ペンタックスESのカメラ修理

今日は「喫茶店」の日だそうですよ。
たまに昔ながらの喫茶店に行ってみたくなりますね。
砂糖の瓶がテーブルに置いてあって
ミルクもシルバーの小さな入れ物に入れられて
コーヒーと一緒に出てくるようなとこ。。。
普段コーヒーはブラックで飲むことが多いのですが
こういうところだと逆に全部入れであま~くして飲みたい気がします。。。
都内だったら探せばまだまだこういう喫茶店もあるでしょうね~

さてさて

本日は「ペンタックスES」のカメラ修理を行っています。
ES・・・上カバー部に記されているとおり
「ELECTRO SPOTMATIC」の略で
要はSPをベースに電子制御化されたモデルです。
1971年発売開始ですが
世界初の絞り優先オート露出搭載機でもあります。
オート時は1/1000~1秒の間で電子制御シャッターとして動作し
マニュアル時(この場合、露出計は動かない)は
1/1000~1/60で機械式シャッターで動作します。
いわゆるハイブリッドシャッターですね。

今回お預かりのESはご依頼者様が発売当時に
新品でご購入されてずっと使われているカメラだそうです。
さすがに使用頻度は下がってきているとのことでしたが
外装もキレイで大切に使い続けてきたことがよくわかります。
ただ、動作のほうはかなり問題があり
シャッター幕(後幕)がきちんと最後まで走りきらないため
ミラーアップしたままになってしまいます。
その他もかなり油切れの兆候が見られ
さらにオート時にも露出計の電源が入らないようです。
加えてSP同様に定番のプリズム腐食(視野真ん中に横一線)が発生しています。
プリズムは腐食のない個体のものと交換いたします。

ペンタックスESといえばこの底部にぎっしり詰め込まれた
巨大な基板ですよね。
いわゆる初期の電子基板ですので、トラブルを抱えた個体も多く
ここにトラブルがあると修理不能のことも多いですが
今回は何とか大丈夫なようです。
構造的には機械的な部分はほぼ全てSPと共通です。
うまくユニット化した基板を追加している印象です。
ただその基板自体はさすがに古めかしいですね。

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