月別アーカイブ: 2024年11月

ペンタックスMGのカメラ修理

今日は「鏡の日」だそうですよ。
「いい(11)ミラー(30)」と読む語呂合わせからだそうです。
ミラーと聴いたらついつい
「あーさやけーのひかりのなかに♪
たつかげはー♪ミラーマーン♪」が
脳内でリフレインされてしまうのですが…(笑
しかし鏡を見る頻度が減りました…
見るたびに自分の劣化具合にイヤになるからなのですが…(苦笑)
朝、洗面台でチェックした後はまず見ることないですね…
中学生の頃とかは「そんなに見なくても…」というくらい
鏡ばっかり見ていたような気がします。(ブサイクなのに(笑))
主に髪型が気になるからなのですが…
当時は制服のポケットに手鏡と
コームかブラシが常に入ってましたねぇ
まぁお年頃ですから…
自分を見る鏡はともかくカメラ修理でも鏡というか
ミラーは欠かせない部品ですね。
カメラで使う鏡は表面鏡で少し特殊なものです。
ミラーやレンズがすっきりクリアになると気持ち良いですし
曇ったレンズやミラーではやはり困ります。
今日もがんばって鏡やガラス・レンズもキレイにしていきますよー

さてさて

本日は「ペンタックスMG」のカメラ修理を行っています。
1982年発売のカメラです。
「ペンタックスMシリーズ」のカメラとしては最後発となります。
…ということは当店で扱える最新のペンタックスは
この「MG」ということになりますね。
絞り優先オート専用のエントリー機です。
「MV1」の後継機にあたります。
「MV1」では信号機のような3色の簡素な露出計表示でしたが
「MG」ではSSがきちんと表示されるようになり
「Mシリーズ」の基本形でも「ME」と同等以上の表示になりました。
やはりオートだとしてもきちんとこれから切れるSSが
正確に把握できるのは嬉しいですし便利ですね。
スペック的にも「ME」とほぼ同等以上となり
内部を見ると電子技術の進化を感じる部分も多々あります。
…とはいえ基本的な機械的構造は「Mシリーズ」共通のモノであり
そこに関しては基本的には「ME」です。
すなわち「Mシリーズ(MXは除く)」共通の定番トラブル
「ミラーアップしたまま固着してしまう」
巻き上げても「ミラーチャージが完了せずシャッターセットできない」という
トラブルが「MG」でも多発します。
いつも書きますがこれからはミラー駆動部の
ゴムブッシュが溶解し動きを妨げてしまうことが原因です。
今回、お預かりの「MG」もミラーアップしたまま
何もできない状態でお預かりしました。

整備性は「Mシリーズ」共通の仕様で
なかなか良好ですが
基盤がフレキになった関係とコストだと思われますが
基盤をミラーボックス側に差し込むソケットがなくなり
全て配線で各接点を繋ぐ形式に変更されています。
そのため配線の処理は「ME」よりだいぶ手間がかかります。
そしてこれも「Mシリーズ」及び
この時代のペンタックス機共通の仕様ですが
ボディに隙間が多くそれを埋めるために
内部モルトを多用していています。
当然ながらすべて劣化しており粘着質となったそれが悪さをします。
「Mシリーズ」機の整備はゴム部品やモルトの劣化の対処に
その大半が費やされるような気がします。
反対に言えばそれら以外には大きな弱点はありません。
電子制御機ですが電子回路関連のトラブルは
かなり少ないカメラだと思います。
劣化しやすい部品の場所や対策はわかっているので
これから慎重にその処理を進めたうえで
各部の調整を行っていきます。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「フランスパンの日」だそうですよ。
「いい(11)フ(2)ランスパ(8)ン」と読む語呂合わせからだそうです。
これもなかなか強引な…(笑
由来はともかくフランスパンは美味しいですよねぇ…
たまに無性に食べたくなって買って帰ります。
しっかりトーストして外側をカリッカリにして
たっぷりマーガリン塗ってゆっくり染みこませてから
食べると外側の歯ごたえと内側の適度な柔らかさが最高なんですよねぇ…
もう書いているそばからフランスパン食べたくなってきました…
「フランスパン」とは、小麦粉・塩・水・イーストのみで作られる
フランスのパリ発祥のパンの総称です。
形や大きさによりいろいろな種類があり
代表的なものとして、バゲットやバタール、ブール、パン・ド・カンパーニュ
シャンピニオン、エピ、クーペ等々があります。
長い(70~80cm)のバゲットを紙袋に入れて
オシャレに持ち帰る姿に憧れますが
まず似合わないことと(笑
ひとりではバゲットは食べきれないので
せいぜいバタールくらいが限度ですね…
でも美味しいことに変わりありません!
あとでパン屋さん行ってきます!!!

