コニカC35FDのカメラ修理

今日は「バッテリーの日」ということだそうです。
ここでいう「バッテリー」は
主にクルマのバッテリーのことということですが
日付の由来は野球のバッテリーの守備位置が数字で
「1」と「2」と表されることからなのだそうです。
制定した日本蓄電池工業会では
セ・パ両リーグから最優秀バッテリー1組ずつを
選考し表彰しているのだそうです。
寒い時期にはバッテリー上がりやすいですからね
毎日のように乗っていても
その走行距離がいつも数kmしか走らない方は
やはりバッテリーには負担がたまっているので
この時期に上がりやすくなると思います。
ちなみに古いフィルムカメラのバッテリー(電池)は
長期間使わない場合は抜いておくことをお勧めします。
液漏れはもちろんのこと
電池が一見キレイなままでも電池からでるガスの影響で
端子や配線を腐食させてしまう場合があります。
腐食は配線を伝って離れた位置の基盤にまで広がるので
場合によっては修理不可能になる場合もございます。

さてさて

本日は「コニカC35FD」のカメラ修理を行っています。
お手軽に扱える「コニカC35」をベースとし
大口径のヘキサノン38mmF1.8を搭載し
シャッターユニットもプログラムシャッターではなく
コパル製に換装、B・1/8~1/500設定可能として
シャッタースピード優先オートを搭載したカメラです。
ベースのC35のシャッターを押せば簡単に撮れるカメラから
露出をより積極的にコントロールできるようになった
本格派です。
シャッターユニットを換装して大口径レンズということもあり
機械的にはもはやあまりベースのC35と共通部品はありません。
巻上やオート制御等の考え方や構造は近いのですが
部品はそれ相応の異なるものに変更されています。
ファインダーや距離計も同じように見えて互換性はありません。
通常のC35とは全く別物といってよいと思います。

お預かりしている電池室の底部端子が一部脱落して
内部に入り込んでしまっているようです。
これも原因は長期間電池を入れたままにしておいたための
腐食が原因と思われます。
少し前にも書きましたがコニカカメラの電池室は
底部端子基部を支えている部分が樹脂製で
それが比較的経年劣化で脆くなりやすく
さらに電池を起因とする腐食で破損する場合が多いです。
もちろん露出計は不動です。
後でわかりましたが腐食は結構広範囲に拡がっていて
CdSの基部やメーター配線にまで影響が出ています。
結構おおがかりな修理になりました。
加えて巻上にもトラブルを抱えていて
さらにシャッターの粘りもありました
全体的に修理整備が必要な状態です。

画像は既に一通りの修理整備が完了した状態です。
かなり露出計周りに手こずりましたが
現在は精度も問題なくオート露出も問題ございません。
巻上もシャッターも快調に動作するようになりました。
コンパクトさもほぼC35そのままに
(レンズは大きいですが)
より広いシチュエーションで撮影することができ
撮影の自由度も高いカメラです。
少々華奢な部分はどうしてもありますが
それなりに丁寧に使ってやれば
まだまだ長く使えるカメラだと思います。
外観もギュッとした凝縮感が質感を高めていて魅力的ですね。

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オリンパスペンFTのカメラ修理

今日は「胃腸の日」だそうですよ。
「いに(12)いい(11)」(胃にいい)と読む
語呂合わせからだそうです。
私は仕事柄あまり関係ありませんが
暴飲暴食しがちな季節でもありますものね…
無茶な飲み方、食べ方には気を付けましょう
確実にダメージありますものね。
暴飲暴食とか関係なく
本当に揚げ物が食べづらくなりました。
いや、嫌いではないのですよ。
昔は大好物で今でも好きなのですが
食べるときは「美味い――!」と思って食べても
その30分後には確実に胃もたれして
気持ち悪くなってしまうという…(苦笑)
年取るって本当イヤですね。
毎年人間ドックで胃カメラ飲んでますが
今年までは問題なかったので
これからも胃腸はいたわって
つきあっていきたいと思います。

