ニコンFEのカメラ修理

今日は「電話創業の日」だそうですよ。
1890年(明治23年)のこの日に東京-横浜間で
日本初の電話事業がスタートしたそうです。
さすがに電話交換手のいた時代は経験していませんが
こんなに携帯電話全盛、ネット全盛の時代が来るなんて
中学生くらいの頃にはイメージできてなかったですねぇ。。。
私が生きてる間にどこまで進化するか楽しみです(笑)

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
これまた修理依頼の多いカメラですね。
F一桁機に比べるとコンパクトで持ち運びに便利で
シャッタースピード指針も装備された指針式の露出計は
FMやF3と比べても非常にわかりやすく
すごく明るいわけではないですが
ピントの山の掴み易いファインダーも秀逸です。
キャッチフレーズは「シンプル・ニコン」ですが
確かにMF機は露出とピントが合わせやすければ
それで十分なんですよね。

今回、お預かりのFEですが
まずファインダー内がモルト屑等々でゴミだらけです。
せっかくの見易いファインダーもこれでは
撮影意欲が削がれます。
露出計の値はかなり良い値が出ているのですが
セールスポイントのひとつである
「絞り優先AE」は全域で1.5段ほどアンダーになってしまっています。
シャッタースピードも全体的に速過ぎで
1/1000の場合で約1/1700
わかりやすいのは1秒のときに0.6秒で切れてしまいます。
全体的に同じように早いので調整でなんとかなりそうですね。

ニコン機は他メーカーと比べても
かなり内部モルトは少ないほうなのですが
(ちなみにやたらと内部モルトが多いのはP社かな)
接眼レンズ下の座布団モルトは交換必須です。
ここにモルトを使うのはニコマート時代から変わらない部分ですね。
もちろんFEだけでなくFMも同様です。
接眼レンズ側からシャッターユニットへ感光するのを
防ぐものだと思われますが
カバーされているとはいえ劣化したモルト屑が
シャッター羽根の隙間等に入ってしまうと
重篤なトラブルの原因にもなりかねません。

まずはシャッターユニット周り、ミラー駆動部の整備から取り掛かります。

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