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
たまたまですがここのところ本当にSPの修理が集中していますね。
でも今日の「SP」が完了すればしばらくは
SPのしゅうりは入っていない模様です。
当時の大ヒット商品で現存数が多い上に
現在でも根強い人気のあるカメラだけに
修理依頼が多いのは当然と言えば当然ですね。
家で眠っていたカメラが「SP」だった…なんてことも
非常に多いと思います。
M42マウント採用で交換レンズの選択肢が多く
絞り込み測光は慣れが必要とはいえ
露出計も内蔵し非常に使いやすいカメラだと思います。
当時大ヒットしたのは当然のような気もします。

お預かりしている「SP」は
まず定番のプリズム腐食です。
ファインダーを覗くと中央少し下あたりに
黒い帯のようなものが横方向に伸びており
視野内で非常に邪魔になります。
この黒い部分は既にプリズムの蒸着が剥がれてしまっている状態なので
修復するにはプリズムの再蒸着またはプリズムの交換が必要です。
当店では再蒸着は行っていないので
中古良品のプリズムと交換することで対応します。
他、露出計の動きが不安定だったり
高速シャッターの精度が出ていなかったりと
やはり全体的にも動きのよろしうない状況です。
通常の整備を合わせて修理を行っていきます。

絞り込み測光でマウント周りに絞り伝達機構等がなく
そのため非常に整備性は良好です。
プリズムの腐食はプリズムをぐるりと囲むように張られている
遮光材の加水分解が原因です。
そこからプリズムに浸食し内部の蒸着を剥がしてしまいます。
今回は関係ないですが
ファインダー内がキレイでも遮光材の劣化が激しく
取り除こうとすると遮光材のテープを剥がす際に
プリズムの塗装と一緒に蒸着も剥がれてしまう場合があり
一見キレイなものでも非常に注意が必要です。
プリズム周り以外にもファインダー枠周辺いたるところに
遮光材が使われていて当然ながら劣化しており
ファインダー内のゴミの原因にもなってしまっているので
そのあたりも入念に対処していきます。

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キヤノンAE-1のカメラ修理

調べる前に今日は
「いいフナの日」だったりするのかなーと思って
調べてみると以前には
「いいフナの日」が制定されていたそうなのですが
制定された翌年、2月7日の「フナの日」に
変更されたのだそうです(苦笑)
予想が外れた上に今日はこれといって
ピンとくる記念日がありません…(笑
昨日は「いい風呂の日」だったのですよねぇ
11月恒例の「いい〇〇の日」も残り数日です。
ここのことろ火曜日(定休日)の夜には
近所の銭湯に行ってゆっくり温まるのが恒例となっています。
ここ数周で一気に冷え込んできたので
銭湯の大きな湯船で何度も何度も出たり入ったりして
ゆっくり温まるのが超快適です。
5年前の脳梗塞いらい右半身の温痛覚麻痺があって
湯船に入っても右半身だけが全くお湯を感じられなくて
とっても奇妙な感じで先頭からも足が遠のいていたのですが
半年くらい前から多少は右半身でも温かみが感じられるようになりました。
まだ明らかに麻痺は残っていて温度に対して右は鈍いですが
それでも普通にお風呂を楽しめるくらいになれました。
数年たってからでもわずかながら回復するのですねぇ…
バランス感や目がおかしいのも
まだまだあきらめずにリハビリしなくては…(笑

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
言わずと知れた大ヒットモデルですが
現存数が多いこともあり修理依頼も多いカメラです。
家から出てきたカメラが「AE-1」だったというパターンも多いと思います。
世界初のマイコン搭載カメラとしても知られており
電子制御シャッター+オート露出自体はこれより前からありましたが
それを一気に効率化してコストダウンを実現し
安定性や低価格化を実現したカメラです。
当然のことながら大ヒットモデルとなり
35mm判一眼レフの高機能化・低価格化についていけなくなった
メーカーが淘汰される事となりました。
国産カメラの歴史の中で間違いなく
ターニングポイントとなったカメラだと思います。

