日別アーカイブ: 2021年9月8日

オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「ハヤシの日」だそうですよ。
ここでいう「ハヤシ」は
今売り出し中のカープの若手選手のことではなく
「ハヤシライス」のことですね。
今回、これを調べてて初めて知ったのですが
「ハヤシライス」って「早矢仕(ハヤシ)さん」が考案したから
その名前なのですね!人名が由来だとは思っていませんでした!
日付は「ハヤシライス」考案者の
丸善株式会社の創業者・早矢仕有的(はやし ゆうてき)さんの
誕生日からなのだそうです。
そういわれてみれば。。。「ハヤシライス」って
小学校の給食で月に一度くらい出ていて
すごく美味しい!ってイメージなのですが
小学校以来、一度も食べたことないかも。。。(苦笑)
美味しかった…ということ以外はどんな味かも思い出せないし…
えっと…ハヤシライスとは…
薄切り牛肉とタマネギをデミグラスソースで煮たものを
米飯の上にかけた料理である…うん、そうだよね
どんな味かの想像はできるのですが…
上野あたりの昔ながらの洋食屋さんに行けば
美味しいハヤシライスが食べられるかな
何だかとても食べてみたくなってきました(笑

さてさて

本日は毎月恒例の「オリンパスOM-1」のカメラ修理です。
でも一時期ほどOM-1ばかり修理しているイメージはなくなりました
たまたまタイミング的なものかもしれませんが…
今回も少ししばらくぶりですよね。
それも最近は比較的初期のOM-1の修理が続いていたのですが
今回はひさしぶりにMD対応の中期モデルです。
初期のOM-1に比べるとコストカットの影響が多々見られるなんて
言われていることも多いですが
確かに多少、部品がシンプルなものに変わっている部分はありますが
機能や動き、質感に影響するものはありません。
修理する立場としては初期のOM-1に比べると
経年の問題なのか素材が少しばかり変わったのか
樹脂部の強度が初期のOM-1のものに比べると良くなっているように思えます。
初期OM-1(M-1)は樹脂が脆くグズグズに崩れかけていて
メーター支持部やファインダー枠は下手に触れない場合も多いのですが
中期以降はそれほど神経を使う必要がないような気がします。
どちらにしても何十年も経過しているので
保管環境等にも大きく影響されるとは思われますが…

お預かりしているOM-1は定番のプリズム腐食に加えて
高速シャッターの精度不良、そして露出計不動の
定番3点セットです。
露出計不動の原因のひとつは
中期OM-1の一部に使われている
電池室端子支持の樹脂ネジの劣化による破損です。
この時期の中期モデル以外では
金属ネジ+絶縁樹脂部品で端子をボディに固定しているのですが
この時期のモデルはネジ自体が樹脂製で
当然、金属に比べると劣化が早く
脆くなって折れてしまうのです。
電子室から見てマイナス側端子がグラグラだったり
反発もなくペタンと底にくっついてしまっているものは
大抵の場合、このパターンです。
おまけにこの樹脂ネジ、径のサイズがちょっと特殊なもので
現在市販で売っているネジで合うものはまずありません
。。。というわけでネジをダイスで切り出すところから始めます。
まぁダイスと元になる樹脂ネジさえあれば
金属ではないので簡単にできるのですが…

樹脂ネジの対応は後程行うとして
まずはシャッター幕軸や底部3連ギア部を含む巻上部
ミラー駆動部等、トラブルの多い駆動部の整備から取り掛かります。
そして組み立てのタイミングで露出計周り
配線のチェックや必要があれば交換を行っていきます。
プリズムも組立て時に交換です。
左がボロボロになったモルトが接眼部上部に付着し腐食したプリズムで
右が交換するキレイなプリズムです。
OM-1に使うキレイなプリズムも少しずつ入手が困難になってきています。
先日もどこかで書きましたが
一般的なモデルに比べ小型軽量に作られているカメラは
いろいろと頃に工夫が凝らされており
整備性はあまりよくなかったり調整が難しいものも多いです。
OM-1も散々整備してきているカメラですが
分解時には常に気を抜けない危うさを持ったカメラです。
(しっかり組み立ててしまえばそんなことはないのですが)
気を抜くことなく慎重に作業を進めていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。