日別アーカイブ: 2020年3月20日

スーパーリコーフレックスのカメラ修理

今日は「LPレコードの日」だそうですよ。
LPレコードって言っても既にわからない方も多いですよね(汗)
それまでのSP盤(Standard Play)に対して
長時間再生が可能ということでLP盤(Long Play)と名付けられました。
いわゆる50分弱の再生時間で構成される
ポップスや歌謡曲の「アルバム」がLPレコードですね。
1分間に約33回転で回ります。
LPレコードの録音にちょうどいい46分のカセットテープも
私が中学校くらいの頃にはメジャーな存在でした。
LPレコードの直径は約30cm
これに合わせてジャケットやブックレットが作られるから
後のCDアルバムに比べてもボリューム感があるのですよねぇ
自宅には安物のプレーヤーと昔から持っているレコードや
大人になってから収集したレコードがありますが
ジャケット眺めているだけでも楽しくなってきます(笑)

さてさて

本日は「スーパーリコーフレックス」のカメラ修理を行っています。
このブログにも何度も登場している
いわゆるプレスボディのリコーフレックスですが
その種類は非常に多く例え同じモデル名のリコーフレックスでも
搭載されるシャッターユニット等が異なる場合もあります。
今回の「スーパーリコーフレックス」は
主に北米向けに作られた輸出専用モデルで
日本国内では販売されなかったモデルです。
ただ後の時代に大量に中古品が国内に入ってきたようで
意外と中古カメラ屋さんとかでも見かけるカメラです。
特徴的なのはいかにも北米向けなネームプレートのデザインかと思います。
基本的な構造は国内向けの同時期のリコーフレックスと大差ありません。
スーパーリコーフレックスも搭載されるシャッターユニットは何種類かあり
リケン製最高速1/200のもの、リケン製最高速1/300のもの
セイコーシャMXのものが存在します。

今回お預かりしているスーパーリコーフレックスは
リケンシャッター最高速1/300、セルフタイマー付きのものです。
前玉回転式のリコフレではお馴染みの
ギアリング固着が発生しています。
シャッターは何とか作動していますが粘りがあり
低速シャッター時にはうまくスローガバナと連動できず
そのまま高速シャッターで切れてしまうことが多々あります。
他、ファインダー、レンズ等の汚れはそれなりにあり
二眼レフでは定番のファインダーミラー曇りもひどく
ここは交換で対応いたします。

写真は一通りの整備が完了した段階でのものです。
ピントギアは指1本で軽々と回るほどスムーズになりました。
もちろんシャッターは快調に動作し
ファインダーの見え方も申し分ない状態です。
他のダイキャスト製の二眼レフに比べ
プレスボディのリコーフレックスは
その構造ゆえの軽量コンパクトさが最大の魅力です。
ブローニー判を使用する二眼レフは意外と大きいですからね。
それに加えてメッキ部品の多いリコーフレックスは
磨き上げると何ともレトロで高級感ある佇まいで
眺めているだけでも楽しくなってきますね。
機能的には非常にシンプルなカメラなので
取り扱いには慣れも必要ですが
それも含めて魅力的な1台だと思います。

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