日別アーカイブ: 2019年7月20日

ペンタックスMEのカメラ修理

今日は「月面着陸の日」だそうです。
1969年のこの日にアポロ11号が月面に着陸し
人類が初めて月面に降りたった日です。
(日本時間では7/21早朝)
私が生まれた年だからちょうど50年なのですね。
子供の頃、近い将来、月に住めるとまではいかなくても
月面基地とかできるだろうなぁ。。。と思っていたのですが
なかなか難しいようですね。
(月面基地計画はいろいろあったらしいのですが
予算が確保できずほとんどが中止されています)
月面着陸はさておき
私達にとって一番身近な天体なことは間違いないですね。
たまにはゆっくり月を眺めながら
色々な思いを馳せるのもいいですね。

さてさて

本日は「ペンタックスME」のカメラ修理を行っています。
1976年発売で「ペンタックスMシリーズ」の中核となるモデルです。
Mシリーズ最初のモデルであるMXは全く構造が異なりますが
それ以外のMシリーズは基本的にMEがベースとなっています。
セイコー製のコンパクトな縦走りシャッターユニットを採用し
当時最新の電子制御でシャッターは駆動されます。
シャッターのみならず全体的にも非常に軽量コンパクトです。
露出は絞り優先AE専用となり
B(バルブ)とフラッシュ同調用の1/100は電池がなくても動作します。

ME系のモデルといえばミラー駆動部のゴムブッシュ劣化による
ミラーアップやチャージ不良がトラブルの定番で
今回お預かりしているMEもミラーアップしたままので
いつものパターンかな。。。と最初は思ったのですが。。。
ミラーアップとはいえ上がりきったところで止まっているのではなく
中途半端なところで止まっています。
巻上レバーは巻上途中で動かなくなっている感じです。
ちょっといつものパターンとは様子が異なります。

今回のトラブルの主な原因は
巻上レバークリック(格納した状態から引き出すときのクリック)のための
板バネが折れてその破片が巻上部に入り込んでいることでした。
ME系の巻上クリック板バネの破損自体はよくあるトラブルです。
それと合わせてやはりミラー駆動部の動きも非常に悪い状態だったので
もちろん並行してそちらの整備も行います。
電子制御シャッター機の中では
比較的整備性がよく電子基盤も完全に分離しやすいカメラです。
機械的な部分に問題がない状態にして組み上げ
電子制御(露出計、オート制御等)の調整を行います。
分解前に全く動作確認ができなかったので
心配された露出計や電子制御部分については
調整は必要ですが動き的には問題はありませんでした。

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