ペンタックスMXのカメラ修理

今日は「電気記念日」だそうですよ。
日本で初めて電灯が灯った日が
1878年(明治4年)のこの日とのことです。
140年前のことなのですね。
今や電気がなければ私たちの生活は
何一つ立ち行かなくなってしまいます。
当たり前のように電気が供給されていることに
感謝しなくてはいけませんね。

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
MXもコンスタントに修理依頼のあるカメラですね。
コンパクトで機械制御シャッター、人気があるのは当然ですかね。
その機械式シャッターですが
MXはトラブルを抱えている個体が比較的多いと思われます。
MXでよくある「たまにミラーアップしたままになってしまう」というのも
突き詰めていくとシャッター幕がきちんと走っていないことが
原因のことが多々あります。
一通りシャッターが切れている個体でも
高速シャッター時に写真の両端で
1段以上露出が違うということもよく見受けられます。
MX発売当時と異なり現在のネガフィルムの主流は
感度400なので高速シャッターを使う機会は昔より
断然多いと考えられます。
登場から40年以上経過していますので
未整備の個体はさすがにメンテナンスを行わなくては
いけない状態のものが多いと思います。

今回、お預かりしているMXも
ミラーアップしたままになってしまう。。。ということでしたが
ミラー駆動部にさしたる問題はなく
直接の原因はシャッター幕軸の汚れ等による
シャッター幕の走行不良がミラーアップに繋がっていたようです。
要はシャッター幕がスムーズに走りきらないため
ミラーダウンレバーを上手く蹴ることができないのですね。
シャッターそのものは見た感じでは普通に動作しているようですが
測定機で測ってみると
やはり高速シャッター時には
先幕・後幕の幕速バランスが完全に崩れていて
全く精度の出ていない状態でした。

作業は一通り完了しましたが
幕軸の清掃・注油を行っているので
動作が落ち着くまで様子見をしている状況です。
新しい油が馴染むまでは幕速も不安定で
調整を行っても1日経つとまた精度が出ていないという状況になります。
数日経過して落ち着いた後に最終調整を行い
やっと完成ということになります。

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