ニコンFのカメラ修理

今から43年前のこの日
1974年10月6日に
「宇宙戦艦ヤマト」の放送が始まったのですね。
懐かしいなぁ。。。この頃、5歳でしたが
かぶりついて見ていた記憶があります。
ヤマトのプラモデルとかも一生懸命作りました。
この数年後に天体観測に夢中になるのですが
ヤマトの影響も大きかったような気がします(笑)

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
今回、お預かりしてる「F」には
フォトミックFTnファインダーが装着されています。
残念ながらFフォトミックの露出計は修理不可な状態なものが多く
今回も露出計の修理は見送ることになっています。

Fのフォトミックファイインダーには
外光式の初代フォトミック、TTL測光となったフォトミックT
中央重点測光となったフォトミックTn
それまではレンズ開放値をレンズ交換のたびに
ダイヤルセットする必要があったものを
絞り環を往復させるだけでセットできるようにした
フォトミックFTn、この4種類が存在します。
少々、注意が必要なのが
FTnファインダーはボディ側の製造番号が
690万台以降のものであればそのまま装着できますが
それ以前のものは銘板部分の形状が異なるため
そのまま装着できません。銘板の交換が必要となります。
今回、お預かりしている「F」はボディの製造番号は
643万台ですが銘板は後期のものに付け替えられています。

フォトミックファインダーの話はこのくらいにしておいて
今回の「F」のボディ側ですが
シャッターは間違いなくチャージされているのに
シャッターボタンを押しても、うんともすんともいいません。
しばらく観察していて試しにシャッターボタンを押した状態で
指でそっとミラーアップしてやると「カシャン」とシャッターが切れました。
シャッターが切れても今度はミラーは上がったままです。
どうやらミラー駆動部が何らかの理由で
自分のバネの力では動けなくなっているようです。

何かが壊れているというよりは
古い油やグリス、それに長年の埃が混じったものが
ミラー駆動部に詰まっていて動けなくしているようです。
ミラー駆動部を徹底的に洗浄し新しい油を注油すると
無事に動作するようになりました。
実はその後でわかったのですが
スローガバナそのものの動きは良いのですが
制御するシャッター制御中板部分の問題で
スローシャッターが不良なことが判明しました。
1/8が妙に長かったかと思えば1/4は異様に早く
1秒に至ってはまったくスローガバナは動作せず
1/60で切れてしまいます。
こちらのほうがかなり厄介な作業で
今しがたようやく目処がたったところです。

これから組み上げてもう少し細かく
シャッタースピードを調整していきます。

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