」のカメラ修理を行っています。
数日前に「C330プロフェッショナル」の修理も行いましたが
「C3」は「C330」の前のモデルになります。
1962年の発売です。
もちろん「Cシリーズ」なのでレンズ交換式の二眼レフです。
この「C3」からいわゆるクランク式の巻上となりました。
セルフコッキングはまだ未対応ですが
二重露光防止機構は備わっています。
Cシリーズは蛇腹繰り出しで繰り出し量も多く
接写がかなりできるのです。
60cmくらいまで寄れる感じです。
蛇腹をめいっぱい繰り出すと二眼レフとは思えない佇まいです。

お預かりしているC3は
フィルム装填時に巻止めがうまく働かず
フィルムを最後まで巻き上げてしまうことがたまにあるそうです。
巻止めの不良か何かかと推測して
巻止めや巻上部の点検整備も行いましたが
それほどおかしな箇所は見つからず
いろいろ試してみると先日のC330の件と同じような感じで
裏蓋を閉めた際に締まったことを検知するピンの押し込みが甘いようです。
装着されているレンズはセコール105mmF3.5ですが
こちらはレンズにカビがあり
動作確認をしているとシャッター動作不良が発覚しました。
シャッター駆動部が油切れの上、部品の磨耗もあるようで
非常に動きが悪くたまにシャッター羽根がひっかかってしまいます。

比べるものがないのでわかりにくいのですが
本当に大きくて堂々としたカメラです。
モデル名通りでプロの道具といった感じがしますね。
ボディ側・レンズ側ともに各部点検整備を行って
現在、少し様子見をしている段階です。

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オリンパス35-Sのカメラ修理

今日は「穴子の日」だそうですよ。
寿司ネタ、天ぷら、煮穴子。。。どれ美味しいですが
真っ先に思い浮かぶのは
宮島の「あなごめし」ですね!
もう随分長らくご無沙汰ですがこれが美味しいのですよ。
話が逸れていきますが
宮島といえば「鯛めし」も美味いのですよねぇ。。。
で、食後には「もみじまんじゅう」ですかね!
最後に宮島に行ったのは何年前だろう???
ちかいうちにまた行きたいですね。

さてさて

今日は「オリンパス35-S」のカメラ修理を行っています。
少し前にも「35-S」の修理をご紹介しましたが
今回は「Ⅱ型」ですかね。
ファインダー内にブライトフレームが表示されるようになり
そのため外観上もブライトフレームの採光窓が追加されています。
35-SⅡに搭載されるレンズはF1.8、F2.8も存在しますが
今回お預かりしている35-SⅡは
Gズイコー4.2cmF2が搭載されたものです。

定番のシャッター粘りは一見感じられないものの
やはり絞り羽根には油シミが見られるので
シャッター羽根と同様に羽根清掃は必須です。
今回はとりあえず動作はしている個体なのですが
レンズ・ファインダーにクモリ・カビがかなり酷い個体です。

露出計が装備されていないこともあり
シャッターユニットはフィルム室側からリングを外すことで
ころんと外れます。
まずはシャッターユニットの整備から取り掛かります。

レンズは後玉表面のコーティングがカビの侵食で
かなり傷んでおり、できる限りの清掃となりますが
実用上問題のないレベルには復活できると思います。
ファインダークモリは接眼レンズ、対物レンズは
通常の清掃でかなりキレイになりましたが
ブライトフレーム・二重像を映し出す
ハーフミラーがかなりカビで汚れている上に
蒸着が剥がれかけているようです。
この時代のハーフミラーは経年劣化もあり
下手に清掃をしようものなら
ミラー蒸着が全てとれてしまい、
ただの素通しのガラスになってしまいます。
今回はカビ清掃を行うと確実に蒸着が剥がれてしまうと判断し
ハーフミラーは交換で対処いたします。

