ニコマートFTNのカメラ修理

えっと…今日は1月31日…
ついこの間、お正月ではしゃいでたばかりなのに
もう1月は終わりですか…早いですね
でも早く暖かくなってほしいので2月もあっという間に終わって
3月くらいになってほしいですね(笑
今日の記念日は「愛妻の日」
それに関連して「チューリップを送る日」
他、「生命保険の日」、「五つ子誕生の日」
うーん、独り者で親・兄弟も含めて
家族のいない私には関係ないモノばかりで何とも…(苦笑)

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
「ニコマート」シリーズは「ニコンF」の時代に
中級機として発売された一眼レフのシリーズです。
まず機械制御シャッターのFT系が発売され
それからずいぶん後に電子制御シャッター機のEL系が加わりました。
後の「ニコンFM/FE系」の前身モデルとも言えます。
中級機とは言いますが過去のOEM機の失敗等も踏まえて
コパル製縦走りシャッター等の汎用部品を使いつつも
当時のニコン基準の品質を維持するために開発製造はニコンで行われています。
その苦労のかいもあってニコマートシリーズ特にFT系に関しては
非常に丈夫で動作の安定したカメラとなりました。
今回の「FTN」は1967年に発売されたモデルですが
このモデルから開放F値補正操作を取り入れ
絞り環を往復させるだけで開放F値の設定が完了するようになりました。
加えて「FTN」から露出計もそれまでの平均測光から
中央部重点測光に変更されています。
シリーズ中でも最も販売台数の多いカメラで
現存するニコマートFT系の大部分が「FTN」ではないかと思われます。
それほど信頼性と機能性が高い次元でバランスされたカメラだと思います。

基本的には非常に丈夫なカメラなので
シャッターが切れない等の致命的なトラブルは少ないカメラですが
さすがに60年近く経過する機械なので
未整備のままではあらゆるところの
動きが悪くなっているものがほとんどです。
今回お預かりしている「ニコマートFTN」も
シャッターは動作してはいるものの
低速シャッターに設定するとスローガバナが固着しているために
シャッターが開いたままになってしまいます。
加えてミラーの動きが悪くミラーアップがゆっくりなために
レリーズレスポンスの悪い状態になっています。
トラブルの多い露出計は今回は動作はしていますが
やはり精度は出ていません。
ただ十分に調整範囲内のズレなので調整で対処していきます。

まだ取り掛かり始めで本格的な分解整備はこれからです。
横橋りシャッター機とは異なり
縦走りユニットシャッターの場合はスローガバナは
シャッターユニット内に組み込まれています。
シャッターユニット駆動部の整備や羽根清掃と並行して
固着したスローガバナの修理も行っていきます。
ボディサイズに余裕があることもありますが
これも整備性は非常に良いカメラです。
内部は見慣れた光景ですが集中して慎重に作業を行っていきます。

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