さてさて

本日は「オリンパスペンFT」のカメラ修理を行っています。
最初の「ペンF」登場の3年後になる
1966年に発売となったカメラです。
他のカメラでは見られない独創性が魅力的な「ペンF」を
さらに改良しCdS使用のTTL露出計とセルフタイマーを内蔵し
巻上をダブルからシングルに変更したカメラです。
ボディ内でファインダー光路は4回反射しますが
その第3反射面のミラーをハーフミラーとして
ハーフミラー背面にCdSを配置して測光を行います。
オリンパスらしい非常に個性的なカメラです。

お預かりしている「ペンFT」はマウント部に露出する
一眼レフ機ならではのミラーが脱落してしまい
それが引っかかってシャッターが切れない状態で
当店にやってきました。
ミラーはいずれにしても再接着なので
いったん完全に外しましたが
やはりミラー駆動部自体の動きも悪いようです。
ミラーは以前にも明らかに再接着した形跡があり
それがあまりよろしくない状態だったようです。
接着剤も妙に厚く盛られていて
これではファインダー内でピントも狂っていたのではと思います。
ミラー駆動部回りのトラブルは「ペンF」も「FT」も
共通によく見られるトラブルでそれは定番なのですが
「FT」の場合は露出計の状態が悪い個体が非常に多いです。
「FT」ならではの特殊な形状・構造のCdSが
経年劣化に弱いこととそのCdS前の第三反射面の
ハーフミラーが劣化している場合が非常に多いからです。
今回もハーフミラーは劣化していてファインダー像も暗く
そのままではとても快適には使えない状態です。
そして露出計はCdSや抵抗の劣化により
8段オーバーという非常に鈍い状態になってしまっていました。

画像はひととおり修理整備が完了した状態です。
動きが落ち着くまで様子見を行って
これから最終チェックを行う段階です。
手前に写っているのが劣化したハーフミラーです。
ミラー駆動部等の機械的な部分は
非常に動きが良くなり
シャッターもミラーも快調に動作しています。
露出計に関しては当店では基本的に
「ペンFT」の露出計は修理不可能ですが
(CdS交換等が部品調達不可なため)
今回はいろいろあってなんとか
通常撮影に問題ない程度の
精度は出るようになっています。
それでも今回はたまたまです。
「ペンFT」の露出計は基本的には
やはり当店では残念ながら修理不可能です。

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ニコンFMのカメラ修理

今日は「ベルトの日」だそうですよ。
日付の由来は奈良の正倉院に収蔵されている
日本最古のベルトの本体に
紺玉の飾りが付けられており
紺玉は12月の誕生石のラピスラズリのことなので12月。
12月に流れるクリスマスソングの
「ジングルベル」の「ベル」に、10日の「ト」を組み合わせて
「ベルト」とする語呂合わせからだそうです。
なかなか強引ですね(笑
でもクリスマスプレゼントにベルトなんかもいいかもしれないから
この時期の記念日でいいような気もします。
ベルトの穴の位置が気になるのですよねぇ(苦笑)
ここ数年、少しずつ穴の位置が変わって
以前よりはウエストが欲しくなったとは思うのですが…
暴飲暴食した次の日の朝に
穴の位置が太い方にズレてしまっていると
相当ショックです。これからの季節気を付けましょう…(笑

本日は「ニコンFM」のカメラ修理を行っています。
ニコマートFT系の後継機として
1977年に発売されたカメラです。
時代を反映して適度のコンパクト化され
取り回しもよく現在でも非常に人気のカメラです。
やはり機械制御シャッター搭載機は
根強い人気がありますね。
確かにシャッターユニット及び制御関連は
修理不可になることは少ないです。

