ニコンFGのカメラ修理

今日は「いいねの日」だそうですよ。
「い(1)い(1)ね(2)」と読む語呂合わせから。
SNSでの「いいね」のことですね。
XやFacebookの投稿でさほど「いいね」の数を
気にしたことはありませんが
(そもそもそんなについてないですし(笑))
いいねがあればやはりそれなりに嬉しいですし
その「いいね」で「あ、今日も見てくれている、ありがたいな…」と
思うこともありますし、その「いいね」から
アカウント見に行ってお元気そうなのを確認することもありますし
ほんのちょっとした繋がりですがそれでも
あるとないとでは大きな違いですよね。
「X」のTLは私もよく見ていますが
思わず「いいね!」したくなるポストもたくさんありますし
あんまり依存しすぎるのはどうかと思いますが
適度に気軽に楽しむ分にはSNSはいいですね。
これも30年前くらいにはまだまだ存在すらなかったものなのですよねぇ…
やはりいろいろと時代は変わっていくのですね…

さてさて

本日は「ニコンFG」のカメラ修理を行っています。
1982年発売のカメラです。
この時代のニコン機にはそれぞれのモデルにキャッチフレーズが
つけられていますが「FG」は「プログラム・ニコン」です。
2年前に先行して発売されているエントリー機「EM」をベースに
露出モードに「プログラム・オート」「マニュアル露出」を追加し
マルチモード機に仕立て上げ
いわゆる当時の「フルスペック化」を図ったモデルです。
エントリー機の「EM」は海外では好調だったものの
当時の国内市場では質感やシンプル過ぎる機能が
「ニコンらしくない」と思われた部分もあったらしく
意外と売り上げが伸び悩んだこともあり
急遽開発発売されたのが「FG」とも言われています。
この「FG」なかなかオート露出に関しては凝ったモデルで
プログラムオートは絞りを手動で最少絞りからあえて変えると
プログラムシフトと称してシャッター速度優先オートAE的にも使用できます。
この露出機構のため、自動絞り連動レバーの動きを
絞り段数にほぼ比例するよう改良したAi-Sニッコールレンズが投入されています。
…とはいえ旧Aiニッコールでも自動露出を可能とするために、
ミラーアップ直前に絞り込み測光を行う瞬間絞り込み測光も搭載されています。
なかなかややこしいことになっていますよね…
この瞬間絞り込み測光搭載の影響もあって
「FG」はシャッター音(正確に言うとミラー駆動音)がちょっと独特です。
この「シャコン!」という音が何とも好きで
あまり使うことはないのですが個人用にもFGは1台持っています。

お預かりしている「FG」はまずは電源が全く入りません。
単に電池室の汚れでは…とも思い
軽く電池室内を掃除してみましたが状況は変わりません…
そもそも電池室は見た目ににもキレイです。
(見た目キレイでも導通しない電池室も結構ありますが)
EMだとファインダー内露出計は指針式で
カウンターが「1」にならないと露出計もオンにならず
電子シャッターも駆動しないのでですが
FGの場合も露出計・電子シャッターの駆動はカウンター「1」からですが
それ以前でもLEDが点滅して
「カウンター1未満なので機械式1/90で切りますよ」と教えてくれるのですが
それも点灯しないので巻上連動SW云々ではなく
根本的に電池室から電圧が回路まで伝わっていないと思われます。
電池室裏のハンダ劣化や配線腐食等で導通しないモノと思われます。
こうなると分解して電池室を取り出せる状態にしないと
何とも判断が付きません。

まだまだ取り掛かったばかりの状態です。
まずは分解を進めて電池室からの配線経路の導通を確認して
悪い部分を直していきます。
その段階でかなり分解してしまっているので
機械的な一通りの整備も行ってしまいます。
メカニカル1/90の精度だけは分解前に確認できていますが
シャッター羽根の動き自体は悪くなさそうです。
それでも電子制御カメラは各接点の導通や
マグネットの吸着部の状態に大きく左右されるので
そのあたりの清掃整備を重点的に行っていきます。
そしていったん仮組して電源の確認をするのですが
そこまでしないと電子制御関連に
何かトラブルを抱えているかどうかわかりません。
一通りの整備を仮組まで行って修理不可の回路異常があったりすると
かなり精神的にダメージが大きいです(苦笑)
ただニコン機で場合、妙な分解品でもない限り
そういうことはほぼ起こらないのでですが…
(分解歴がなさそうなのは今回も既に確認できています)
それでも予想していないことが
起こることがあるのがこの仕事なので
これから慎重に整備を行っていきます。

