リコー35デラックスのカメラ修理

今日はわかりやすく「119番の日」ですね。
「一刻一秒を争う消火活動や救急・救助活動の始動のため」に
「119番」通報は重要なものです。
おいそれと利用するものではありませんが
いざという時に非常に心強いですね。
私は過去に2回、救急車のお世話になったことがありますが
どちらも対応が遅れていれば最悪の事態も
考えられた場合だったので救急には感謝しかございません。
あまり利用するようなことは起きてほしくはないですが
この年齢になってくると「ちょっとヤバいかも…」と
思うようなこともたまにあるのですよね…
幸い最近は大変なことにはなっていませんが…(苦笑)
ちなみに火災報知の電話が、1926(大正15)年に
導入された時の番号は「112番」だったそうです。
当時は当然ながらダイヤル式の黒電話であり
一刻を争う緊急のためにダイヤルを回す時間の短い番号として指定されました。
しかし、意外とかけ間違いが多かったそうです。
そこで、翌年の1927(昭和2)年にかけ間違い防止と
最後にダイヤルを回す時間が長い「9」を回すことで
落ち着いて話ができるためという理由で
現在の「119番」になったと言われています。
警察への緊急通報の「110番」も同様の理由とされているそうです。
どちらも大変な時にかける番号だとは思いますが
こういう時こそ落ち着いて行動したいですね。

さてさて

本日は「リコー35デラックス」のカメラ修理を行っています。
1956年発売のレンズシャッタ-機です。
搭載されるレンズはリケノン4.5cmF2です。
シャッターユニットはセイコーシャMXで
B・1s~1/500をカバーします。
もちろんレンジファインダーを備えます。
当時としては最高級の機能を持つ
ネーミング通りの「デラックス」なカメラです。
このタイプのレンズシャッター機は巻上がレバーで
レリーズはボタンでもシャッターユニット脇に
チャージレバーやレリーズレバーが露出していることが多いのですが
このカメラではそのあたりもカバーリングしてしまい
高級感の演出に貢献しています。
開けてみるとわかるのですがシャッターユニット側と
鏡胴側で二重にカバーされています。
加えてこの時代には珍しくアクセサリーシューは接点付きです。
いわゆるホットシューですがX接点だけでなく
M/Fにも対応します。現在では使うことはないでしょうが
このあたりも手間がかかっています。

お預かりしている「35デラックス」は
シャッターに若干の粘りがあるものの
動作自体はできています。
レンズは比較的クリアでファインダーも
大きく見えにくいとかはありません。
ただ、ヘリコイドが強烈に固着していて
ピントリングはビクとも動きません。
あまり力に任せて無理をするとロクなことにならないので
時間をかけてゆっくりと緩める処置を起こっていきます。

ヘリコイドは溶剤を使って凝り固まったグリスを
時間をかけて溶かすことから始めます。
それでもそう簡単には緩まないとか思われますが…
並行して降ろしたシャッターユニット側の整備を行っていきます。
ところで巻上レバーは底部にあって
いわゆる「ピストル式」ですが
それなのに底板は裏ブタと一緒に取り外せるタイプです。
裏蓋&底板は左右のノブを緩めて外すタイプです。
35デラックスならではの独創的な部分も結構あり
なかなか面白いカメラです。

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