お預かりしている「FM」は電池室が明らかに破損しており
(電池腐食の影響かと思われます)
露出計が動作しない状態です。
加えて巻き上げてシャッターを切ることはできるのですが
巻き上げてチャージ完了になっても
シャッターを切らずに
そのまま再び巻き上げることができてしまいます。
さすがに撮影していると気が付くとは思いますが
使い方によっては何コマも未露光のコマを
作ってしまうことになってしまいます。
さらにシャッターも羽根基部の汚れの影響で
幕速のバランスが崩れていて
高速シャッターの精度が出ていません。
低速は低速でガバナーが固着しているため
スローシャッターやバルブがすべて一定速で切れてしまいます。

既に一通りの整備修理が完了した状態です。
しばらく様子見していましたが
動きも安定したのでこれから最終チェックを行います。
結果から言うと精度も含めて問題なく
非常にスムーズに動作するようになっています。
電池室は交換しか手段がないので
中古良品の電池室部品を使って修理しました。
これも最近は部品取りが非常に手に入りにくくなったので
同様の電池破損の修理は今後は受けられないかもしれません。
電池室は明らかに破損していたのが
当初からわけっていたので良いのですが
露出計制御部の破損があった場合を非常に心配していました。
「FM」で露出計制御部の破損があった場合は
当店では修理不能です。
「FM」の露出計は「FE」の露出計よりも
修理不可になる場合が多いです。
巻上のトラブルは巻上ロック機構の動作不良によるものでした。
これも間接的に電池室破損が招いたトラブルでした。
今回、しっかり修理整備を行ったので
落下等のショックさえなければまだまだ長く使えると思います。
突出したスペックがあるわけではないですが
いろんなシチュエーションで使いやすい良いカメラだと思います。

ニコンFEのカメラ修理

今日は「御事納め」ですね。
この日は農作業など一年の作業が終わる日であり
農事が終わることを祝って行った行事のことも意味します。
この日に「針供養」をする地方もあるそうです。
この日には、里芋・こんにゃく・にんじん・小豆を入れた
「御事汁」を食べる風習があったそうです。
江戸時代や関東の一部では
12月8日を正月の儀式を始める「御事始め」とし
2月8日を正月の儀式を終える「御事納め」としていました。
毎年、この「御事納め」の日が来ると
いよいよ今年も終わりに近づくなぁ…と感じます。
現代人はまだまだこれから年末までラストスパートですね。
私もより一層、気合い入れて仕事します!

さてさて

今日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売のカメラです。
ニコマートELの後継機にあたりますが
時代を反映して適度にコンパクト化され
端正な佇まいも非常に魅力的なカメラです。
機械制御シャッター搭載で先行発売されていた
「FM」の兄弟機にもなり
こちら「FE」は電子制御シャッター機で
絞り優先オート露出も搭載します。
そのためもありファインダー内露出計表示は
現在設定されているSSと露出計が指示するSSを
2針で表示します。
マニュアル露出時には現在設定と露出計指示が
どれほど異なるのかを一目で判断することができ
非常に使いやすい露出計表示になっています。
設定絞り値もレンズ刻印直読式で
ファインダー表示されます。
絞り優先オート時のみならずマニュアル露出で
露出を積極的にコントロールしたい場合も
非常に使いやすいインフォメーションになっています。

電子制御機とはいえ
電子回路そのもののトラブルは非常に少ないカメラです。
ただ露出計を司るSSダイヤル下管制部は
落下等のショックで
比較的破損しやすい部分なので注意が必要です。
お預かりしている「FE」はそういった部分に問題はありませんが
巻上げた際にレバーは戻ってくるものの
頻繁に内部の巻上軸が戻ってこずレバーが反発力なく
すかすかになってしまいます。
正確に言うと巻上軸に連動しているチャージクランクが
油切れ等の原因で戻ってこない状態です。
この状態になるとシャッターは切れず
次の巻上もできずと何もできない状態になってしまいます。
巻上レバーをガチャガチャ動かしていると
思い出したようにカシャンと戻ってきますが
頻繁に発生するためとても撮影に使用できる状態ではありません。
FM/FE系で比較的よく見られるトラブルです。
加えて後から気が付いたのですが
1/60以下の高速シャッターの精度が全く出ていない状況です。
1/1000を切った際に「あれ?シャッター音が明らかに遅い」と気づいて
測定機に改めてかけてみたところ
1/1000時に1/125程度しかでていないようです。
SS設定を変化させれば実際のSSも変化するものの
全体的にもかなり遅くなってしまっています。
1/30以上だとある程度精度は出てきます。
おそらくマグネット吸着部の汚れ等が原因で
マグネットが離れにくくなってしまっているものと思われます。