電子制御機ではありますがデビューは1976年で
この時代ではまだまだアナログ要素も内部にかなり残されています。
露出計は指針式ですし、シャッターダイヤル連動には
いまだ糸連動も使われていてなかなか整備する際に
一癖あるカメラです。
それでも正しい手順さえ把握していれば整備性自体は良好です。
フレキが使われた電子回路もまだまだ配線が多く
少々ややこしい部分もありますが
これもきちんと手順を踏めば難しいモノではありません。

お預かりしている「AE-1」は
ミラーアップしたまま固着している状態で当店にやってきました。
ミラーアップ自体はマグネットの汚れ等が原因と見られます。
そちらはある意味、よくあるパターンのトラブルなので
処置はわかりますが今回のトラブルはそれだけではなく
露出計が非常に不安定なことが後でわかりました。
単にせ接触不良…という感じではなく
電源入れたばかりの30秒くらいは普通に動作するのですが
そのままシャッター半押しのまま様子を見ていると
そのうち指針が大きくふらつき始め
そのうち完全にダウンしてしまいます。
こうなるとシャッターボタン半押しを押し直しても
露出計はもう復帰しません。
電池を入れなおしてやるといったんは復帰します。
現段階では何とも言えませんが
基板内トラブルでなければよいのですが…

通常の整備を行いながら電気トラブルの有無を調べていきます。
お決まりのシャッター鳴きは今回はないのですが
もちろんその予防も行っていきます。
電気的トラブルのほうが気がかりですが
慎重に調べていって何とかしたいと思います。

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ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「和食の日」だそうですよ。
「いい(11)に(2)ほんしょ(4)く」(いい日本食)と読む
語呂合わせからだそうです。
なかなかの強引さですねぇ(笑)
由来はさておき和食はやはり美味しいですねぇ
特に年齢を重ねて脂っこいモノが苦手になってくると
和食の優しさが身体にしみわたります。
私、ここ数年で揚げ物がかなり苦手になったようで
「美味しそう!」と思って買ったコロッケとかが
食べるまでは全然美味しく食べられてよいのですが
たった1個のコロッケが30分後には
結構な胸やけ・胃もたれを引き起こしてしんどいのです…(苦笑)
ほんと困ったものですねぇ…
なので総菜コーナーでも自然と和風の煮物や焼き物に
目がいってしまうのです。またこれが美味しいのです!
今度は塩分の摂り過ぎに注意しなくてはいけませんが…
生まれ育ったのがじいさんばあさんとの3人暮らしだったこともあり
地味な和風の家庭料理は慣れ親しんだ味ですし
食べていて最も安心できる味でもありますね。
なかなか自分で作ろうとすると大変なのが困りものですが…
そう考えると毎日毎日3食、食事を作るばあさん、すごかったなぁ…

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
いつも書きますが国産最高峰の二眼レフかと思います。
写りの評価の非常に高いロッコール75mmF3.5レンズを搭載し
シャッターはモデルによって異なるものの
いずれも当時の国産最高級のレンズシャッターを搭載します。
抜群に明るいとはいえないもののキレの良いファインダー
ハラキリ型とも呼ばれる下部レバー式のピント調整は
素早くもじっくり細かくも合わせられる優れものです。
絞り・SSの露出情報はビューレンズ上部の窓に
集中表示され撮影ポジションのまま確認が可能です。
フィルム装填はスタート合わせのセミオートマットで
セルフコッキングも搭載します。
そしてフィルム平面性重視で通常とは逆の
「上から下」に巻きあげるフィルム送り…
改めてあげてみるとなかなかの内容ですね。
それでもその使いやすさや撮影のための機能ひとつひとつは
「オートコード」で初登場したものはほとんどなく
前身のミノルタフレックスやミノルタコードで培ってきたものの
良いところを全部集めてきたきたような形です。
そういう意味からも長い歴史を持つ
ミノルタ二眼レフの集大成ともいえるのが
「オートコード」なのかと思います。
当然ながら現在でも非常に人気の高い二眼レフです。

