今日は「灯台記念日」だそうですよ。
1868(明治元)年11月1日(新暦)に
神奈川県横須賀市の観音崎に
日本初の洋式灯台「観音埼灯台」が起工されたことに由来しています。
観音埼灯台は三浦半島東端に立っており
関東大震災などの大正時代の地震により1923(大正12)年と
1925(大正14)年の2度再建され、現在の灯台は3代目にあたるそうです。
先日、友人の車に乗せてもらって城ヶ島まで行ったのですが
その帰りに観音崎付近を通ってますねぇ
結構な雨降りだったのと日没寸前だったため
岬の先までは行っていないですし灯台も見てはいませんが
城ヶ島ではいつもの安房埼灯台を見てきました。
いずれにしても灯台は岬の先端にあることが多く
頂上とか先端ってやはり行ってみたくなりますよね(笑)
そっか…山の頂上と岬の先端って
そういう意味では何か似てますね(笑
さてさて
本日は「ヤシカエレクトロ35」のカメラ修理を行っています。
エレクトロ35シリーズは初代から一貫して
「ろうそく1本の光でも写る」カメラをコンセプトとしていて
シリーズを通して大口径レンズにスローシャッターに強みがある
電子制御シャッターを搭載した絞り優先オート機です。
今回は正確に言うと1968年発売の「エレクトロ35G」です。
Gは「ゴールドメカニカ」の頭文字です。
初代をベースにして基板接点に金メッキを採用し
耐久性を向上させたモデルです。同時に巻上レバーの形状変更等の
小変更も行われています。
初代から「GSN/GTN」までは外装サイズ・デザイン
内部機構はほぼ同じでマイナーチェンジを繰り返して進化しています。
前期エレクトロのこのレトロなデザインと
少し大柄なしっかりしたボディは非常に魅力的だと思います。
お預かりしている「エレクトロ35」は
腐食や劣化が多く見られる電池室はキレイです。
ちゃんと電池を抜いて保管してあったものと思われます。
新しい電池(4LR44)を電池アダプタを介してセットしてみると
バッテリーチェックは正常に点灯します。
しかしながらシャッター制御は全くできず
電池が入っていないときと同じように一定速で切れています。
どこかの接点不良か何かでうまく電気が通じないようです。
そして巻き上げ時にエレクトロ特有の
レリーズ軸の戻る「カチン」という音も鳴りません。
これが鳴らない個体は通電していてもかなりの確率で
オート不良が起こってしまいます。
このレリーズ軸の戻る音はシリーズを通して
全てのエレクトロ35で巻上時にカチンとなるのが正常です。
他、レンズ・ファインダーにもかなりのカビ・汚れがあります。
しかしながらまずはシャッター及びオート露出を正常に
動作させることから取り掛かりたいと思います。
古い電子制御機なので配線も非常に多く
ややこしいカメラではありますが
整備性自体は悪くありません。
意外なことに使われている電子部品自体は意外に丈夫で
電子部品関連のトラブルで修理不可能という個体は
比較的少ないです。
とはいえデリケートな部分も多いカメラな上に
生産から50年以上経過しているため
分解整備には非常に神経を使います。
当店は比較的エレクトロの修理依頼が多いので
見慣れた内部構造ではありますが
慎重に整備をここから行っていきます。
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