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ニコマートFT2のカメラ修理

今日は「110番の日」らしいですよ。
1月10日の語呂合わせですね。
ちなみに「119番の日」は1月19日ではなく
11月9日だそうです。
110番、頼りにはなりますが
極力利用することがないほうが良いですよね…
119番も110番も過去に何度か
ダイヤルせざるを得ない状況に
追い込まれたことがありますが
いずれの出来事も二度と経験したくないことばかりです(苦笑)
何でもない平和で穏やかな変わり映えのない日々が
できるだけ続くように日頃から祈らなくてはいけませんねぇ…
ところで110番は戦後の連合国軍最高司令部(GHQ)の勧告で
1948(昭和23)年10月1日に、東京などの8大都市で始められました。
東京では最初から110番でしたが
大阪・京都・神戸では1110番、名古屋では118番など
地域によって番号が異なっていたのだそうです。
全国で110番に統一されたのは1954(昭和29)年のことだそうですよ。
110番にしても119番にしても
ダイヤル式黒電話のストッパーまでの距離が短い「1」を多くしつつ
誤報を防ぐためと落ち着くためにダイヤルが長い「0」や「9」を
最後に設定したと言われています。
電話のダイヤルを回したことがない方も今は多いでしょうね…

さてさて

本日は「ニコマートFT2」のカメラ修理を行っています。
1975年発売のカメラです。
「ニコマートFT」系と言えばガチャガチャが搭載されて
ファインダー内SS表示が追加された前作の「FTN」が
最大のヒット作で長く作られたせいもあり
現存台数も圧倒的に多いカメラです。
「FT2」はそれに比べると生産台数も少なく
現存台数もそれ程多くないカメラです。
しかしながら、電池が水源電池から酸化銀電池へと変更され
ホットシューも追加、
シンクロソケットもX接点のみの単一化が進められ
非常に使い勝手の良くなったモデルです。
特に電池に関しては現在のSR44が普通に使えるということで
メリットも大きいと思います。

お預かりしている「FT2」は
まず露出計が電池を入れても全く反応しません。
電池室は一見かなりキレイです。
電池室裏のハンダ劣化か巻上レバー連動SW部の接触不良かと思われます。
加えてこの時代の非Aiニコン機の特徴でもある
ガcガガチャが効かず絞り環を一往復しても
レンズの開放値がボディ側にセットされません。
この状況だとたとえ露出計が問題なくても
実際の露出計指針はでたらめな状態になってしまいます。
機械的な連動部なの汚れ等による動作不良かとは思われます。

機能的なブラッシュアップも効果的ですが
内部回路等もFTNに比べると洗練されています。
ただ基本的な機械的駆動部はたいした違いはありません。
肝となるコパルシャッターユニットに変更がないので
それはそうですよね。
非常に堅牢で信頼性の高い部分はそのままに
より使い勝手が良くなったモデルだと思います。
まだ取り掛かり始めの段階ですが
ここから分解を進めて修理及び一通りの整備を行っていきます。

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キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「風邪の日」だそうですよ。
1795(寛政7)年のこの日(旧暦)に
横綱・谷風梶之助が流感(りゅうかん)で
現役のまま亡くなったことに由来しています。
35連勝のまま、44歳で死去したそうです。
「流感」とは「流行性感冒」の略で、
今でいう「インフルエンザ」のことだそうです。
当時、流感は江戸全域で猛威を奮っていました。
今年もインフルエンザは全国的に猛威をふるっていますよねぇ…
年末年始は帰省したので新幹線は仕方なかったのですが
それ以外は極力人の多いところを避けて過ごしていました。
もともと風邪やインフルには比較的かかりにくい体質ですが
明らかに老化も進んできているので
今まで通りとはいかないでしょうし
避けられるリスクはなるべく避けたいものです。
皆さまも外出の際はお気をつけて…
そしてなるべく暖かくしてお過ごしくださいませ。