お預かりしている「オートコード」は前期モデルで
シャッターユニットはお馴染みのシチズンMXVです。
シャッターは羽根に多少の粘りがみられるものの
全速一通り動作しています。
フィルムを入れずに空シャッターを切っている分には
大きな問題はないようです。
今回の「オートコード」の問題は
実際にフィルムをセットした状態で出てきます。
通常、フィルムが装填されていない場合は
カウンター窓には赤い「▽」が出ていて
その場合、何度でもチャージできて何度でもシャッターが切れます。
そしてフィルムをセットしてスタートマーク合わせして
裏ブタを閉め巻き上げていくとカウンターが動きだし
「1」が表示されたところで巻き止めがかかります。
そしてシャッターを切ると巻き止めが解除されて
次のコマへの巻上+シャッターチャージ…なのですが
このときに巻き止めが掛かったまま解除されません。
つまり巻上クランクが全く動きません。
これではいくら空シャッター時に快調でも撮影には全く使えません。
巻上機構のどこかで動作不良が起こっていて
巻き止め解除ができないのだと思われます。

シャッターの粘り等の解消も含めて
全体的な整備を行うのですが
まずは最も大きな問題である巻上周りの修理から取り掛かります。
開けている途中で気づきましたが
過去に分解歴がありますね…細かい部分まで丁寧にチェックした上で
動作不良の原因を探っていきます。

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コニカⅢのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの
「小雪(しょうせつ)」です。
この頃から寒くなり雨が雪へと変わることがあり
わずかながら雪が降る頃なので「小雪」とされています。
江戸時代の暦の解説書『こよみ便覧(べんらん)』では
「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」と説明しています。
実際に雪がちらつくのは北の地方や標高の高い山間部ですかね…
とはいえ、今年もここ1週間くらいで一気に寒くなってきました。
SNSでも少し書きましたが身体が冷えて縮こまると
ロクなことにならないことが多いので
しっかり暖かくして過ごすように心がけます。
そしてこういうときこそ適度な水分補給も大事ですね。
ほんと、年取ってくるといろいろなことに気を使うことが多くて
面倒くさいです…(苦笑)
色んな意味で身体に共用範囲の幅というか「しなやかさ」がないのですねぇ…
困ったものですがしかたありません。
カメラも人間も経年劣化に対抗するのはなかなか難しいです。

さてさて

本日は「コニカⅢ」のカメラ修理を行っております。
コニカブランド初のカメラ「スタンダード」や「Ⅰ」からの
流れを汲むカメラです。
1956年発売でフロントレバーによる独特の巻上が
特徴的なモデルです。ダブルストロークです。
この「Ⅲ」からセルフコッキングも搭載され
非常に使いやすくなりました。
搭載されるレンズはヘキサノン48mmF2です。
シャッターはセイコーシャMX系が採用されています。
B・1s~1/500をカバーします。
高級シャッターの定番のセイコーシャMX系ですが
いつも書きますが1/500は通常とは別の強力なバネを使って
出していますので1/500へのセットはチャージ前に行います。
チャージ後には重くて入らないとは思いますが
無理に力任せに入れるとトラブルの元です。
「コニカⅢ」に限らずこのシャッターユニットの搭載の
カメラには共通の注意項目です。

コニカⅢにもいくつか細かいヴァージョンが存在します。
主に露出設定に関する部分、特に絞りリング周りの違いですが
最初に出た通常の「Ⅲ」、LV対応となった「Ⅲ L-1]
LV対応のまま絞りセットが改善された「Ⅲ L-2」が存在します。
見かけることが多いのは「L-1」と「L-2」です。
今回、お預かりしてるのも「L-1」です。
お預かりしている「Ⅲ L-1」はシャッターが切れません。
シャッターが切れないので巻上レバーも動かすことができません。
セルフタイマーがセットされた状態になっており
ここの固着もシャッターが切れない原因となっているようです。
加えてセルフは無視してシャッターユニットで緒季節レリーズしても
やはりシャッターは切れません。
これに関しては羽根の固着が原因かと思われます。
巻上は現状では動かすことができませんが
この状況だとレバーの動きも悪いかと思われます。
本来の「Ⅲ」は非常に軽快にダブルストロークして
撮るのが楽しいカメラですが
未整備品の多くはレバーの動きが鈍重なものが多く
本来の気持ちよさが味わえないものが多いと思います。

