日別アーカイブ: 2022年3月30日

ニューキヤノネットQL17のカメラ修理

今日は特にこれといった記念日がないですねぇ…
昨日は定休日だったので用事を済ませるついでに
中野通りや中板橋・石神井川のソメイヨシノを
見てきたのですがもうすっかり満開でした!
昨年に比べると少し遅れましたが
咲き始めるとあっという間に満開になり
そしてあっという間に散ってしまうのですよねぇ
この儚さも日本人がソメイヨシノに抱く
特別な思いの一因のような気もします。
昨日は雨こそ降らなかったものの
1日中薄暗いどんよりした曇天だったのが残念でしたが
それでも春らしさを楽しめました。
今日はまだ明るい曇りで時折陽射しも差すようなので
さくらを楽しむにはよさそうですね
明日の夕方から明後日にかけては雨模様の予報なので
散ってしまわなければ良いのですが…
もう花見でどんちゃん騒ぎをしたいとは思いませんし
あまり人出の多いところにも行きたくはありませんが
静かにゆっくりと眺めて楽しみたいですねぇ

さてさて

本日は「ニューキヤノネットQL17」のカメラ修理を行っています。
従来のキヤノネットQL17の機能をそのままに
大幅にサイズをコンパクトにしたモデルです。
1969年に発売されたカメラです。
私と同い年ですねぇ(笑
F1.7の大口径レンズを搭載してこのコンパクトさは
相当がんばっていると思います。
ライバルはC35FDとなるのでしょうね
しかしながらニューキヤノネットは従来のキヤノネットと同じく
露出計こそオフになりますが
マニュアル露出も自由に使えるのですよね。
何でもこなせるといった意味ではリードしていますね!
普通に撮るときはSS優先オートで撮り
ちょっとオートでは難しい露出の場面や
あえて表現のために露出をコントロールしたいときには
マニュアルで撮る…なんてスタイルでいけるのは嬉しいですね

お預かりしているニューキヤノネットは
定番のシャッター羽根の粘りに加え
毎度これも書きますが小さなバネの力で制御する
絞り羽根の動きも粘っています。
さらにスローガバナにも粘りがあり動きが不安定です。
露出計は何とか動作していますが
電池室端子には緑青が見られるので
電池室裏の状況はかなり悪いと推測されます。
配線の交換等は必要になってくるかとと思われます。
そしてこちらもニューキヤノネットや同系のG-Ⅲでは
定番ですがレンズ前玉のコーティング劣化が見られます。
こればかりは清掃しても除去はできないので
コーティング劣化以外の部分をできる限り清掃していきます。
強い逆光だとやはりフレアは出やすくなるかと思われます。

機械的な部分は動作不良が多く見られるので
キチンと整備して良好な動きを取り戻し
レンズやファインダーは出きる限りの清掃を行い
露出計周りは接触不良や配線・ハンダ不良を
修理していきます。
きちんと整備を行なったニューキャネットは
現在でも非常に使い勝手の良い1台になると思います。

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