FEは当店では修理依頼の多いカメラなので
内部は見慣れた光景です。
ミラーボックス再組立ての際にちょっとしたコツが
必要なこと以外は整備性も非常によく
糸連動がない分、機械制御の「FM」より
分解整備は効率よく行えます。
ただし電子基板の取り扱いには当然ながら
細心の注意が必要です。
これから慎重に分解整備に取り掛かっていきます。

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コニカFTAのカメラ修理

今日は「アルバムの日」だそうですよ
フエルアルバムでお馴染みの
ナカバヤシ株式会社が制定しています。
一年最後の月の12月は
その年の思い出をアルバムにまとめる月
そして「いつか時間が出来たら」
「いつか子どもが大きくなったら」「いつか、いつか…」と
後回しにされることなく
アルバムづくりをしてもらいたいとの願いを込めて
その5日(いつか)を記念日としたものだそうです。
今はプリント写真は少ないかもしれませんが
データだったとしても撮りっぱなしで
なかなかまとめることは少ないものですね。
プリント写真だってアルバムにまとめられずに
いろんなところにはさまっていたりします(苦笑)
でも最近、不要なアルバムの整理も兼ねて
まとめられていないプリント写真も
一通りまとめました…
部屋の片づけをしてたらいろんなところから
懐かしい写真が結構大量に出てきたからなんですが…(笑
撮った直後に見るのも楽しいですが
何十年かたって改めて見る写真はまた輝きますね。

さてさて

本日は「コニカFTA」のカメラ修理を行っています。
1968年発売のカメラです。
レンズマウントは「コニカオートレックス」が発売された際に
SS優先オートに対応できるように開発された
「コニカⅡマウント」を採用しているカメラです。
「FTA」でも同様にSS優先オート露出が搭載されます。
オートレックスから進化して露出計はTTL化されています。
ただFTAではハーフ判への切り替えはありません。
シャッターは各社に採用されて評価の高い
コパスクエアSです。

まずは「FTA」の定番ともいえる接眼レンズの曇りです。
今回はまた重症でファインダー内の像が見えないほど
曇っています。接眼レンズの内側が曇っていることが多いのですが
レンズ自体の変質で曇っている場合も多く
その場合は清掃しても曇りは除去できません。
後で確認しましたが今回はなんとかクリアにできそうです。
そしてこれも定番ですが露出計が不動です。
おそらく長らく電池を入れっぱなしにしていた時期が
あったのだと思われます。
それによる配線の腐食は他のカメラでも定番ですが
FTAの場合は電池室底部のマイナス端子を支えている
基部も腐食で崩れてしまいます。
今回も端子を軽く押し込むと奥深くまで引っ込んで
出てこなくなりました。端子基部の再建も必要そうです。
コニカ機は機種問わず底部電池端子の支えの
トラブルが比較的多いです。
経年劣化に弱いプラスチック製で脆くなりやすいのですね。

これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます
ちなみにシャッターはさすがコパルスクエアで
細かい精度はともかくとしても
元気に動作しています。
まずは少々ややこしいオート制御や
糸連動を交わしながら
ミラーボックスを分離して
電池室からの配線交換あたりから始めます。

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ニコマートFTnのカメラ修理

今日は「カレンダーの日」だそうですよ。
1872(明治5)年に太政官布告で
太陽暦が採用されることとなり
明治5年12月3日(旧暦)が
1873年(明治6年)年1月1日(新暦)となったことに
由来しています。
ちょうど来年のカレンダーを用意する
時期でもありますものね
当店内では壁掛けカレンダーは2枚用紙して
1枚を翌月表示しているので
既に今月から来年のカレンダ-が稼働しています。
まぁいつものカープカレンダーなんですが…(笑
12月入ると年末までは早いし
何かとバタバタする時期でもありますものね。
ラストスパートがんばっていきましょう!

