日別アーカイブ: 2024年10月19日

リコーフレックスダイヤLのカメラ修理

今日は「海外旅行の日」だそうですよ。
「遠(10)くへ行く(19)」と読む語呂合わせからだそうです。
海外旅行なんて片手で数えられる程しか
行ったことないですし
それもどれも以前勤めていた会社の行事ごとばかりで
純粋なプライベートでは一度もないですねぇ…(笑
そもそもあまり興味がなかったりします。
「遠くへ行く」という意味では23区から出るだけでも
私としては充分遠くなのですが…
海外旅行はともかくとしても
たまに気分転換に遠出するのはいいでしょうね
別に観光名所なんてなくてもいいかな…
同じようでも見たことない風景、道、建物、そしてその雰囲気が
感じられれば充分かと思います。
一泊すればもっと非日常でいいでしょうねぇ
もう少し寒くなったら温泉旅行とかいいですね
たまには帰省以外に泊まりで遠出してみようかな…
(多分思うだけで面倒くさくなって終わります(笑))

さてさて

本日は「リコーフレックスダイヤL」の
カメラ修理を行っています。
リコーフレックスというとピント調節がギアで
前玉を回転させるプレスボディの
軽量な二眼レフが思い浮かびますが
(リコーフレックスⅢ~Ⅶ・ミリオン等)
それとは別のシリーズでダイキャストボディを採用した
高級二眼レフのシリーズが「ダイヤシリーズ」です。
ピント調整はヘリコイド式となり
レンズボード両端から出ているピントレバーで調整を行います。
レンズやシャッターはモデルによって搭載されるものが異なります。
フィルム装填はスタートマーク合わせのセミオートマットです。
セルフコッキングこそ搭載されませんが
露出計設定はビューレンズ上に集中表示され
非常に使いやすいしっかりしたカメラです。
ダイヤシリーズには最初の「ダイヤ」「ニュ-ダイヤ」
「ダイヤL」「ダイヤコード」等が存在します
今回の「ダイヤ」は「ニューダイヤ」をベースに
セレン式露出計を搭載し露出設定がライトバリュー式に変更された
「ダイヤL」です。発売開始は1957年のカメラです。
レンズはリケノン8cmF3.5(ビューレンズはF3.2)
シャッターユニットはこの時代の高級国産二眼レフでは定番の
セイコーシャMXLが搭載されています。(B・1sec~1/500)

お預かりしている「ダイヤL」は
外観はなかなか良いコンディションです。
ケースに入れて長期間保管されていたものだと思われます。
精度はともかくとしても露出計も作動しています。
ただシャッターに大きな問題を抱えています。
テイクレンズ側から見えるシャッター羽根をよく見ると
ほんのわずかに隙間が空いた状態で止まっています。
この状態から普通にチャージしてシャッターが一応切れますが
開く方向へは少し粘りながらも何とか開きますが
閉じるときの羽根の動きは明らかに緩慢で
ゆっくりと閉じ始め最終的に最初と同じ
少し開いた状態で止まる状態です。
粘っている時点で全くダメなのですが
開いたまま止まる状態ではもちろんフィルムは
シャッターを切らなくても感光してしまいます。
これでは全く撮影に使うことはできません。
加えてレンズにはかなりカビがあり
ファインダーもかなり汚れていて見え辛い状態です。
シャッターのトラブルはもちろんですが
全体的にも整備が必要な状態です。

造りもしっかりしたカメラですが
見た目の高級感や質感も非常に高いカメラです。
まだ現状確認を一通り行っただけの状態です
問題点の洗い出しや対策の方向性は決まったので
これから分解整備取り掛かります。
まずはシャッターユニットを降ろして
シャッター羽根・絞り羽根の洗浄清掃調整
シャッターユニットの整備から取り掛かっていきます。

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