月別アーカイブ: 2025年5月

コニカC35のカメラ修理

今日は「ザリガニの日」だそうですよ。
1927(昭和2)年のこの日に
神奈川県の養殖業者により
アメリカ・ニューオーリンズから
アメリカザリガニが持ち込まれたことに由来しています。
アメリカザリガニは鎌倉食用蛙養殖場(現:岩瀬下関防災公園)に
食用カエル(ウシガエル)の餌として持ち帰ったもので
アメリカで出荷された際は100匹であったが
無事に日本に到着したのはわずか20匹だったそうです。
そのアメリカザリガニから養殖池から逃げ出し
その後、爆発的に広まったとされています。
1960(昭和35)年頃には九州でも確認されるほどになり
現在では沖縄を含む日本各地で確認され
国内では最もありふれたザリガニとなっています。
そのアメリカザリガニを餌として与えられた
ウシガエルもアメリカザリガニと同様に
ウシガエルも養殖場から逃げ出して、または捨てられて
日本各地に分布を広げたとされていまする。
こちらは各地の養殖場から逃げ出したようです。
アメリカザリガニ…いたるところにいましたね(笑
子供の頃には格好の遊び相手だったので
その辺のどぶ川にいるやつをよく釣って遊びました。
タコ糸に煮干しで簡単に釣れるのですよね。
いまでもそこら辺中にいるんでしょうね。
あ、そういえば比較的最近、近所の公園の池で見かけました。

さてさて

本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
「C35」にもいろいろな種類があって
当店で扱うのはフラッシュ内蔵以前の
古いタイプの「C35」です。
今回の「C35」は1971年発売の「C35E&L」です。
初代C35をベースとして距離計とセルフタイマーを
省略しよりシンプルなものとしたカメラです。
その他は初代C35とほぼ同じです。
露出がプログラムオート専用で簡単に撮れるカメラなので
目測としてより簡単に撮れる方が
キャラクター的にはあっているような気がします。
目測式となったためファインダーから
ピントリングのポジションが直読できるように
確認窓が追加されています。これは便利ですね。

「C35」のトラブルの多くは露出計に関係するものと
シャッターの粘りがほとんどなのですが
今回も電池を入れても露出計は全く動きません。
露出計連動プログラムオートで
露出不足の場合もシャッターはロックされないので
とりあえずはシャッターは切れますが
常に開放・1/30で切れてしまいます。
日中屋外であればほぼすべての写真が真っ白になるかと思われます。
シャッターは粘りもほとんどなく元気に作動していますが
フィルム室のモルトは劣化でほぼ剥がれ落ちていて
レンズやファインダーのカビ・汚れもひどい状態です。
露出計以外の部分も全体的に整備が必要な状況です。

電池室は一見キレイだったのですが
外して裏側まで確認すると
緑青が結構付着していてハンダは完全に劣化していて
配線は断線していました。でもほぼ予想通りです。
緑青は配線を伝ってCDS基部や露出計本体の端子にまで及んでいます。
各端子の磨きや清掃と配線の交換を行います。
「C35」は比較的CDSの劣化も多いカメラなのですが
今回はCDSはそれなりに働いてくれる状態のようです。
電源さえ復活すれば調整で精度は出せそうです。
シンプルな構造なこともあり
見慣れていることもありますが
整備性は極めて良好です。
整備する際のポイントも把握しているので
普通に長く使えるるように入念に作業を行っていきます。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「袋物の日」だそうですよ。
これも「母の日」に関連した記念日で
ハンドバッグなどの袋物の需要を高めることが目的だそうです。
また、「母の日」→「お袋の日」→「袋物の日」と
連想をしてもらい、「母の日」にはハンドバッグを贈る習慣を
広めることで袋物のアピールをしたいとの考えによるものだそうです。
いろいろ考えますねぇ…
女性ものに限らずバッグやかばんは生活必需品ですものね。
若い頃はいろいろ手荷物が多いのが嫌で
ポッケに財布だけ入れて出かけることも多かったのですが…(笑
バッグに関しては流行り廃りもいろいろあって
20代の頃はセカンドバッグ全盛期で私も小脇に
小さなバッグ抱えて歩いていましたね
高校生の頃は「巾着袋」が定番で
お弁当だけを小さな巾着袋に入れてそれだけで通学していました(苦笑)
中学生の頃は学校指定の白いたすきカバンで
やたらとタスキを長くして前に持ってきて
膝で蹴りながら通学していました…
帆布製のたすきカバン…今でも当時と近いものが売られているのですよね
定期的に欲しくなるアイテムのひとつなのですが
「いや、それ、買って本当に使うのか???」と自問自答して
いつも思いとどまっています(笑