さてさて

本日は「ニコマートFTn」のカメラ修理を行っています。
1967年発売のカメラです。
中級機として発売されたニコマートシリーズのカメラで
初代である「FT」に開放F値補正操作が追加となり
(レンズ絞りリングを一往復させることで
ボディ側に開放F値がセットされ露出計が正しく使用可能となる)
中央部重点測光採用、ファインダー内に設定SS表示と
使い勝手が進歩したモデルです。
シャッターユニットは変更なく
丈夫さで定評があり他社でも多く採用される
コパルスクエアSです。
当時のトップモデルF一桁機は「F」ですが
それにも負けないほどの丈夫さで信頼性の高いカメラです。

お預かりしている「ニコマートFTn」も
その丈夫さ故、シャッターは比較的快調に動作しています。
たださすがに経年で油切れや
各部に汚れがたまっていることもあり
操作系がやたらと重いです。
(巻上、SS設定リング等々)
そしてトラブルの少ないニコマートFT系で
比較的トラブルが多いのが露出計関連ですが
今回も動作はしているもののその指示値が
3段ほどアンダーで表示されてしまいます
多少の誤差ならネガであれば問題ないでしょうが
3段アンダーはさすがに暗くなってしまいますね。
これも摺動抵抗(マイラー抵抗)の汚れが原因かと思われます。

これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
中級機とはいえこの時代のニコンらしく
分解整備を行われることが前提として造られていて
整備性は非常に良好で調整機構も上手く配置されています。
ファインダー内SS表示は糸連動なので
ここの取り回しに多少の注意が必要です。
ニコン機としてはめずらしくファインダー周りに
意外とモルトが多用されているので
ここが劣化してくると
ファインダー内がモルト屑だらけになってきます
今回もファインダーには結構モルト屑は入り込んでいます。
粉状になったモルトは
なかなかキレイにいなくならないのですよねぇ
焦らずに慎重に清掃整備を行っていきます。

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ミノルタXEのカメラ修理

今日は12月1日ということで
たくさんの記念日が制定されていますね。
その中に「カイロの日」というのがあります。
カイロが手放せなくなってくる季節ですね。
さすがにまだ作業中は必要ありませんが
外出時等にはもう使っていたりします。
使い捨てカイロもとりあえず買い込みましたが
年が明けてもっと冷え込みだすと
全然これでは足らなくなるんですよねぇ…(苦笑)
ベンジン入れて使うハクキンカイロも
持ってますしたまに使いますが
手を温めるだけならこれが1個あればいいのですが
最近の寒さはそれではすまないので
背中の背骨のラインに沿って一直線に
3、4枚使い捨てカイロを貼るのが効果てきめんです。
これであとは首と足元の冷えさえなんとか対策すれば
冬は乗り切れます(笑
しかしここ数年で一気に寒さに弱くなりました。
若い頃は寒さには強いつもりだったのですが
いまや人一倍寒さに弱くなりました(苦笑
ただ単に寒くて困るだけじゃなくて
明らかにバイタルサインに悪影響出るのですよねぇ…
身体冷やすとロクなことありません
皆様もお気を付けください。