まだ取り掛かり始めの段階ですが
これから本格的に分解修理に取り掛かっていきます。
まずは各部の動きを正常に戻して
さらにスムーズに動くように整備を行っていきます。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「カキフライの日」だそうですよ。
11月はかきが美味しくなる時期で
21日は「フ(2)ライ(1)」と読む語呂合わせからだそうです。
マガキの季節が今年もやってきましたねぇ
カキフライももちろん美味いですが
マガキを使った料理なら何でも極上に美味しいですよねぇ…
私は広島県呉市出身なので
マガキは冬場のまさに風物詩です。
海沿いにあちらこちらにあるカキ打ち場が盛況を迎える季節です。
毎年、焼きガキにするための殻付きのマガキを手配するのですが
とてもお世話になっていた業者さんが廃業してしまったので
今年はどこかお取り寄せを頼むところを探さなくては…
せっかくなら呉の業者さんがいいですよねぇ…
ほんの少しでも地元に貢献できれば…
殻付きのカキは通常、12月に入ってからの出荷となるので
ぼちぼち探していきます。
殻付きのままいただく焼きガキ楽しみだ…
あ、それに合わせる熱燗用の呉の酒も手配しなくては…(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
いや…「本日も」ですね。昨日も「SP」でした。
もちろん今日は昨日とは異なる個体です。
連続したのは偶然ですが
やはり「SP」の修理依頼はコンスタントに多いですね。

今回のSPも真っ先に心配される
プリズム腐食については問題なさそうです。
開けてみてもしっかり対策が過去に行われているようです。
(それでもずいぶん昔だと思われますが)
今回の「SP」でまず問題なのが電池室の腐食です。
電池室内に水銀電池が入ったままになっているらしく
蓋が完全に固着しています。
ちょっとやそっと強引に力で開けようとしても
ビクともしません。
無理に力だけで開けようとしても蓋を壊してしまうか
裏ブタに溶接で取付られている電地室そのものを
壊してしまうだけになってしまいます。
ここは溶剤や潤滑油の力を借りて
時間をかけて少しずつ緩めていきます。
電池室こんな状態なので
そこからの配線等は当然ながら腐食していて
露出計は動かない状態です。
ただ露出計本体に問題があるわけではないので
電池室、配線、電池室裏端子、SW部の修復で
動作するとは思います。
加えてシャッターにも問題を抱えていて
後続シャッターの精度が出ていないのはいつものことですが
スローシャッター時にまったくガバナにかからないようで
低速側は全て1/60で切れてしまっているようです。
これも汚れによるガバナの動作不良が原因と思われます。

はい、数時間かけてやっと電池室が開きました。
中に入っていた水祇園電池はいわゆる液漏れ等を
しているわけではありませんが
電池から出るガスで周りを腐食させてしまいます。
現在の電池でも酸化銀電池は多少ガスがでるらしいので
やはり今でもしばらく使わない場合には
MFフィルムカメラの電池は抜いていたほうが良いと思います。
電池室の処置も含めて
ここから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「ピザの日」だそうですよ。
日付の由来はピザの原型である
ピッツァ・マルゲリータの名前の由来となった
ナポリ国王ウンベルト1世の妻
マルゲリータ・ディ・サヴォイアの誕生日からだそうです。
ピザ、美味しいですよねぇ…
そんな頻繁に口にするわけではありませんが
たまに食べる熱々の焼きたてピザはたまりません。
やっぱりこれもお店でいただきたいですねぇ…
定番ですがやはりトマトの酸味と
チーズのコクの組み合わせが最強のマルゲリータが美味いですよねぇ
生地はサクサクのクリスピーな感じが好みです。
いやでももっちりフワフワなヤツもいいですよねぇ…
両方食べたくなりますね。
言われてみればピザもしばらく口にしていませんね。
何かのついでに食べに行ってみようと思います!