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
最近少し依頼数が減ってきたような気もしますが
相変わらず機種別依頼数の多さでは
トップクラスのカメラです。
元祖・軽量コンパクト一眼レフといえるカメラです。
機械制御シャッター搭載機としては
現在でもこのジャンルでは「OM-1」が
一番にイメージされると思います。
同時期の他のメーカーがやらなかった
軽量コンパクトさを実現するために
内部には様々な工夫が凝らされた構造となっていて
さすがに整備性は少々ややこしい部分もあり
現在となっては様々な劣化の影響もあり
少々華奢な部分もありますが
しっかり整備を行えばまだまだ遠慮なく使えるカメラです。
小さなことも魅力ですが独特の心地よい巻上感や
静かで上品なシャッター作動音も非常に魅力的なカメラです。

お預かりしている「OM-1」は
シャッターは切れているものの
まず裏ブタが全く開きません。
巻き戻しの部引き上げに伴って
裏ブタ留めの爪も引きあがるはずなのですが
爪が動作不良でうまく解除できないようです。
そしてシャッターは高速では制度不良
低速ではガバナの粘りが見られます。
いずれも駆動部の汚れ等による動作不良が原因です。
トラブルの多い露出計はとりあえずは動作していますが
SWオン時にSWを触ると指針が激しく上下します。
SWの接触不良があるようです。

いずれのトラブルも原因の予想がつきやすいものなので
それぞれ対処しつつあらゆる動作部の整備を行っていきます。
今回の「OM-1」はかなり後期のモデルで
露出計SW部等は「OM-1N」と共通の構造になっています。
従来のSW部も接触不良のトラブルが多く
この形状に変更されたのだと思うのですが
私の感じる限りではこちらの新しいタイプのほうが
接触不良のトラブルが多いような気がします(苦笑)
構造的には明らかに新しいものの方が良さそうなのですが…
心配の多いプリズムはずいぶん昔に
腐食対策がなされているようで非常に良いコンディションです。

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ミノルタSR-2のカメラ修理

今日は「コットンの日」だそうですよ。
「コッ(5)トン(10)」と読む語呂合わせと
木綿(コットン)が夏物素材として使用され
5月に店頭販売の最盛期を迎えることからだそうです。
木綿のシャツとか肌触りが良くて
気持ちが良いですよねぇ…
初夏の気持ちよさが感じられてよいですね。
そういえば子供の頃に
「木綿のランニング」(死後(笑))を着せられて
それ1枚と半ズボンで外で遊んでましたねぇ…
なんか懐かしい景色が
いろいろと頭に浮かんできてしまいます(笑

さてさて

本日は「ミノルタSR-2」のカメラ修理を行っています。
1958年発売のカメラです。
ミノルタ初の一眼レフ機です。
「SR-1」のほうが後の登場で
「SR-2」のほうが上位モデルとなります。
数が大きい方が上位モデル…ということですね。
シャッター速度はB・1秒~1/1000秒で
シャッターダイヤルは一軸不回転式ではありますが
不等間隔の持ち上げ式です。
この辺りは時代を感じます。
絞りも完全自動絞りではなく
レリーズで絞り込まれ巻上で開放になる
「半自動絞り」です。
多少クセのあるカメラですが
慣れてしまえば問題ないレベルかと思います。
余談ですが私のじいさんも
ニコンFを手に入れる前に
「SR-2」をメインで使っていたようです。
さすがに私の生まれる前ですが
その「SR-2」はちゃんと今でも手元にあって
元気に動いています。

お預かりしている「SR-2」はシャッター切れず
巻上できずで固着している状態です。
幕位置から判断してチャージはできているものの
レリーズできないという状態のようです。
レリーズボタンは押し込めない状況です。
「SRシリーズ」もプリズムの腐食が多いカメラですが
今回の「SR-2」も激しく蒸着が剥離しています。
プリズムに接するモルトを起因とするものです。
ファインダー内には横方向に太い黒い帯が出ていて
視野をかなり邪魔しています。
「SR-2」や「SR-3」前期の「SR-1」は
フィルム室には全くモルトを使わなくて
裏ブタやボディの形状で遮光しているのに
プリズム周辺にはモルトを使っているのですよね…惜しいですね(苦笑)

まだ取り掛かり始めの段階です。
わかりにくいですがプリズムの剥離も写っていますね。
プリズムは交換で対応します。
シャッターが切れない原因はレリーズ機構から
シャッターへの連携が動作不良によって
できないことが原因用です。
いったん巻上機構等も含めてある程度分解して
戦争整備の上、組み立てて調整することで解決しそうです。
シャッターの精度も出ていなさそうなので
そのあたりの整備調整も並行して行っていきます。

