いよいよ「大晦日」ですねぇ。。。
とはいっても意外とそんなに特別なこともないのですが。。。
昔は歳神様を迎えるために朝まで眠らずにいる習慣があったそうです。
歳神様に関係なく私も若い頃は朝まで起きてて
初日の出を見に行ってから眠る。。。というパターンも多かったですが
今やテレビも見ずにさっさと寝てしまいます(苦笑)
特にここ数年の元旦は丹沢を歩くのが恒例になっており
早起きしなくてはならないので尚のこと早寝していまいます。
一応、明日も行くつもりで準備しています。
2018年はここをご覧になっている皆さまのおかげで
何とか乗り切ることができました。
本当にありがとうございます。
さてさて
おそらく本年最後のカメラ修理になると思いますが
今日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
適度にコンパクトで使いやすい非常に良いカメラです。
電子制御シャッター機ということで
修理を断られることも多いという話も聞きますが
そのせいか当店には非常に多くのFEがやってきます。
そのかわりなのかFMの入庫数は非常に少ないです。。。(苦笑)
FEはやはり電子制御機ということもあり
絞り優先オートで気軽に撮ることもでき
現在のSSの指針と露出計の示す指針を二つ持つ
ファインダー内表示により綿密な露出設定で
マニュアルでも非常に使いやすいカメラです。
もちろん絞り設定も読み取ることができます。(Aiレンズ使用時)
お預かりしているFEはシャッタースピードは
申し分のない精度が出ているのですが
露出計が非常に不安定です。
詳しく言うと、安定しているときは
そこそこの数値が出ているのですが
シャッターを切っているうちにフラフラと不安定になり
そのうちパタンと動かなくなり一番下まで指針がさがってしまいます。
で、いろいろ触っていると何かの拍子でまた復活する。。。という状況です。
最初は電源供給が不安定なのかと疑ったのですが
電池室の状況は裏側端子を含めて問題がなく
おまけにバッテリーチェックランプは非常に安定しているので
電源供給に問題はないと結論付けました。
次に怪しいのは巻上レバーに連動するon/offスイッチですが
こちらもテスターであたってみても導通に問題はないようです。
。。。となると。。。SSダイヤルとユニットになっている
メーター本体及び管制部の不良を疑ったのですが
手持ちの良品の管制部と交換してみても症状は改善せず。。。。
となると基板そのものに問題か。。。。とも思い始めていたのですが
何だか違うような気がするなぁ。。。と色々試していると
どうやら絞りと連動する摺動抵抗に問題があるようです。
ある程度、原因が把握できたところで
シャッターユニット、ミラー駆動部等々の整備を行いながら
摺動抵抗の清掃も本格的に行います。
とりあえず再組み立てをして電気関係の調整を行います。
再組み立て後、それなりにシャッターも切っていますが
あれほど頻繁に出ていた露出計の問題も
今は全く出ない状況です。
もちろん調整後もしばらく様子を見ながらチェックします。
FEは電子制御機なので
基板上にある半固定抵抗を使って
露出計のレベルやバランス、オート時のレベルやバランス
マニュアル時のレベルやバランスを整えていきます。
どの抵抗がどの役割をするのかきちんと理解していないと
迷路に迷い込むように精度が出なくなります。
ちなみにFE2になると調整用抵抗の数は半分になります。
この調整が終わって全体的なチェックを行ったら
年明けに最終チェックを行い完成です。
私もこれで何とか仕事納め。。。になりそうです。
皆さまも良いお年をお迎えくださいませ!
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