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
SPの修理も相変わらず多いですね。
おそらくOM-1の次くらいに修理依頼の
多いカメラではないかと思います。
それだけ人気ががあって修理して使いたい方が多いということだと思います。
加えて新品時に超大ヒットしたカメラなので
家に仕舞い込まれていたカメラが「SP」だったというパターンも
非常に多いのではないかと思います。
ねじ込みマウントでユニバーサルマウントである
M42マウントを採用し純正ペンタックスレンズのみならず
世界中から提供されたM42マウントのレンズを楽しみことができます。
シンプルなM42マウントでレンズ側からの絞り伝達機構が
なにもないため(そこが利点でもありますが)
カメラ側に装備されるTTL露出計は必然的に
絞り込み測光となり。SPももちろん絞り込み測光です。
開放測光しか経験がない場合は少し取り扱いに慣れは必要ですが
慣れてしまえば大きな問題もなく使いこなせると思います。
シャッターは布幕横走り、B/1s~1/1000をカバーし
必要十分なスペックです。

お預かりしている「SP」は一通りは動作してはいるのですが
高速シャッターの精度が少々問題を抱えています。
幕軸の動きの悪さから先幕後幕の幕速バランスが崩れていて
それに伴い精度も狂っている感じです。
露出計も動作はしていますが頼りにするには
こちらも精度にかなり問題があります。
心配されるプリズム腐食はなく対策も打ってありますが
ファインダー内はモルト屑等のゴミだらけです。
やはり全体的に整備が必要な状態です。

シャッタ機構や巻上周りは以前のアサヒペンタックス系から
受け継がれたシンプルで信頼性の高い構造です。
SPから加えられ最大のセールスポイントでもある
TTL露出計もM42マウント使用の絞り込み測光なため
マウント周りの構造がシンプル…いうよりは
レンズ側からの露出計関連の連動が全くなく
非常にシンプルで整備性としては非常に良好です。
CDSや露出計本体はかなり丈夫なもので
それらに問題があることはあまり多くなく
あるとすればSSダイヤルの摺動抵抗に比較的劣化が起きやすく
精度出しに苦労するというところくらいかと思います。
見慣れた内部構造ではありますが
こういうときこそ油断せずに慎重かつ丁寧に
分解整備を行っていきます。

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ヤシカミミーのカメラ修理

今日は「いいイヤホン・ヘッドフォンの日」だそうですよ。
11月恒例の「いい〇〇の日」ですねぇ
「いい(11)イヤ(18)ホン」と読む語呂合わせからだそうです。
関連する記念日として、「イ(1)ヤ(8)ホン」と読む
語呂合わせから1月8日は「イヤホンの日」なのだそうです。
個人的な私のイメージですが…
「イヤホン」と聞くと年配の方が(私も年配ですが)
ラジオやテレビを聞くために片方の耳だけにする
昔ながらのモノラルイヤホンをイメージしてしまうのですよね(笑
音楽ちゃんと聴くならイヤホンじゃなくてヘッドフォンでは???と
ついつい思ってしまいます。
現在のイヤホンはそんな野暮ったいモノじゃなくて
文句ナシにいい音もしますしデザイン的にも洗練されてますし
私もワイヤレスイヤホン&スマホで音楽聴きますし
昔のイヤホンのイメージはずいぶん薄れてしまいました。
でも本当は音楽はスピーカーである程度の音量で
しっかり聴きたいですよねぇ…
なかなか環境的に難しい部分がありますが…
ちなみに1日100dB以上の音をわずか15分以上聞くだけで
長期的な難聴になる可能性がかなり高くなる、と言われているそうです。
大音量には注意しましょう…
この基準だと私、かなりマズいな…(苦笑)
昨年の人間ドックでも「難聴の疑いあり」って言われているし…

さてさて

本日は「ヤシカミミー」のカメラ修理を行っています。
1963年発売のヤシカのハーフサイズカメラです。
ヤシカのハーフ判と言えば大口径レンズ搭載の
「ヤシカハーフ17」とかが比較的有名ですが
「ミミー」はそれよりも前に出た
普及型のハーフカメラです。
レンズはヤシノン28mmF2.8で
ピントは固定焦点、シャッタースピードも1/60固定で
セレン光電池使用の露出計に連動して
オート露出で絞りを調整します。
フラッシュ撮影時用にマニュアルでも絞り操作が可能です。
機能的にはシンプルですが
なかなか質感の高いデザインでそこに魅力を感じる方も
多いのではないかと思います。