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ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「アイスクリームの日」だそうですよ。
1964(昭和39)年、アイスクリームのシーズンが始まる
連休明けの時期である5月9日を「アイスクリームデー」と決め
東京アイスクリーム協会が記念事業を開催し
都内の施設や病院などにアイスクリームをプレゼントしたそうです。
このことがきっかけとなり、以後、同協会では5月9日を
「アイスクリームの日」として
各地でイべントやプレゼントなどのPR活動を実施しているのだそうです。
確かにアイスがより美味しく感じられる季節ですよね!
私はガツンと甘いものが好きなので
少し酸味の効いたさっぱり系のアイスより
濃厚な味わいで冬でも食べたくなるようなタイプのアイスが好みです。
それにしても昔に比べると
近所のスーパーやコンビニで気軽に手に入れられる
アイスの種類は増えましたよね。
「何かアイス食べたい!」と思ってコンビニに行っても
その種類の多さとどれもそれぞれ美味しそうで
ついつい悩みこんでしまうことが頻繁にあります(笑
今日も夜のウォーキングが終わったら
夕食後のデザートに何かアイスを買って帰ります!

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
1964年発売のカメラです。
当店にも修理依頼の多いカメラでありますが
当時の大ヒットモデルでもあります。
世界で二番目の発売となるTTL露出計内蔵型カメラで
それ以外の部分でも非常に使いやすい優れたカメラです。
M42マウント採用のためレンズ側からの絞り情報伝達機構がなく
測光は絞り込み測光となりますが
それも慣れてしまえば大きな問題ではありません。
反対にM42マウントなのでペンタックス純正レンズ以外にも
様々な世界のメーカーのM42マウントレンズが使用でき
撮影を楽しむという点でも非常に魅力的なカメラです。

お預かりしている「SP」は
その当時の最大のセールスポイントであった露出計が
電池を入れても全く動作しません。
「SP」は絞り込み測光でもあることから
マウント脇の絞り込みSWが露出計SWを兼ねています。
これをオンにしても露出計に反応はありません。
露出計本体のトラブルの可能性は低いので
配線か接点の接触不良が原因かと思われます。
加えて高速シャッタの精度は
やはり先幕後幕の幕測バランスが崩れていて
特に高速シャッタでは全く精度が出ていません。
これも幕軸の汚れや古い油脂が原因かと思われます。

既に一通りの整備は完了していて
動きが馴染むまで少し様子見をしている段階です。
露出計トラブルの原因はやはり電池室裏の接点の
腐食が主な原因でそれに関連して
そこからの配線にも腐食が見られ
ほぼ断線状態になっていることも原因でした。
巻上・シャッター幕軸、調速カム、ミラー駆動部等の
動作不良が起きやすい箇所は入念に清掃を行い
最小限のちゅゆを行って上で調整を行っています。
最高速から低速シャッターまで精度も問題ございません。
巻上フィールも良好で軽快に操作ができる状態になっています。
これから最終チェックを行って
問題がなければ完成となります。

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オリンパスペンDのカメラ修理

今日は「紙飛行機の日」だそうですよ。
紙飛行機…まだ幼い時にじいさんに作り方を教わって
やたらと作っては飛ばしていた時期がありました。
材料は折り紙とか上等なものではなく
もっぱら新聞の折り込みチラシでしたねぇ…(笑
でも正方形より長方形の紙のほうが作りやすかったりもします。
何種類も教えてもらいましたが
飛ばすとくるんと宙返りするタイプのものがお気に入りでした。
今でも折り方まだ覚えてますねぇ…
紙飛行機とは少し話がそれますが
当時、新聞の折り込みチラシって最高の遊び道具で
紙飛行機や折り紙の材料にするのはもちろん
切ったり貼ったりでいろんなものを作って遊んでいました
そしてボロボロになったチラシはぎゅうぎゅうに丸めて固めて
さらにテープでぐるんぐるん巻きにして
最後はボールにして今度は外でそれで遊びます。
手元にあるもので楽しく遊んでいましたねぇ…(笑