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
1971年発売のカメラです。
同時期にフラッグシップの「F-1」も発売されていて
「F-1」と同時期に開発され
その影響や共通部分も多いカメラです。
スタイリング的には従来の「Fシリーズ」らしい端正なデザインで
前モデルの「FT」を引き継いでいる感じです。
FT以降、F-1ももそうですがCdS受光体をコンデンサレンズの
背後に配置し、より厳密な測光を可能にしています。
それにより中央部「部分」測光となっている点も特徴です。
シャッター機構は基本的にはFX以降のFシリーズを引き継いだ構造のものです。
「Fシリーズ」のシャッターは幕軸等の油切れが起き始めると
明らかにシャッター作動音が変化し耳障りな金属音が
混じるようになるのでそうなった個体には整備が必要です。
その状態だとSS精度もほぼ間違いなく出ていません。

お預かりしている「FTb」は1973年にマイナーチェンジされた
「FTb-N」といわれる後期モデルです。
セルフタイマー周りのデザインが変わり
ファインダー内に設定SSが表示されるようになりました。
それがあるおかげで整備性は
ほんの少しややこしくなってしまいました(苦笑)
まずはプリズムにお決まりのパターンの腐食が見られます。
「FT」や「FTb」でよく見られる
ファインダー視野内に縦線が2本入るパターンです。
腐食の原因はプリズム抑えの内側に貼られている緩衝材で
これが加水分解しその内側のプリズムカバーの隙間から
浸食しプリズムの蒸着面を腐食させてしまいます。
プリズムは中古良品と交換で対処いたします。
そして露出計は電池室やSWの接触不良で不動です。
SW切替の端子面は真っ黒に変質してしまっているので
磨きを行った上で処置をして導通を確保します。
加えて幕軸等の動作不良も少々見られるので
通常の整備ももちろん行っていきます。

画像右にプリズムカバーに貼り付いてしまった
プリズム抑えが写っています。
これが腐食の主な原因です。
その隣のプリズムをよく見ると線状の腐食も写っています。
まだ取り掛かり始めの段階ですが
これから分解を進めて一通りの整備を行っていきます。

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ペンタックスSPFのカメラ修理

今日は「勝負事の日」だそうですよ。
「イチ(1)かバチ(8)か」と読む語呂合わせからだそうです。
「一か八か」は博打用語で、語源は「丁か半か」。
「丁」と「半」の各漢字の上の部分の形が
数字の「一」と「八」であることに由来するのだそうです。
「一か八かの勝負」のような使われ方がされ
結果はどうなろうと、運を天に任せてやってみること、
またはのるかそるかを意味するのだそうです。
あんまり「一か八か」みたいな投げやりな勝負はしたくないですねぇ(苦笑)
そういった勝負の場合、かなり高い確率で大失敗しそうな気がします…
まず成功すると思われるけど…多少のリスクはありますよ…
…くらいならまだしも…
ちなみにいわゆる「ギャンブル」にほぼほぼ手を出しことがありません(笑
競馬もパチンコもやったことないですし
宝くじすら買ったことがありません…あまり興味がないだけですが…
ギャンブルではなくても毎日の中で
いろいろやってみないとわからない判断に迫られることはたくさんあるので
そういう「勝負事」にはなるべく勝てるようにしていきたいですよねぇ…

さてさて

本日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理を行っています。
1973年が発売のカメラです。
一昨日は「SP」の修理を紹介しましたが
その「SP」をベースとして「開放測光」を可能にしたのが
今回の「SPF」です。
ただし「開放測光」使用には条件があって
従来の「M42マウントレンズ」ではなく
レンズ側から絞り情報を伝えるピンを持ち
レンズの締め込み位置をキチンと固定させるピンを持った
「SMCタクマーレンズ」を使用することが条件となっています。
通常の「M42マウントレンズ」ではレンズ側から絞り情報を伝える機構が
全く存在しないので開放測光を行うには
レンズ側にも当然そのための機能追加が必要ということです。
従来の「スーパータクマー」までの「M42マウントレンズ」使用時には
これまでの「SP」同様に絞り込み測光で対応できます。
露出計に関して「SPF」になってもうひとつ変わったことがあって
露出計のSWが「フォトスイッチ」と呼ばれる「自動スイッチ」になりました。
これはレンズにキャップをし、受光体に光が当たらなくなると
CdSの抵抗が絶縁状態にまであがり結果的にSWオフの状態になるというものです。
そのため通常のCdSに加えてフォトスイッチ用の
CdSが接眼レンズ上部に追加されています。
露出計周りは大幅に変更され「SP」とは別物になっていますが
シャッターや巻上、ミラー駆動部といった機械的な部分は
ほぼ「SP」と同一です。実績と信頼のある駆動部は健在です。

