ニコンFEのカメラ修理

今日は「畳の日」だそうですよ。
ばあさんが亡くなって実家を引き払ってからは
本当に畳の部屋に縁がなくなってしまいました。。。
やっぱり畳の感触は捨てがたいですよねぇ
普通に座っても良いですが
畳の部屋で枕だけ抱えてゴロゴロするのは
本当に気持ち良いですよねぇ(笑)
いつのまにか一人暮らし歴が
30年を超えてしまっているのですが
実家を出てからは寝るにはベッドだったり
布団だとしてもマットレス敷いたりがいつのまにか
当たり前になってしまいましたが。。。
そんなときにたまに実家に帰って
畳の上に直接、使い古した煎餅布団を敷いて寝る
昔ながらのスタイルで寝ると
「え?こんな固いところで昔は毎日寝ていたんだ???」と
その事実に愕然としたものでした(笑)
昔はあおむけで寝るのが当たり前で
今は横向いて寝るのが習慣なのですが
そりゃあんなに固い寝床ならあおむけでしか寝れないな。。。と
妙に納得したものでした
でも畳の部屋が欲しいですねぇ。。。
自宅の部屋の一部に1畳分くらい畳スペース作ろうかな。。。

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
FEも非常に修理依頼の多いカメラです。
OMほどコンパクトではないですが
適度な大きさの頑丈なボディに
電子制御シャッターを搭載し
絞り優先オート露出はもちろんですが
マニュアル露出時にもその秀逸なファインダー表示により
非常に使いやすいカメラです。
この点ではF3やFMより
個人的には優れていると思います。
ただ、電子制御機ということもあり
修理を行っていないところも多いようで
当店では妙にFEの修理依頼が多いということになっているようです(苦笑)
(兄弟機のFMの修理依頼は非常に少ないのに。。。)
確かに電子部品の不良による故障は
修理不能なことがあるのも事実ですし
当店でも修理不能で返品することもあるのですが
それでもFEは同時期の他メーカー電子制御機に比べると
電子部品の問題によるトラブルは非常に少ないほうだと思います。

。。。といいながらも。。。
今回、お預かりしてるFEは電気的な問題を抱えているようです。
それでもメインの基盤内部分での問題ではないのですが。。。
お預かりしているFEは露出計が全く動きません。
。。。と聞くと「あぁ電源が入らないのか。。。」と考える方も
いらっしゃるとは思いますが今回はそうではありません。
バッテリーチェックも点灯するし、電子シャッターも動作します。
でも露出計だけが動かないのです。
実はこのパターンのトラブルはFEでたまに見かけるもので
SSダイヤル下の管制部の不良によるものだと思われます。
おそらく内部が割れてしまっているか断線しているだと思われます。
こうなるとさすがに管制部(露出計本体も含め)ごと交換するしかありません。
幸いFEの部品取りはこういうときのために
いくらかストックしてあるので中古にはなってしまいますが
動作良好なものと交換することで対処します。

画像の中央付近に転がっているのが管制部及びメーター部です。
この部分を丸ごと交換します。
よく指針式の露出計(電流計)であるコイル内の断線ではありません
その証拠に赤・黒のリード線に電源を繋ぐと
露出計本体は元気に反応します。
その上で制御している管制部のトラブルなのですね。

もちろんこれだけではなくて通常の整備も行います。
いつも通り分解して
シャッターユニット、ミラー駆動部、巻上機構等々の
整備を行った上で管制部の交換を行い
電気的な調整を行い精度を出していきます。
その際に基板上の半固定抵抗を使って調整を行うのですが
それぞれの抵抗の役割がわかっていないと
とても調整しきれるものではありません
(特にFEは抵抗が8個もあり
初期設定時以外には通常触れてはいけないものもあります)
ごくたまにですがここの抵抗を
めちゃくちゃに動かした痕跡のある個体に巡り合うことがあります。
もはやそうなるとシャッターやオート制御の動きは
しっちゃかめっちゃかになっていて
とてもじゃないけどカメラが何だか可哀そうです。
せめてうまくいかない場合は元に戻せるように
記録を取ってから触っていただきたいものです。
。。。話が逸れました。。。
もちろん今回のFEはそんなことはなく
管制部を載せ替えたこともあってしっかり調整しますが
ほんの少しの微調整でおそらく問題ない精度が出せると思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。