さてさて

本日は「ミノルタXE」のカメラ修理を行っています。
1974年発売のカメラです。
前年にXシリーズの一号機でフラッグシップでもある
「X-1」が発売されており
Xシリーズとしては2号機になります。
「XE」はいわゆる中級機にあたりますが
今後のXシリーズの方向性をより具現化したカメラだと思います。
シャッターは金属羽根の縦走りユニットシャッターで
コパル、ライツと3社で共同開発したシャッターです。
このシャッターユニットや独特なミラーチャージ機構によって
XEならではのあの滑らかな巻上が実現しています。
スペックとしては当時の電子制御機としては
普通ともいえますがXEの魅力は何といっても
その使い心地だと思います。
当時のカタログでも使い心地のよさが強調されており
スペック至上主義であった当時としては
めずらしいアプローチのカメラだったと思います。

お預かりしているXEは露出計が不調です。
不安定なのもありますが
基本的にアンダー目にズレています。
簡単にいうと指針が振りすぎです。
XEではこの症状の個体は多く
もう少しひどくなると明るさに関係なく
電源を入れると常に振り切った状態になってしまいます。
大抵の場合は摺動抵抗の汚れが原因です。
それとは別の原因で
オート制御も不安定なようです。
先日の別のカメラのブログで書きましたが
電子制御機は電圧の確実な導通が不可欠で
そのため各接点の状態が重要になります。
加えてマグネットの確実な吸着です。
各接点や吸着部の清掃整備を行って
状態が改善するかどうかからまず行っていきます。

本格的な分解整備の前にまずは露出計の状況を確認します。
ASA感度盤下の摺動抵抗は裏表設置されていて
裏側の汚れがひどい場合が多いと思います。
今回もこの後でわかりましたが
表側は金ピカでキレイなのですが
裏側はまっ茶色に汚れていました(苦笑)
摺動抵抗の清掃の後、本格的分解整備に取り掛かります。
もうひとつXEでは懸念される
プリズム腐食ですが
今回はファインダーで確認する限りは大丈夫なようです。
ただ実際は腐食が進んでいて
分解時にプリズムを降ろす際に
一気に蒸着が剝がれてしまう場合があるので
ここはより慎重に作業を行っていきます。
ちなみに腐食修理に対応できる交換プリズムは
当店では中古良品を含めても残念ながら在庫はございません。

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ニコンFEのカメラ修理

今日は「鏡の日」だそうですよ。
「いい(11)ミラー(30)」と読む
語呂合わせからだそうです。
昨年も同じことを思いましたが
「いいミラー」と聞いて
「あーさやけーにひかりのなかに
たつかげは~♪」って脳内再生されました(笑)
日常生活で鏡を見るのはもちろんですが
仕事上、レフ機のファインダーミラーや
レンジファインダー機のハーフミラー等々
表面鏡に携わることが多いですよねぇ…
カメラにしろ日常で使う鏡にしろ
いつもクリアで鮮明に映し出してほしいものです。
そのためにはやはり定期的な清掃が欠かせませんね。
日常で使う鏡は蒸着面の上にガラスが1枚あるので
少々ラフな拭き方をしても大丈夫ですが
カメラ等に使う表面鏡は蒸着面が露出しているので
無理な拭き方をしているとすぐに傷がついてしまいます。
それでもレフ機のミラーはかなり頑丈ですが
取り扱いにはくれぐれもお気をつけください

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売のカメラです。
当時のキャッチフレーズは「シンプル・ニコン」
その前年に発売された機械制御シャッター搭載の
「FM」とは姉妹機にあたり
こちらの「FE」は電子制御シャッターを備えます。
その副産物で「絞り優先オート露出」を装備します。
電子制御器とはいえ
電池がなくても機械制御の1/90とBは使用することができます。
「B」時に電池を使わないのは
長時間露光とかを多用する方には嬉しい機能です。
このあたりはさすが当時のニコンという気がします。
絞り優先オートを備える関係もあって
ファインダー内露出計表示は2針式で
設定SS、Autoを表示しつつ、露出計の指示する
SSを示します。ファインダー内直読で
レンズ設定絞りも確認できる上に
現在の設定と露出計指示がどれだけ差があるのかも
一目で確認でき露出をコントロールする際に
非常に使いやすいファインダーになっています。
取り回しの良いサイズと端正なデザインもあって
現在でも非常に魅力的なカメラだと思います。