お預かりしている「ミミー」は心配されるセレンは
精度は少し問題ありますが何とか起電はできている模様です。
今回の「ミミー」の問題はそれよりも
シャッターを切ると必ずシャッターが開いたままで
止まってしまう状態です。
巻き上げると閉じるような状態です。
このタイプのシンプルなシャッターでよくある
羽根の汚れ等による固着ではなく
シャッター駆動部の円盤が汚れ等により
動作不良を起こしているような状態かと思われます。
コニカC35のシャッターでよくあるパターンの
トラブルと似たような感じです。

他、レンズにはかなりカビが発生しており
ファインダーもかなり見えづらい状況です。
まだ取りかかかったばかりの段階ですが
ここからさらに分解を進めて
一通りの整備清掃を行っていきます。

ニコンFEのカメラ修理

今日は「レンコンの日」だそうですよ。
1994(平成6)年のこの日に
全国のレンコン産地が集まって
茨城県土浦市で「蓮根サミット」が開かれたことが由来だそうです。
美味しいですよねぇ…レンコン…
私は記憶のあるころから
実家を出るまでじいさんばあさんと3人暮らしだったので
レンコンはいろいろな料理に出てきましたねぇ
煮物、炒め物には必ず入っているイメージです。
その頃はレンコンなんて読んでいなくて「ハス」でしたねぇ…
私が大好きだったのが「ハスの天ぷら」で
ソース結構たっぷりかけて食べるのですよ
シャクシャクした食感と閉じ込められたみずみずしさと
ほのかな甘さがたまらなくてご飯が一気に進なんだものです。
今でも結構な大好物でなかなひとりだと自分で天ぷらは揚げませんが
総菜コーナーで「ハスの天ぷら」見つけると必ず買ってしまいます。
冷めていても美味いんですよー
煮物もハスがたっぷり入っていればついつい買ってしまいます。
日本酒のアテにもなりますし…
…って書いているとハスの天ぷらめちゃくちゃ食べたくなってきました。
どっか出来合いでタイミングよく売ってないなかなぁ…

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
一時期はOM-1と同じくらい修理依頼の多いカメラでしたが
最近は少し落ち着いていてFEの修理はひさしぶりですねぇ
適度にコンパクトな電子制御シャッター機です。
1978年発売のカメラです。
機械制御のFMとは兄弟機的な関係であり
(意外と共用可能部品は少なかったりしますが)
ニコマート時代のFT/ELの関係そのままに進化したモデルです。
FMは機械制御機ということで基本的な考え方は
ニコマート時代とさほど大きくい変わったわけではなく
時代なりの小型化と内部機構の効率化
露出計がLED式になったくらいの進化具合です。
それに対してFEは電子技術自体がニコマート時代に過渡期だったこともあり
電子回路的に劇的に進化しています。
(回路的には同時開発されたEL2の時点でだいぶ進化していましたが)
特に電子回路の信頼性に関してはずいぶん進歩したと思っています。
そしてFEといえば電子制御の恩恵で「絞り優先オート」が使え
それにも関連して露出計が非常に確認しやすい「追針式」であることが
大きなメリットだと思っています。
個人的にもかなり好きなカメラです。

お預かりしている「FE」は
ご依頼者様が長らく使い続けているカメラということです。
数年前までは問題なかったそうですが
いつからかのタイミングから電池を入れ替えても
電源が全く入らなくなってしまったそうです。
確認してみるとバッテリーチェックから点灯しないので
根本的に電池室から電圧がかからないのかと思われます。
電池室は問題なくキレイなので
裏側のハンダ及び配線に問題があるものと思われます。
ココを修理するためにはそれなりに深い部分まで分解して
配線を交換し仮組して動作確認を行う…という手筈なのですが
少々怖いのは電源が入るようにしてみないと
何か他の…特に電子回路に関わるトラブルを
持っているかどうかわからない点です。

画像は取り掛かり始めの段階で
ここから分解をさらに進めて電源周りの修理を行います。
実際には既にそこの修理は終わって
仮組してとりあえず動きを確認してるのですが…
なんとなく感じていたイヤな予感が当たりました。
シャッターはマニュアル時には正常に動作するのですが
(精度は若干の調整が必要)
常にではなく、ある一定の条件下において
露出計が非常に不安定な動きを見せ
場合によってはダウンしてしまいます。
巻上部SWを一旦オフにして再起動すると一瞬正常に立ち上がりますが
一定の条件下のまま再び不安定になりダウンしていきます。
よくある露出計本体または管制部の破損かと思いましたが
どうやらそうではなくプリント基板内に問題があるようです。
修理不可なことも多いパターンですねぇ…
いろいろ調べたところ今回に関しては
当店の在庫にこの個体に合う正常な基盤があったので
基板ごとの交換で対処していきます。
まだその作業の途中ですが何とかなりそうで
とりあえずホッとしています。