1950年代は二眼レフブームの時代ですが
レンズ固定式レンジファインダー機も
いろいろなメーカーからいろいろなカメラが発売され
どれもいい感じにレトロなのはもちろん
安っぽさは微塵もなく質感の高い
非常に魅力的なものが多いです。
この手のカメラや二眼レフを集めたくなる気持ちもわかります。
私も仕事でこうやって整備するたびに欲しくなりますね(笑)

ヤシマフレックスのカメラ修理

今日は7月4日ということで
「梨の日」だそうですよ。
梨の季節にはまだ早いですが
梨は本当に美味しいですよねぇ。。。
ジューシーで適度に甘くって。。。
随分昔の話ですが
毎年、秋になると必ず梨狩りに行っていた時期もありました。
豊水、幸水、二十世紀。。。等々の品種によっても
味わいが全く異なってくるので
食べ比べしてみるとのも楽しいです。
まだ梅雨ですが秋が待ち遠しくなってきますね。
その前に桃の季節ですね。
まだ今年は桃食べていないので
そのうち買ってこなければ。。。

さてさて

本日は「ヤシマフレックス」のカメラ修理を行っています。
後のヤシカフレックスシリーズに繋がる
八州光学精機最初の二眼レフです。
正確に言うとこれより以前に
OEMとして供給しエンドー写真用品株式会社名義で販売していた
ピジョンフレックスをそのまま名前を変えたものが
ヤシマフレックスとなります。1953年発売です。
比較的初期の二眼レフということもあり
構造はシンプルです。
フィルム装填は赤窓式
シャッターユニットはNKSで最高速は1/200です。
搭載されるレンズは冨岡光学製の3枚玉
トリローザー80mmF3.5です。

お預かりしているヤシマフレックスは
やはりかなり長い間使われていなかったようで
外装もかなり汚れていて
貼り革もボロボロでした。
シャッターは油切れで正常に動作できず
ファインダーはミラーの劣化やスクリーンの汚れのため
曇ったような状態でとても快適にピント合わせはできません。
レンズもカビ・汚れが酷く明らかに写真が影響が出ると思われます。
このままではとても普通に使える状態ではありませんでしたが
致命的な破損や故障があるわけではなく
外も中もしっかり清掃して必要な部分に注油を行えば
快適に使える状況になると思われます。

写真は一通り整備が終わった状態のものです。
今回は貼り革も交換いたしました。
整備前の写真を撮っていなかったのですが
本当に見違えるほどキレイになったと思います。
もちろんシャッターも快適に動作するようになり
レンズも全く問題のないレベルにキレイになりました。
ファインダーミラーは当然交換を行い
ファインダーもできる限りの清掃を行っています。
発売から60年以上経過するカメラですが
現在でも全く問題なく使用できるというのは
やはりすごいことだと思います。
この時代の二眼レフはどれも
眺めているだけでも楽しくなってきますね。

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マミヤC330プロフェッショナルのカメラ修理

今日は「ソフトクリームの日」だそうですよ。
甘くて冷たくてフワフワなソフトクリームは
本当に美味しいですよねぇ。。。
牛乳が主な原料なので
牧場のあるような高原に行くと
その土地ならではの変わったソフトクリームが
必ずありますよね。これがまた美味しいのですよねぇ。。。
特産品でなくても
クルマやバイクで高速道路を使って遠出すると
サービスエリアで必ず買ってしまうソフトクリーム。。。
普段は意外と食べる機会は少ないと思うのですが
どこかに遠出すると必ず食べてしまうソフトクリーム。。。
何だか不思議な食べ物に思えてきました。。。