お預かりしている「SPF」はまず電池室の蓋が固着して
全くビクとも動かず外れない状態です。
こういう場合は中に腐食した電池があるのがパターンですが
今回は電池は入っていません。
緑青で固着しているのはなく錆でガッチリ固着してしまっている感じです。
力技でこじ開けようとしても大抵の場合ロクなことにはならないので
溶剤等を使って時間をかけて開けていきます。
開けた後で後でわかりましたが電池室の蓋のネジ部は
真っ赤に錆びついていました…どうしてこうなったのか…
それとは関係なく露出計も不動の状態なので
そのあたりの修理も行っていきます。

今回もプリz無に大きな問題はありませんでしたが
ファインダーからはほぼわかりませんが
多少腐食が始まっている箇所もございましたので
極力これ以上広がらないような処置を行っておきます。
シャッター自体は全速動作はしていますが
やはり幕軸の汚れ等もあり高速シャッターの精度は
かなりバランスを崩してしまっているので
そのあたりの機械駆動部の整備調整も万全に行っていきます。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「ケーキの日」だそうですよ。
由来は1879(明治12)年のこの日に
東京・上野の風月堂が
日本初のケーキの宣伝をしたとされていることからだそうです。
由来はともかくケーキは本当に美味しいですよねぇ
甘いもの好きの私はなんだかんだと理由をつけて
結構、頻繁にケーキを買っています。
やはりたまに無性に生クリームを飲みたくなるので(笑
ショートケーキが多いですがレアチーズケーキや
モンブランやアップルパイなんかもよく買います。
そういわれてみれば昨日は「ガトーショコラ」買って食べました
ずっしりとしたチョコレートムースを味わいたい気分だったのです!
まぁ、糖尿病持ちなので大量には食べられませんし
ケーキ一つ食べたらその日は食べ過ぎすぎないようにいろいろ
調整する必要も出てきますが
それでもケーキや甘いものはやめられないですよねぇ…
がっつり甘いものにしっぶいお茶やブラックコーヒーの
組み合わせがまたたまらんのですよ
次はふんわり軽いミルフィーユ系のケーキにしようかなぁ…

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
コンスタントに修理依頼のあるカメラです。
1964年発売のカメラです。
当時の大ヒット商品でもありますので
家から出てきた古いカメラが「SP」だったというパターンも多いと思います。
ユニバーサルマウントでもあるシンプルなねじ込み式「M42マウント」を
採用したカメラです。シンプルなマウント故に
レンズ側からの絞り情報伝達機構が全くなく
そのため自慢のペンタックス初のTTL内蔵露出計は絞り込み測光です。
その後、主流となる開放測光とは異なり
実際に使用する絞りの状態にまで絞り込んでから測光を行います。
開放以外では絞り込み時にファインダーが暗くなってしまうので
手順も含めて慣れが必要ですが手慣れてしまえば
それほど難しい手順でもありません。
基本的にはシンプルなカメラなので使いやすく
感触の良いカメラです。人気が出るのも頷けます。

お預かりしている「SP」はシャッターを切るたびに
シャッターは動作するものの
ミラーアップしたままになってしまいます。
この症状の場合の多くはミラー駆動に問題があるというよりは
シャッターの動きが悪くて最後にミラーダウンレバーを
上手く蹴れないため…というパターンが多いのですが
今回の場合はシャッター動きも悪いですが
ミラー駆動部そのものの動きもかなり粘っているようです。
シャッターの動きも悪いため一通りシャッターは動作しますが
高速シャッターを中心に精度は全く出ていません。
本来の性能を全く出せない状態になってしまっています。
しかしながら何かが破損している…ということはなく
各部の動きが油切れや汚れにより悪くなっているだけなので
しっかり整備すれば本来の動きは取り戻せると思います。

