日別アーカイブ: 2025年4月4日

ミノルチナSのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの
「清明」ですね。
草や木、水などが清く明らかであり
東南風の心地よい季節という意味で「清明」とされています。
また、「清浄明潔」の略でもあるそうです。
全てのものが清々しく明るく美しい頃とされ
様々な花が咲き乱れ、各地でお花見のシーズンを迎えます。
都内は昨日まで寒の戻りもあり
冷たい雨が続いていましたが今日はスッキリと晴れています。
陽射しも暖かでまさに「清明」にふさわしい気候です。
天気に恵まれれば非常に気持ちのよい季節ですね。
先程も書きましたがいろいろな春の花が咲き誇る季節でもあり
写真を撮りに出かけるのにも最適な季節です。
私も時間と予定が許せば春らしい写真を撮りに行きたいです!

さてさて

今日は「ミノルチナS」のカメラ修理を行っています。
1964年発売のカメラです。
レンズ固定型のレンジファインダー機です。
この時代の同カテゴリのカメラは
まだまだ大柄なものが多かったのですが
「ミノルチナシリーズ」は機能性や性能を犠牲にすることなく
小型化が進められたシリーズです。
レンジファインダー搭載でマニュアル露出の「S」と
目測ピント合わせで手動プログラムシャッターの「P」が
発売されていました。今回は「S」ですね。
セレン光電池使用の連動露出計が装備されています。
レンズはロッコールQF40mmF1.8です。
大口径レンズを搭載するわりに小さく造られていて
特にボディ本体が薄くなっていて非常にスタイリッシュなカメラです。
現在ではこの小ささやスタイリングの良さもあって
なかなか根強い人気のあるカメラです。
ただ発売当時は「マニュアルカメラは
ある程度大きくないと高級感に欠ける」と思われていた時代でもあり
なかなか販売的には伸び悩んだようです。

お預かりしている「ミノルチナS」はレンズシャッター機定番の
シャッター羽根粘りの状態です。
シャッターを切るとシャッター羽根がわかりやすく
ゆっくりとしか動作せずSS設定に関わらず
じわっと開いてじわっと閉じるという状態です。
写真は全て真っ白になってしまうような状態です。
心配される露出計はセレン光電池はなかなか元気で
それなりに起電しています。
若干の調整は必要ですが通常の屋外撮影には
問題ない状態にできそうです。
このタイプの電気定期抵抗でSS/絞りと
露出計指針が連動しているタイプは
セレン本体よりも鏡胴内の摺動抵抗の劣化が
どうしようもないことが多いのですが
今回も抵抗に劣化は見られますが実用上にはそれほど
悪影響のない状態です。
ただ、その摺動抵抗やセレンを結ぶ配線やハンダは
酷い劣化だらけでよくこれで断線していないな…と思うほどでした。

画像は一通りの整備が完了した状態でのモノです。
少し動きが落ち着くまで様子見を行っている段階です。
これから最終テストを行って問題なければ完成となります。
シャッター羽根の動作不良はやはり油滲みで
シャッター羽根の根元や駆動部まで油だらけの状態でした。
できる限りの分解を行い脱脂と洗浄を行い
再組立てして調整を行っています。
もちろん現在はシャッターはシャキシャキと歯切れよく動作しています。
距離計二重像のズレもあったので調整を行ったのですが
過去に明らかに無理な調整を行った形跡があり
意外にも非常に手間がかかりました…現在は問題ございません。

ミノルチナにはシルバーとブラックが存在しますが
スッキリとして軽快に見えるシルバーが個人的には好みです。

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