さてさて

本日は「マミヤC330プロフェッショナル」の
カメラ修理を行っています。
マミヤCシリーズはレンズ交換式の
数少ない二眼レフです。
ビューレンズとテイクレンズが装着された
レンズボードごと交換するシステムです。
広角55mm~望遠250mmまで
一通りの交換レンズ群が用意されています。
夢のような二眼レフですが
他の一般的な二眼レフと比べると
非常に大きく重いです。
これが唯一の欠点かも思われますが
レンズ交換式となったため
ある程度、重く大きくなってしまうのもしかたがない部分もあります。
ピントはRB67と同じような
蛇腹をレールに沿って繰り出す方法になっています。
さらに通常の二眼レフがL字型にフィルムを曲げて
装填するところをマミヤCシリーズでは
一直線に装填できる構造となっています。
これらも大型化の原因と思われます。
その代わりフィルムの平面性は非常によく
画質向上の大きな要因ともなっています。
C330プロフェッショナルは1969年発売のモデルです。
220フィルムにも対応可能となりました。
フィルム装填はスタートマーク合わせのセミオートマットです。

お預かりしているC330は
まず、セミオートマットが上手く作動せず
フィルムカウンターも含め1枚目にフィルムがセットされません。
巻止め等の問題かとも思ったのですが
よくよく動きを確認してみると裏蓋が随分変形してしまっていて
ボディ側のプレートを押し込めないようです。
さらにその押し込まれるプレートも変形してしまっていました。
加えてシャッターには粘りがあり
レンズシャッター定番の羽根粘りかと予想しましたが
羽根の汚れ等による粘りではなく
シャッター羽根駆動部の動作不良が原因でした。
他、ボディ部、レンズ部共に一通りの点検整備一式を行いました。
かなり長い間使われていなかった個体なのか
あちこちで動作不良な箇所がありました。
現在は全体的に非常にズムーズに動作しています。
少し時間を置いてから
最終チェックを行って完成となります。

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ニコンEMのカメラ修理

6月も末日になりましたね。
2019年もほぼ半分終わりました。
(正確には7月2日で折り返しです)
6月の晦日(末日)と12月の晦日(大晦日)は
大祓(おおはらえ)といって
罪・穢れを祓い清める神事だそうです。
うーん、悪いことはしていないつもりですが
ある意味、生きているだけで罪かもしれないし
いろいろ皆さまにご迷惑をおかけしていることも
多々あると思うので
しっかり懺悔して残り半年も乗り切りたいと思います。

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行います。
1980年に発売された軽量コンパクトな一眼レフです。
ニコンのカメラというと質実剛健ですが
大きくて重いものばかりだというイメージが
昔からありますし
割り切ってカジュアルなカメラを作るのが
苦手なメーカーというイメージもあります。
「EM」はそんなそれまでのニコンのイメージにはそぐわない
いい意味でカジュアルなカメラです。
プラスチックを多用し軽量に仕上げ
露出も絞り優先オート専用です。
シャッター音も「カシャコン」といった感じの軽いものです。
しかしながら
その丸みを帯びたニコンらしからぬデザインと
使い勝手の非常に良いコンパクトなボディは
非常に魅力的で実際に人気モデルとなりました。
現在でも普段使いに丁度良いと根強いファンが多く
私も個人的に使っていた時期がありました。

↑ はお預かりしている「EM」ですが
一通り動作はしています。
しかしながら写真にも写っていますが
巻戻しクランク部が破損しています。
巻戻そうとして壊れたらしく中にはフィルムも入ったままです。
EMの巻戻しクランクは壊れているものをよく見かけます。
円盤の部分がプラスチックで経年劣化もあって脆いのです。
何とか回してフィルムは救助しましたが
破損した部分は中古部品で交換するしかありません。
細かく動作チェックをしていくと
オートはまずまずなのですが
露出計表示は妙にオーバー気味です。
加えて高速シャッターの精度は出ておらず
幕速を調べてみると妙に遅いので
シャッター羽根(特に根元部分に)汚れがあるものと思われます。
モルトは比較的最近交換されているようなのですが
ファインダーの中はモルト屑だらけで非常に見づらい状態です。
一通り現状チェックで問題点は洗い出したので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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