毎度心配されるプリズム腐食もあって
プリズムは交換で対処します。
ただ、今回はいつものプリズム周りにぐるりと巻かれた
緩衝材が原因の視野内に黒い帯が出る腐食ではなく
視野のあちこちに小さな腐食が多数あるというパターンです。
蒸着そのものの経年劣化によるものです、
加えて緩衝材の加水分解もかなり進んでいるので
いつもの黒い帯状の腐食が出てくるのも時間の問題のような状態でした。
ここで交換も含めてできる限りの対処を行い
クリーンな視野のファインダーにしていきます。
他、各動作部及び露出計の整備調整を行っていきます。

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コニカC35FDのカメラ修理

本日から通常通りの営業です。
本年もよろしくお願い申し上げます。
今日は「小寒」ですね。
この日から「節分」(2月4日頃の「立春」の前日)までの
約30日間を「寒(かん)」または「寒中」「寒の内」といいます。
この日は「寒の入り(かんのいり)」ともいい、
寒さの始まりを意味します。
今朝は東京都心では最低気温が0℃を下回り
今季初の冬日になったそうです。
いよいよ寒さのピークがやってきますね…
数年前からすっかり暑さ寒さに弱い体質になってしまったので
この寒さがかなり身体にこたえます(苦笑)
身体が冷えると大抵ロクなことが起こらないので
皆さまも暖かくしてお過ごしくださいませ。

本日は「コニカC35FD」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
既に大ヒット作となっていた「じゃーに~コニカ・C35」をベースとして
シャッターユニットを載せ替え「プログラムオート専用機」から
「シャッタースピード優先オート機」に変更し
大口径ヘキサノン38mmF1.8を搭載したカメラです。
C35の最高級ヴァージョンといったところでしょうか…
ボディこそベースのC35と共通ですが
シャッタユニットを載せ替えて大口径レンズなので
もはや通常のC35とは全く別物のカメラです。
さすがにレンズの出っ張りもあり通常のC35と比べると
大きく重くなってしまいますがそれでもこの大口径レンズを搭載する
カメラとしては充分にコンパクトなカメラです。

お預かりしている「C35FD」は露出計は動作しているものの
明るさに応じて指針がほとんど変化しなような状態です。
単純に全く動かない…であれば原因の予測もつきやすいのですが…

まだ取り掛かる前の状態での画像ですが…
開けてみるとなかなかのトラブルのオンパレードでした。
露出計に関しては過去に修理を行った形跡があるのですが
配線・ハンダもなかなかに酷い状態で安定して通電しない状態でした。
配線は全て交換してやり直しです。
さらに露出計本体内部にもかなりダメージがある状態で
かなり苦労させられました。
それでも露出計及びオート関連は何とかうまくまとめることができて
精度も問題ない状態になりました。
しかしながらその作業中にシャッターやレンズ周りも
なかなかの問題を抱えていることがみつかり
そちらも修復整備もなかなか難しいモノがありました。
とはいえ、最終的には問題ない状態に無事に仕上がりそうです。
今年もコツコツとできる限りのカメラを直していきたいと思います。

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キヤノネットQL17G-Ⅲのカメラ修理

通常は12/28が官公庁の「御用納め・仕事納め」ですが
今年は明日28日が土曜日なので今日が
「御用納め・仕事納め」になりますね。
同様に民間企業でも今日が
「仕事納め」となるところが多いと思います。
古くは1873年(明治6年)から
官公庁は12月29日から1月3日までを
休暇とすることが法律で定められているのですね。
まだまだ年内お仕事が続く方も結構多いとは思いますが
皆さま1年間お疲れさまでした。
当店も年内営業は明日までです。
明日はこのブログの更新もない予定なので
ここでの更新は今日が年内最終になります。
何とか仕事が途切れずに1年できたのは感謝しかありません。
加えて、2020年2月の突発的な救急搬送→入院、
そしてやっと退院できたと思ったら
入院の後遺症+コロナ禍で思うように営業できない…なんていう酷い年以降
今年も何とか仕事を穴を開けない程度には
健康でいられたことが一番の喜びですねぇ
なんとかこの調子でまだまだ続けられたらと思っています。

