ヤシカエレクトロ35CCのカメラ修理

今日は「いい家の日」だそうですよ。
「いい(11)いえ(18)」(いい家)と
読む語呂合わせからだそうですが
ちょいと無理があるのでは?(笑)
私はもうおそらく一生アパート暮らしが確定ですが
一人暮らし歴もいつのまにか30年をゆうに超えてきました。。。
広島でも東京でも神奈川でも
思い起こせばいろんな場所の色んな部屋に住みました。。。
それも馴染んでくればどこだって
「住めば都」という感じですが
そうですねぇ、一番思い出深いのは
呉市の天応駅から徒歩1分のところに住んでいた頃かな。。。
二十歳過ぎの一番元気良い頃だったし。。。
二間+広いダイニングキッチンで一人には十分すぎる広さだったけど
歩いて1分の駅は朝夕のラッシュ時以外は無人駅だし
そもそも朝夕でも1時間に3本くらいしか電車ないし
近くにコンビニもスーパーもないし。。。
(自販機すらない!クルマは必需品)
その広いアパートも古くってぼろぼろで
エアコンすらなかったし
(2階で海も近いので風通しは良かったけど夏は辛かったなぁ)
ムカデやら巨大なクモやら色んな虫が出るし(笑)
トイレは今や絶滅危惧種の汲み取り式だったし(汗)
でも夕涼みに歩いて海辺まで散歩できるのは楽しかったし
駅方面に見晴らしの良い窓辺は妙に居心地が良かったし
苦労も多く不便だったけど今考えると楽しかった気がします。
今は。。。無理だな。。。そんなところ(苦笑)
もう徒歩5分圏内で生活が完結しないところには
適応できない身体になってしまいました(汗)

さてさて

本日はヤシカエレクトロ35CCのカメラ修理を行っています。
エレクトロ35にもいろいろなモデルがありますが
シリーズ中唯一の35mm広角レンズ搭載機です。
それもさすが「ろうそく1本の光で写る」ことを目指した
エレクトロ35らしく搭載される35mmレンズは
F1.8の大口径レンズです。
いつも思うのですがこのカメラにバルブがあれば
夜景撮影とかでも使ってみたいと思うのですが。。。。
残念ながらCCにはバルブがないのです。
絞りの形状も2枚羽絞りで変わった形なので
ボケ味を味わうような大口径レンズではありません。
それでも光の少ない撮影で威力をいかんなく発揮する
F1.8レンズは非常に魅力的です。
また、広角レンズを搭載したこの類のカメラは
目測機となることが多いのですが
CCはしっかりレンジファインダーを装備します。
やはり広角なので少し倍率は低く
45mm搭載のエレクトロに比べると少し二重像は見づらいですが
慣れてしまえばそう問題もなく使えると思います。
エレクトロ35に搭載されるレンズはどれも高評価ですが
CCの35mmももちろん写りの評価の高いレンズです。

お預かりしているエレクトロ35CCは
まず電源が入りません。
電池を入れてもバッテリーチェックすら点灯しません。
全速電子制御シャッタのカメラなので
もちろんこの状態ではシャッターは
見かけ上は切れていますが制御されていない状態です。
まずは電池室をチェックしてみますが
電池室蓋側は問題なく非常にキレイなのですが
マイナス側をのぞき込んでみると
端子に緑青が噴いているのが見えます。
溶剤を付けたペーパーを棒に巻いて端子を拭いてみると
ペーパーはそれは鮮やかな青に染まりました(汗)
「これは裏側も悲惨だな。。」と思い
カバーを外し電池室裏も確認すると
予想通り緑青だらけで当然リード線も朽ちてしまっていました。
配線ごと交換が必要です。

レンズもファインダーもカビだらけで
とてもそのままでは本来の性能を発揮できない状態です。
電池入れっぱなしでかなり長い間
放置されていたものと思われます。
それでもこのくらいの状態なら何とか問題ないレベルに
復活させることができそうです。
整備後はレンズも問題なくクリアになり
ファインダーは若干のカビ跡は残りましたが
普通に見れば十分クリアな状態になりました。
シャッター及びオート制御も精度も含め
問題なく動作するようになりました。

適度にコンパクトなボディに大口径広角レンズ
絞り優先オート搭載
こうしてみると非常に魅力的な1台だと思います。
ご依頼様にも早くお楽しみいただければと思います。

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