お預かりしている「FE」は
一通りは動作してるのですが露出計に多少ズレがあり
オート制御が少々不安定です。
このタイプの電子制御機は基本的に精度も
動作も安定しているのがセールスポイントのひとつですが
それも接点やマグネット吸着面がキレイなことが大前提です。
電子制御機はこのあたりのちょっとした汚れが
動きの不調に直結します。
FEの電子制御回路は非常に丈夫で
電子部品等のトラブルはかなり少ない方ですが
なにせ発売されてから50年近く経過するカメラです。
大切に使っていてもさすがに内部に汚れはたまりますし
接点も汚れます。
このあたりの清掃整備はやはり不可欠です。

さすがにこの時代の電子制御機なので
プリズムはフレキに覆われています。
そのフレキ上に多くの半固定抵抗が並んでいます。
もちろんひとつひとつきちんと役割があって
細かな調整が可能です。
それが有効に使えるのも
機械駆動部分がストレスフリーで動作していることと
先述した各接点、マグネットがキレイであることが
大前提です。
これからまずは機械的な部分を含めて
分解整備に取り掛かっていきます。
この類のカメラとしては「FE」は整備性も良好です。
この季節なので静電気にも注意しながら
慎重に作業を進めていきます。

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ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は旧暦10月10日で「十日夜」(とおかんや)ですね。
主に東日本で行われている収穫祭で
田の刈り上げのお祝いの行事です。
稲刈りが終わって田の神が
山に帰る日とも言われています。
「かかしあげ」や「わらでっぽう」が
行われる地域もあるそうです。
西日本では同様の刈上げ行事である
亥(い)の子(こ)が行われます。
いずれにしても収穫の時期が終わり
冬が始まる合図ですね。
夜は寒いですが地域によっては
「十五夜」や「十三夜」と同じく
「十日夜」もお月見を行う風習もあるそうです。
十五夜と十三夜どちらか片方の月見しかしないことを
「片月見(かたつきみ)」や「片見月(かたみつき)」と呼んで
縁起が悪いとも言われていますが
「十日夜」と合わせて計三回の月見ができると
とても縁起が良いと言われているそうです。
今日の月齢は8.8です。上弦を少し過ぎたところです。
今日も良い天気が続きそうなので
夜にはキレイな月が見られそうですね。

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
1966年発売のカメラです。
ミノルタ初のTTL測光の露出計を内蔵したカメラです。
そしてミノルタ初の開放測光機でもありますね。
開放測光に対応するため設定絞り値をボディ側に伝達する
爪を追加したMCロッコールレンズが同時期に発売されています。
露出計関連以外の機械的機構は
前身の「ニューSR-7」で採用されたものを引き継いでいます。
使いやすい露出計に加えて操作感もよく丈夫だったため
多くのユーザーに支持されロングセラー機となりました。
SR-T101としては7年間生産が行われ
その後に続く「SR-Tスーパー」「SR-T101改」
「SR505」「SR101」も基本的な構造に変わりはなく
「SR-T101」のマイナーチェンジ版といえると思います。
ミノルタMF機械制御機を代表するカメラだと思います。
生産台数も多いため現存している個体も多く
見かける機会の多いカメラだと思いますが
意外と良いコンディションの個体は少ないと思います。
丈夫なカメラなので致命的なトラブルは少ないですが
丈夫さゆえに使いっぱなしで本来の動きを失っている個体が
ほとんどではないかと思われます。
汚れてても油切れでもとりあえず健気に動いている個体が
多いカメラだと思います。