さてさて

本日は「キヤノネットQL17G-Ⅲ」のカメラ修理を行っています。
1961年の初代キャネット登場で社会現象とも言われるほどの
大ヒット商品となりその後も続々と魅力的なモデルを
リリースし続けていた「キヤノネットシリーズ」ですが
1972年発売の「G-Ⅲ」で最終モデルとなります。
前モデルの「ニューキヤノネット」で一気に小型化され
初代から続く大柄なボディとは大きくモデルチェンジされました。
「G-Ⅲ」は「ニューキヤノネット」に小変更が加えられたモデルです。
大きさは小さくなって見た目は随分変わりましたが
大口径レンズ搭載のシャッター優先オート機でマニュアル露出も可能
ただしマニュアル時には露出計はオフ
シャッターはコパル製で最高速は1/500というスペックと主な機能は
初代からほぼ変わりません。
小型化されたとはいえ内部構造の基本的考え方も初代からの共通点を感じます。
それだけ初代のコンセプトや基本設計が優れていたのですね。
それでもモデルチェンジごとにブラッシュアップされ
「G-Ⅲ」はこれまでの集大成ともいえるほどの完成度の高いカメラです。
もちろん非常に使いやすい優れたカメラだと思います。
小型で大口径ということもあり現在でも非常に人気の高いカメラです。

お預かりしている「G-Ⅲ」は定番のシャッター粘りが少し見られるます。
全く動かないというわけではないのですが
しばらく放置した後でシャッターを切ると一発目は明らかに
羽根の動きが緩慢です。2回目以降繰り替えすと目視では問題ない
様子でシャッターは動作します。
加えて露出計は電池を入れても全く動きません。
後でチェックしましたが露出計本体には大きな問題はなさそうでなので
電池室からの配線やハンダの劣化が原因かと思われます。
それからレンズ・ファインダーにはそれなりにカビも見受けられ
やはり全体的に整備調整が必要な状況です。

前期キヤノネットの大柄なボディに比べると
中身がぎっしりと詰まっている印象です。
それでも整備性は悪くはないほうなのですが
やはり前期型の大きなボディのほうが余裕があって
分解整備するにはやりやすいですね。
初代の頃はシャッタスピード伝達に
ちょっと変わった造りをしている部分もありましたが
受光体がCdSに変更されて以降は比較的オーソドックスな
指針挟み込み式のシャッタスピード優先オートの構造になっています。
まだまだ取り掛かり始めの段階ですが
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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ヤシカエレクトロ35のカメラ修理

今日は言わずと知れた「クリスマス」ですねぇ…
独居じじいの私にはあまりにも関係のないイベントですが(笑
でも昨夜は定休日だったこともあり
骨付き鶏もも肉を買って帰って酒のあてにしました。
スーパー―の総菜コーナーにはこれでもかと言わんばかりに
ローストチキンが並んでいました。
ユダヤ歴およびそれを継承する教会歴では
1日の初めと終わりは日没なので
昨日の日没から今日の日没までが「クリスマス」です。
だからクリスマスイヴは「前夜」ではなく
まさに「クリスマスの夜」なのですね。
ちなみにイヴ「EVE」は「evening(イブニング)(夜、晩)」と同義の
古語「even」の語末音が消失したものとのことなので
直訳そのままクリスマスイヴは「クリスマスの夜」ということだそうです。
ちょっと気分を出すためにお店に飾っている
クリスマスツリーも日没と同時に仕舞いたいところですが
もう年内は28日までなので
このまま少し残業してもらいましょう(笑

