コニカC35のカメラ修理

今日は「八ヶ岳の日」ということですよ。
八ヶ岳は山梨県と長野県にまたがる
主稜線は南北に30km、
裾野の広さは東西に15kmに拡がる
日本アルプスに続く山脈のひとつです。
峻険な山々がそびえたつ南八ヶ岳
ひかくてき穏やかな山々の続く北八ヶ岳に
分けて語られることが多いです。
最近、ご無沙汰ですが
最高峰の赤岳や横岳、天狗岳等々
また行ってみたい山がたくさんあるエリアです。

さてさて

本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
「じゃーに~コニカ」のキャッチフレーズで一世を風靡した
AE露出のコンパクトカメラです。
非常に持ち歩きやすい軽量コンパクトさと使いやすさ
ヘキサノン38mmF2.8の写りの良さ等々で
今でも人気が高く愛用されている方も多いカメラです。
爆発的に売れたカメラなので
現存している個体数も多く、手に入れやすいカメラでもあります。

今回お預かりしているC35もそうですが
C35は裏蓋の遮光のかなりの部分をモルトに頼っています。
そのため裏蓋部分には相当のモルトが使われていますが
これが劣化して全てボロボロです。
加えてこれもC35でよく見られるトラブルですが
シャッター羽根を駆動する羽根車の動きが悪くなっていて
シャッターを切ったときにゆっくりとしか閉じません。
これでは全ての写真が露出オーバーになってしまいます。
レンズシャッター機で同様のトラブルが起きると
シャッター羽根そのものの油付着等による
粘りを予想するのですが
C35の場合は羽根自体が汚れているものは少なく
羽根車が固着気味の場合がほとんどです。

露出計不動の個体も多いのですが
今回はそこは大丈夫でした。
不動の場合のほとんどの原因は
電池室裏のハンダ付け腐食による断線がほとんどです。
腐食は電池室裏にとどまらず
リードを伝ってCDS部の端子にも拡がることが多いです。

露出計は動くのですが
当時の使用電池は現在のLR44(SR44)と
ほぼ同じ大きさの水銀電池、MR-44(H-C)を使用します。
大きさがそのままですのでLR44を入れても
もちろん動作しますが電圧の関係で1.5段ほど
アンダー目に露出計は動きます。
C35のシャッターは機械式ですが
露出計の針を挟み込むタイプのオート制御なので
オートも-1.5段で動作してしまいます。
今回は普通にLR44で適正に動作するように調整します。

その後、チェックしていてわかったのですが
露出計は電圧分の調整だけで良いかと思っていたら
CDSが劣化しているようで光がなくても
振れてしまうようです。
(光がなくても抵抗値が上がってくれない状態)
中古良品から移植して対応いたします。
まずはシャッター周りから整備に取り掛かります。