お預かりしている「SR-T101」も
とりあえずは動作していますが本来の状態ではありません。
巻上は妙に重くシャッター音も不自然です。
低速シャッターに設定すると頻繁に
ミラーアップしたままになってしまいます。
そんな状態なので当然高速シャッターの精度は出ていません。
そしてセールスポイントのひとつでもある
露出計は接触不良のためか非常に指針が不安定な動きをします。
何かが破損していたり致命的な故障があるわけではないですが
これでは快適に撮影はできない状態です。
全体的な整備を行って本来の動きを取り戻す必要があります。

昨日の「SR-1s」がこの「SR-T101」から
露出計を撤去したような構造なのですが
露出計が乗ることと
その露出計が開放測光なために
SSダイヤルやレンズからの絞り伝達機構が不可欠となります。
もちろん露出計を駆動するための電池室も追加となります。
ということで昨日のSR-1sと比べると
随分にぎやかな内部構造となっています。
SS設定や絞り情報の伝達、
そしてファインダー内SS表示は糸連動です。
もうさすがに手慣れた部分ですが
昔はこの糸連動に苦労した時期もありました…(苦笑)
修理依頼の多いカメラなので見慣れた光景ですが
油断せずに慎重にこれから分解整備を行っていきます。

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ミノルタSR-1sのカメラ修理

今日は「いいニッパーの日」だそうですよ。
「いい(11)ニッパー(28)」と読む語呂合わせからですね。
仕事ではニッパーの出番はさほどありませんが
仕事以外の場面で使うことの方が多いですかね。
そういえばこれで思い出しましたが
よく使う小さいほうのニッパーの刃が
もうボロボロになっていて
そろそろ買い替えないといけないのでした。
早速注文しておきます。
ニッパーに限りませんが作業に使う道具は消耗品です。
「弘法筆を選ばず」とはいいますが
ある程度使いやすい道具を切れ味の良い状態で使うことが
作業を効率的に安定させる一因だと思います。
刃物類でもドライバー類でも先端が消耗し
キレや食いつきが悪いと感じたら早めに交換です。
作業量にもよりますが比較的頻繁に交換するので
必要以上に高級な工具である必要はありません。
でも安物だと明らかに使い勝手が悪くなるので
そのあたりはバランスを考えて選んでいくとよいと思います。
へたったものや精度の悪い工具を
誤魔化して使っていると作業の失敗やケガに繋がります。
正しい工具を正しく使えばほとんどの作業は
効率よく行えると思います。

さてさて

本日は「ミノルタSR-1s」のカメラ修理を行っています。
1967年発売のモデルです。
「SR-1」シリーズは普及版ということで
トップモデルとの差別化を図るために
基本的な構造はトップモデルと同じなのに
1/1000が省略されてきました。
それがこの「SR-1s」ではついに1/1000が搭載されています。
ベースとなっているのは「ニューSR-7」です。
当時のトップモデルは既に「SR-T101」に切り替わっています。
「ニューSR-7」にしてもダイキャストを含む基本構造は
「SR-T101」と共通なので
これらのモデルから露出計を省略したモデルといえます。
露出計の有無で差別化はできているから
1/1000は搭載した…というところでしょうか
今となってみれば露出計のないシンプルな構造の
「ニューSR-7」や「SR-T101」だと考えれば
なかなか使いやすくてよいカメラではないかと思います。

お預かりしている「SR-1s」は一通りは動作しています。
ただ巻上や幕軸に油切れの兆候が見られ
高速シャッターの精度はあまり出ていない状態です。
これからさらに長く使うためには
このあたりでしっかり整備が必要な状態です。

これから本格的に分解整備に取り掛かります。
露出計がないので巻き戻しクランク周辺は
がらんとスペースが空いています。
糸連動のないSRーTともいえますので
整備性は良好です。
SR-Tと同じくスローガバナーは
巻上部脇に配置されています。
プリズム抑えにはコルクが使われいて
プリズム前面にも加水分解しない素材の
緩衝材が使われているので
プリズムの腐食は起こりにくいカメラです。
改めてみると構造的にもなかなか優れたカメラです。

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