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35」のカメラ修理を行っています。
エレクトロ35シリーズはヤシカを代表する
レンズ一体型のカメラでいろいろな種類のモデルも存在しますが
それぞれ修理依頼がコンスタントにあるカメラです。
今回は1966年発売の初代エレクトロ35です。
「ろうそく1本の光でも写る」カメラを目指すため
長時間露出性能の高い電子制御シャッターを搭載した
絞り優先オート専用のレンジファインダー機です。
搭載されるレンズも光量の少ない場面で
少しでも速いシャッターが切れるように大口径の
ヤシノンDX45mmF1.7です。
シャッターユニットはヤシカエレクトロ専用ユニットとも言える
「コパルエレク」を搭載します。
使用電池も「このカメラのために作らせた」と言われている
HM-4N積層水銀電池です。
さすがに電池は現在では入手不可なので電池アダプタ等を使用して
ボタン電池等を使用し電圧6Vで駆動します。

お預かりしている「エレクトロ35」は心配される
電子回路には大きな問題はないような様子です。
ただお決まりのレリーズ部のゴムブッシュが劣化して
ボロボロになっているようでオート精度はかなり不安定な状況です。
加えて感度ダイヤルと連動して開閉する
受光部の可変窓が破損しているようで
いびつな形状のまま固着しているような状態です。
この2点も相まって細かい露出精度は
現状ではまったくあやふやな状態です。
電源は安定しているようですが
電池室マイナス側裏端子には結構な緑青が付着しているので
やはり接点や配線にはダメージがある状態です。
電気的な問題や機械的問題それぞれ含めて
一通りの整備調整が必要な状態です。

この類の古い電子制御機としては整備性はかなり良好です。
ただ配線がとにかく多いので配線やハンダの劣化による
断線や接触不良には注意が必要ですし必要に応じて
補修や交換は必須です。
各接点の劣化や汚れによる接触不良も多いので
そのあたりの処置も入念に行っていきます。
それにしてもいつも書きますが
初期のエレクトロ35のギンギラギンのシルバーは
いつ見ても何とも魅力的ですねぇ…

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コシナ35のカメラ修理

今日は「テレホンカードの日」だそうですよ。
1982年(昭和57年)のこの日に
日本電信電話公社(電電公社、現:NTT)により
東京・数寄屋橋公園に磁気テレホンカード対応の
公衆電話の1号機が設置されたことにウ由来しています。
また、同日にテレホンカード(テレカ)が
同社により発行・発売が開始されています。
公衆電話自体も見なくなりましたが
テレホンカードなんてさらに見ることはなくなりましたね…
私がその頃に住んでいたのは広島なので
実際にテレカが普及してきたのは少し遅れて
社会人になったばかりの頃だったかな…
それからしばらくすると仕事で外出する際には
「ポケベル+テレカ」のコンビが必要不可欠になって
20代半ばにはそれも携帯電話に変わっていきました…
割と最近のことのような気もするのですが
いやいや…もう30年以上前のことでした…(笑

さてさて

本日は「コシナ35」のカメラ修理を行っています。
1970年代前半のカメラだとは思うのですが
調べてもあまり詳細が出てきませんね。
カメラとしては当時大ヒットした「コニカC35」のコシナ版です。
「C35」と同じコパル製のシャッターユニットを搭載し
同じように距離計を搭載し、露出計連動のプログラムシャッターで
露出をコントロールします。
フラッシュマチックも搭載しているので
正確に言うと「コニカC35フラッシュマチック」のコシナ版ですね。
細かいところは異なる部分もありますが
主要な機能、機構はほぼ同じようなカメラです。
露出計が動いていなくてもシャッターロック等はなく
とりあえずはシャッターが切れるのもコニカC35と同様です。
搭載するレンズもコシノン38mmF2.7と
同じようなスペックのレンズが組み合わされています。

構造が同じようなカメラということで
やはりトラブルもC35と同じようなことが起こります。
お預かりしているコシナ35は
コニカC35では定番の露出計不動のトラブルと
シャッター駆動部(円盤部)の動作不良による
シャッターの粘りが見受けられます。
シャッターに関してはシャッターユニットが同じなので
当然ながら定番のトラブルは同じように起こります。
露出計に関してはこれはこの時代の
水銀電池を使うカメラ全てに共通しますが
過去に電池を入れたままにしたことで発生する
電池室端子の腐食です。
ちなみにコシナC35の電池もコニカと同様に
本来の使用電池はMR44水銀電池です。
ただこの電池は現在のLR(SR)44とほぼ大きさが同じなので
現在の電池がそのままセットできます。
ただし電圧の違いによる露出計の誤差が当然出ますので
今回の整備を機に1.5Vで最適になるように
できる限りの調整を行います。