さてさて

本日は「オリンパスペンD」のカメラ修理を行っています。
「D」はデラックスの「D」ですね。
ペンシリーズの最高級版として登場したカメラです。
ペンDシリーズには「D」「D2」「D3」「EED」がありますが
今回は最初に登場した「D」です。
1962年発売のカメラです。
Fズイコー3.2cmF1.9にお大口径レンズを搭載します。
シャッターも最高速1/500から1/8・Bまでカバーする
コパルXを搭載します。
さらにセレン光電池式の露出計も内蔵します。
露出計は内蔵しますがボディ側との連携は全くなく
単体露出計がボディに組み込まれているイメージです。
当時一般的だった「LV値」を表示し
それを鏡胴側絞り・SSを設定して合わせる方法です。
鏡胴側にも絞りSS設定によってLV値が表示されています。
露出計絡みのトラブルが多くなりがちですし
セレンの劣化もありますから
露出計が非連動なのは現在となっては便利なことの方が多いかと思います。
SS・絞りリングと摺動抵抗等で連動するタイプは
露出計本体が問題なくても抵抗体の劣化とかもありますし…

お預かりしている「ペンD」はシャッタと巻上に
問題を抱えています。
シャッターにはレンズシャッターお馴染みの
シャッター羽根の粘りが見られ正常に動作しない状態です。
明らかに羽根の動きが緩慢です。
巻上も一コマではとまらず頻繁に二コマ分進んでしまいます。
これも突き詰めると羽根粘りが原因だったりします。
内部の汚れや古い油脂をいったん除去して
スムーズに本来の動きができるような整備が必要です。

画像はすでに整備が一通り完成した時点のモノです。
巻上は軽くスムーズになりしっかりひとコマ分で止まります。
シャッター羽根も明らかにスムーズに
「パシャっ」と歯切れよく動くようになりました。
劣化すると修理不可能になってしまう
セレン式露出計も問題ない値を示しています。
安心して存分にお楽しみいただける状態になりました。
新たに最小限の注油も行っていいるので
動きが落ち着くまで少し様子見をしている状態です。
これから最終テストを行って
問題なければ完成となります。

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キヤノンFTのカメラ修理

今日は「コナモンの日」だそうですよ。
「こ(5)な(7)」と読む語呂合せからで
たこ焼き・お好み焼き・うどん・そば・パンなど
「粉」を使った食品「コナモン」(粉もん)の魅力を
PRすることが目的だそうです。
昨日までGW休暇だったわけですが
墓参りがてらに帰省して(もう実家はありませんが)
「呉の細うどん」、「呉冷麺」、「お好み焼き」と
コナモンを存分に満喫してきました。
やはりどれも私にとってはかけがえのない
ソウルフードで今回も力をいただいた気がします。
それにしてもコナモンって多岐にわたるので
なんだかんだと頻繁に口にしていますよね
生活にもかけがえのない存在ですね!

さてさて

本日は「キヤノンFT」のカメラ修理を行っています。
1966年発売のカメラです。
シャッターや巻上、ミラー駆動等の
機械的駆動部は基本的に「FX」から受け継いでいます。
しかし、露出計は時代を反映して外光式からTTL測光となっています。
まだレンズマウントがFLマウントなので
絞り込み測光です。開放測光はこの後の
「FDレンズ+FTb」登場で採用となります。
機能としてはTTL測光ですが
この後のキヤノン機の特徴ともなる
CDSをコンデンサレンズ背後に配置する方式が
採用されています。コンデンサレンズを斜め45度に切断し
切断面にハーフミラーを仕込んで
視野率の中央部12%の光を背後のCDSに反射して
測光を行う方式です。
外部の光に影響されることも少なく
より正確に測光できる構造になっています。
後のFTBやF-1にも同様の測光方式が引き継がれていくことになります。
構造上、他メーカーで多い「中央部重点測光」や「平均測光」ではなく
中央部12%の「部分測光」となります。
構造がわかっていればスポット的にも使え
露出のシビアな輝度差の大きい場面等でも非常に使いやすい測光方式です。

お預かりしている「FT」はミラーアップしたまま
固着してしまっています。
シャッターは幕位置から判断してチャージ状態で
よくある「シャッター走行後にミラーが降りてこない」のではなく
シャッターを切ろうとしてミラーはあがったけど
シャッターが走らない…状態だと思われます。
シャッターのストッパーの固着か
レリーズからのリンクがうまくいっていないものと思われます。
ミラーアップしたままで確認ができず
心配されるプリズムは後から確認できましたが
今回は大丈夫なようです。

画像は取り掛かり始めのモノで
この後でいろいろ分解を進め確認していくと
やはりレリーズからのリンク部が汚れや古い油脂で
固着してしまっていたようです。
それ以外にも幕軸や幕上げ部の動きは非常に悪く
積年の汚れを徹底的に除去してから
各部の調整を行う必要があります。
それでも部品の損傷等のダメージがあるわけではないので
整備が仕上がれば快調に動作するようになりそうです。

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