日別アーカイブ: 2021年9月6日

コニカFTAのカメラ修理

今日は9月6日…語呂合わせで「くろ」なので
「くろ」に関する記念日が目白押しです
「黒の日」、「黒豚の日」、「黒豆の日」
「黒酢の日」、「黒い真珠・三次ピオーネの日」(!)
「黒あめの日」、「黒にんにくの日」、「黒霧島の日」
「カラスの日」、「松崎しげるの日」(笑
いやはや、これほんの一部で本当にたくさん「くろ」関連の
記念日が設定されています。
カメラもブラック塗装のモデルは人気ですし
クルマも黒は昔から定番で流行に関係なく人気ですよね
個人的には白とか黒の無彩色って
あまりおもしろみはないような気がしますが。。。
でもカメラはほぼシルバーか黒しかないですし
妙に色味が付くと相当うまくデザインしないと
高級感がなくなってしまいますね
私も以前乗っていたクルマも
なんだかんだで白や黒選ぶことも多かったです…
(真っ赤なのや真っ青なのもありましたが)
高級感云々もありますがリセール考えると
その2色しか選べませんものね
感覚だけで選べと言われたら
モノによりますが真っ赤なモノや
明るい鮮やかなオレンジや黄色とか
暖色系の派手なものがいいような気もしますが。。。
いや、やっぱりモノによるのかな
真っ赤なカメラはちょっとしんどいような(笑
でも貼り革が渋めの赤とかなら全然ありかな。。。
まぁカープファンだからいろいろなもので
赤を選びがちですが。。。(苦笑)

さてさて

本日は「コニカFTA」のカメラ修理を行っています。
コニカがレンズ一体型カメラとかでお得意の
露出計指針挟み込み式のシャッタースピード優先AEを
一眼レフにも搭載したモデルです。
前身モデルともいえるのは35mm判とハーフ判を
切替可能な「オートレックス」です。
「FTA」はオートレックスの進化版で
35mmサイズ専用となったモデルです。
組み合わされるレンズは
「ヘキサノンARマウント」で「AR」は
オートレックスの頭文字からきています。
シャッターはコニカ一眼レフの定番ともいえる
コパルスクエアです。
指針挟み込み式のオートであるため
シャッターそのものは機械制御です。
これがこのタイプのシャッター優先AE機の利点でもあって
最悪電池がなくても露出計は使えませんが
マニュアル露出で撮影自体は可能です。
これが一般的な絞り優先機だと
機構上、電子制御機であることがデフォルトとなってしまいます。
機械式でオートも可能となると
このFTAのような構造が一般的となります。
ただし指針挟み込みということもあり
レリーズストロークが妙に深く
ここは好みがわかれるところかもしれません。
後継のオートレフレックスT3では改善されたともいいますが
それでもやはり深めです。
個人的にはよほどレスポンス重視の撮影でない限り
それほど気にならないとは思いますが…

お預かりしているFTAは
ご依頼者様のご自宅で
随分長い間仕舞い込まれていたもののようです。
使われていなかったとはいえ
きちんと保管されていたらしく
電池室の腐食もなく露出計も少々不安定ながら生きています。
どうしても長い間、動かしていなかった分
各部の動きにはかなり渋い部分もあって
やはりこれからキチンと撮影で使うには
一通りの整備が必要な状態です。
露出計も不安定ですがシャッタスピードも不安定で
スローシャッター時にはガバナの粘りも見受けられます。
組み合わされるレンズはヘキサノンAR52mmF1.8ですが
やはり保管状況が良いおかげで
レンズそのものはカビも少なくコンディションは悪くありません
ただヘリコイドのグリスは固まり気味で
ピントリングは結構重めな状態です。
古いカメラでは定番の動きの悪さ等はありますが
このFTAのウィークポイントは接眼レンズで
合わせレンズ部のバルサムの問題かと思われますが
とにかく酷いクモリのものが多いのです。
今回の個体もファインダー内露出計の読み取りが困難なくらいに
激しく曇っています。
接眼レンズ内部のクモリなので清掃してもあまり変わり映えしません。
できる限りの手段で何とか通常の使用に差し支えない程度には
改善しようと思いますが完全にクリアにはならないかと思われます。


まだ現状チェックを行っただけで
これから本格的に作業に入るのですが
外観も年代を感じさせないほどキレイです。
内部の動きをしっかり整えてやれば
快適に撮影に使える状態になると思われます。
シャッターが堅牢さがウリのコパルスクエアであることもあり
基本的には非常に頑丈なカメラです。
その代わり少し大柄でかなり重量もずっしりありますが
それも丈夫さの一因で頼りがいがある…ととらえれば
欠点ではないと思います。

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