電池室マイナス側端子の状況は結構酷く
過去に修復した形跡も見られますが
もっと根本的に解決しないと今回のように
また接触不良が起きてしまいます。
加えてそこからハンダ付けされるリード線も
やはり交換が必要です。
ただCdS基部までには腐食が及んでいないようなので
そこ不幸中のの幸いかと思います。
まずはここからさらに分解を進めてシャッターユニットの
整備から取り掛かっていきます。

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キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「冬至」ですね。
北半球では太陽の高さ(太陽高度)が一年で最も低くなる日。
そのため、一年中で最も昼(日の出から日没まで)が短くなり、夜が最も長い。
季節の変わり目であり、寒さがますます厳しくなる時期でもあります。
実際に最も寒くなるのは冬至から1か月後あたりですかね…
夏至(6月21日頃)のしばらく後に最も暑い季節が来るのと一緒ですね。
冬至の日には様々な風習が現在でもあります。
この日は冬至(湯治)風呂と称して柚子湯に入るとか
(ちなみに冬至に関連して今日は「酒風呂の日」でもあります)
冬至の日の朝に小豆粥を食べる(冬至粥)
冬至にはカボチャ(とうなす)の煮物を食べる
冬至の「と」に因んで、豆腐・唐辛子・ドジョウ・いとこ煮を食べる…等々
この中でも柚子湯とカボチャは全国的に有名ですね。
今日は銭湯行くと多くのところで柚子が浮かべてあるでしょうねぇ
私はカボチャはあまり好みではないので
(あまり好き嫌いはないのですがカボチャは幼少期からなぜか苦手)
帰りに銭湯で柚子湯を楽しんで帰宅したら
湯豆腐(「と」のつく食べ物)で一杯やりますかね(笑
イメージしただけでもなんだか暖かくなってきそうです。
がんばって仕事終わらせます!

さてさて

今日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
1971年発売のカメラです。
「FT」の後継機となるカメラで
新システムとして発売されたFDレンズ群に対応し
開放測光が可能になったカメラです。
同年にキヤノン初のプロ仕様一眼レフ機となる「F-1」が
発売されていて同時期に開発された「FTb」は
「F-1」と共通する部分も多いカメラです。
デザイン的には新しい感覚のスタイリッシュさを持つ
「F-1」に比べると従来の「Fシリーズ」の流れを汲む
オーソドックスな一眼レフです。
使いやすい機械制御シャッター機ということで
現在でも根強い人気のあるカメラです。

お預かりしている「FTb」はシャッターは一通り
動作しているもののやはりシャッター幕軸の動きは
あまり良くないようでシャッタースピードの精度が不安定です。
特に後幕の幕速は不安定で1/1000や1/500で
シャッターテストすると切るたびに露光量に大きな差が出ます。
後幕が遅れ気味になることが多いので
シャッターが開かなくて写らない…なんてことはありませんが
1/1000で実際に1/1000の精度に近いモノが出ることもあれば
もう一度切ったら1/250にも届かないとどこないことがあるとか
そんな状況です。幕軸や調速カムの清掃整備が必要です。
加えて露出計は電池を入れてもうんともすんとも動きません。
電池室マイナス側にも大きな錆が出てきていますので
端子裏や配線、SW部に腐食が出ている状態だと思われます。
FTbは電池室とSW機構部が近いこともあって
腐食がSW部にまで広がっていることも多いです。

まだ取りかかかったばかりの段階です。
「Ftb」もプリズム腐食の多いカメラですが
今回はプリズムには問題ないようです。
ただ画像にも写っていますが
プリズム抑え裏側のモルトはベタベタに劣化していて
プリズムカバーにも貼り付いている状態です。
このプリズムカバーの隙間から浸食して
さらにプルズム腐食にまで至るというのが
「Fシリーズ」前期モデル共通のプリズム腐食のパターンです。
もちろん対策を行って処置をしておきます。
まずはここから分解氏を進めてシャッター周り
巻上・ミラー駆動部の清掃整備から行っていきます。

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