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リコーオートハーフSEのカメラ修理

今日は「録音文化の日」だそうですよ。
1878(明治11)年のこの日に
東京大学に外国人教師として招かれた
イギリスのジェームズ・ユーイングが
持参した蓄音機を使って
日本初の録音・再生の実験を行ったことに由来しているのだそうです。
録音…私が10代の頃にはこの「録音」という行為が
日常に欠かせない行為だったとも思います。
サブスク&配信全盛の現在からは考えられませんが
当時は好きな曲や音楽を好きな時に聴こうとすると
レコードを手に入れるか(CDですらなかったですねぇ(笑))
FMラジオでフルコーラスかけてくれる番組を
エアチェックしてカセットテープに編集するかくらいしか
手段がなかったのでFMエアチェックには随分ハマりました
(小学生6年生~中学生の頃)
高校生になった頃には貸しレコード屋全盛の時代になったので
毎日のように何か借りてきてましたし
少ないバイト代は全てそれ関連に消えてしまいました(笑
当時手に入れられなかったレコードを
最近になって手に入れたりしているので
さすがにテープに録音はしませんがスマホで聴けるように
デジタルデータに落としたりしています…要は録音ですね。
音源がレコードだと等速アナログ録音なので
あまり40年前とやってることが変わっていない…(笑

さてさて

本日は「リコーオートハーフSE」のカメラ修理を行っています。
オリンパスペンシリーズと並んで
ハーフカメラを代表するシリーズです。
ペンは途中で追加されたEE系は手軽に誰でも撮影できるカメラですが
初期のペンは完全マニュアル機でした。
オートハーフは最初の登場当時から
「シャッターを押すだけでだれでも簡単に撮れるカメラ」を目指して
開発されています。
加えて持ち運びに便利なタバコの箱ほどの大きさ目標となっていました。
そうして発売されたオートハーフは1962年発売の初代から
ピントは固定焦点で撮影者が合わせる必要がなく
セレン光電池を使用する露出計と連動したプログラムオート露出で
露出もカメラまかせでよく
さらに巻上もゼンマイ仕掛けで自動巻上としていました。
大きさもほぼ当時のタバコの箱の大きさと変わらないコンパクトさです。
ただこの時代なので総金属性でさすがにずっしりと重く270gの重さがありました。
今となってはそのズッシリ感と金属の質感は逆に魅力です。

派生モデルは除いて本流のモデルは
初代→「S」→「E」と小変更を重ねていき
今回お預かりしている「SE」へと変わっていきます。
基本的な構造はどのモデルも大差ありませんが
「S」が付いているモデルはセルフタイマー付きです。
「SE」は「E」をベースとしてセルフタイマーが追加されたモデルです。
そして生産時期に寄りけりで「SE」の全てではないと思われますが
「SE」の途中からフィルムを装填した際に
自動的に1コマ目までフィルムが送られる
「オートスタート」が搭載されます。
今回の「SE」にも装備されています。
通常に使うには非常に便利な機能ですが
修理する立場から言うと
裏ブタ開けた状態での空シャッターが切りにくくなりました(苦笑)

お預かりしている「SE」は
シャッター切れず巻上もできず…という状態でした。
シャッターが切れなかったのは羽根の粘り等の問題で
露出計もセレンの劣化のため全く動作していない状態でした。
加えて自慢のゼンマイ巻上はゼンマイが切れていたため
正常に動作しない状態でした。
上画像は既に整備が完了した状態でのもので
手前に置いてあるのは交換したセレンとゼンマイ本体部分です。
オートハーフのセレンはペンEE系に比べると
劣化している率が高いような気がします。根拠はなく印象ですが…
最近は通常撮影に充分使用できるだけのセレンが
なかなか見つかりにくくなったように感じます。
今回はじゅうぶんな起電力を持ったセレンと交換でき
他整備の甲斐もあって
非常にスムーズに撮影に使用できる状態となりました。
これから最終的なテスト行って問題なければ完成となります。

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