日別アーカイブ: 2021年9月10日

ニコンFEのカメラ修理

今日は「カラーテレビ放送記念日」だそうですよ
1960(昭和35)年のこの日に
NHK・日本テレビ・ラジオ東京テレビ(現:TBS)・
読売テレビ・朝日放送の5局がカラーテレビの本放送を開始したそうです。
思ったより最近のような気が…
ちなみにこれはアメリカに次いで世界で2番目だったのだそうです。
当初は非常に高価なカラーテレビだったのですが
前回の東京オリンピック(1964年)を契機に普及が大幅に進み
その後、低価格化・大量生産化も進み
1973(昭和48)年にはカラーテレビの普及率が白黒テレビを上回った。
ちょうどうちの実家のテレビがカラーになったのも
この頃だなぁ…私が3歳とかの頃。。。
カラーになったとはいえチャンネルはガチャガチャ回すヤツで
1-12ch(VHF帯)はそれで合わせるのだけど
UHF帯(13-62ch)はガチャガチャを「U」に合わせて
さらにラジオのチューニングダイヤルみたいなので
私の地元なら24(広島ホームテレビ)や26(テレビ新広島)に
合わせる感じでした。
もちろんメモリー機能もリモコンもありませんので
毎回同じように合わせます。
今は設置時に自動で合わせてしまえば
チャンネル番号なんてあまり意識しないですものねぇ
テレビひとつとっても私の実感できる
この50年くらいの間に随分変わったものです。

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売のニコンの中級機です。
「F」の時代のニコマートELの後継モデルとなります。
上の話題を引っ張りますが78年だと
うちのテレビがタッチチャンネルのリモコン付きに変わった頃かな(笑
ガチャガチャ回さなくてもいいし
離れたところからチャンネルが変えられることに感動したものです。
ピンクレディー最盛期でサザンがデビューした年ですね
そんな時代に生まれたFEですが
今でも立派にガンガン使える電子制御機です。
電子制御シャッター機もこの時代になると
70年代初頭のような不安定さや経年による脆さは随分影を潜め
40年以上経過した現在でも比較的安心して使えるものが多くなった印象です。
とはいえ、今回のFEもそうなのですが
比較的初期のモデルは電子回路関係のトラブルは多いような気がします。
中期以降だとかなり安定している印象なのですが…

今回のFEは先程も少し触れたように
少々厄介な事案です。
最初は電源が入らないだけかと思われ
電池室か配線のトラブルかな…と思っていたのですが
完全に電源が入らないわけではなく
新品の電池を入れると5分くらいは普通に全機能が使えます。
でもほんの5分ほどです。
時間が少したつとバッテリーチェックも点かなくなり
電源は入らなくなります。
「あ、これはマズイかも…」と思い
急いで電池を外してみると
電池が熱を帯びていて
2個のうち1個は軽く膨らんで電圧も一気に落ちています
どこかで回路がショートしてしまっているようです。
分解品とかであればどこかで配線を潰していて
ショートしているなんてこともあるのですが
今回も場合はそうではないようで
一番可能性の高いのは基板内漏電です。
こうなるとかなり厄介です。
FE以外の電子制御機だったら修理不能で返品するパターンです。

画像はまだ分解し始めたあたりのものですが
この後、分解を勧めた感じでは
やはり配線・電池室等に問題はなく
基板内で問題は起こっているようです。
実は結果から言うと既にある程度、
問題は解決しているのですが
さすがにかなり苦労しました。
FEは比較的基板周りの整備性が良いカメラなので
今回は何とかなりそうですが
この類のトラブルは基本的には
修理不能の可能性が高いと考えています。
同じようなトラブルのFEに何度か巡り合ったことがあるのですが
直るか直らないかは五分五分といったところです。
やはり同様のトラブルは初期のFEに多いので
製造番号で初期のFEだと少し気を付けたほうが良いかもしれません。

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