キヤノンデミEE17のカメラ修理

今日は「東京駅完成記念日」だそうですよ。
1914(大正3)年のこの日に
東京駅の完成式が行われたことが由来となっています。
この日は「東京駅の日」ともされているそうです。
丸の内駅舎が創建当初の本来の姿に近い
赤レンガ形態に復原する工事が完成したのが
2012(平成24)年10月1日で
つい最近の事だと思っていたら
もう12年も経っているのですね…(苦笑)
実は意外と東京駅やその近辺に行くことって
少ないのですよね…
写真を撮ったりで出かけたるするのは郊外が多いですし
買い物等で街中に用がある場合は大抵は新宿までで
事足りてしまうのでなかなか都内東方面に行くことないのです。
新宿までだったら時間に少し余裕があれば
歩いていけてしまいますし…
改めて考えると便利なとこに住んでます(笑
…という感覚なので東京駅近辺は
きちんと調べていかないと迷子になりそうです。
新幹線に乗る際に東京駅自体は数ヶ月に一度は利用しているのですが…
あ、だから駅内で乗り換えに迷うようなことだけはないかもしれません(笑

さてさて

本日は「キヤノンデミEE17」のカメラ修理を行っています。
1966年発売のカメラです。
「デミシリーズ」はキヤノンのハーフカメラのシリーズです。
「デミ」は英語で「半…」「部分的に」の意味です。
元々はラテン語起源だそうです。
現代フランス語でも使われるそうで
その場合は「ドゥミ」に近い発音だそうです。
デミシリーズの場合は「ハーフ判」であることを表しているのですね。
デミシリーズにもいくつかのモデルが存在しますが
その中でも「EE17」はその名の通り「EE」つまり「オート露出」を搭載し
露出計と連動してシャッタースピード優先オートで撮るカメラです。
マニュアルで絞り設定も可能です。
レンズは30mmF1.7の大口径レンズを搭載します。
ベースのデミに比べると高級仕様のカメラです。
「デミEE17」発売の前年にラピッドフィルム用の
「デミラピッド」が発売されていてこれが「EE17」と
ほぼ同じ仕様です。「デミラピッド」を35mmフィルム用に
変更したのが「デミEE17」になります。
たまたまだとは思いますがここ数ヶ月。ノーマルのデミの依頼は
ほとんどありませんでしたが「EE17」の修理依頼は
ちょくちょくあるのです。
ベースのデミ同様に非常に使い心地の良いハーフカメラです。

お預かりしている「デミEE17」は
シャッタ-切れず巻き上げできずで固着している状態です。
正確に言うとシャッターは開いたままで固着しています。
絞り羽根にもかなりの粘りが見受けられるので
おそらくはシャッター羽根も古い油脂や汚れで固着していると思われます。
まともに動かせない状態で無理な巻上を行おうとして
巻上からのチャージリンク部品が変形して
どうにも困る状態になっている個体が比較的多いのですが
今回は無茶な動作も行われていないようで
その点に関しては問題なさそうです。少し一安心しました。
露出計も不動ですがこちらは電池室からの配線等の交換で
復帰できそうです。
しっかり整備を行えば問題なく使える状態になると思われます。

まだ取り掛かり始めの段階で
現状の確認とチャージリンク部のダメージの有無チェックを
行っている段階です。
修理整備の必要な部分や方向性もある程度決まったので
これから本格的に分解を進めていきます。
何が不調の原因かわからなくて分解しながら
その原因を探る場合も多いのですが
できるだけ細かく分解する前に不調の原因や
どこの動作がおかしいかが把握できていたほうが
作業は断然安心して行えますし効率も上がります。
おかげさまで修理依頼の多いカメラは
ある程度原因や状況を絞り込んで行える場合が
少しは増えてきたような気もします。
もちろんまだまだ少ない経験ですが
何事も経験しているというのは大きいですね。

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