キヤノネットQL17G-Ⅲのカメラ修理

今日は「プロ野球誕生の日」らしいですよ。
正確に言うとアメリカのチームと対戦するために
現存するチームの中では最古のチームとなる
大日本東京野球倶楽部(読売巨人軍の前身)が創立されたそうです。
だからジャイアンツの誕生日みたいなものですよね。
それにしても。。。来シーズンはどうなるでしょう。。。。
そう毎年毎年優勝できるとは思えないですが
日本シリーズで勝ててないですから
何とか来シーズンもがんばってもらいたいものです。
特に。。。開幕三連戦は気持ちよく勝ってほしいです。
まだ三ヶ月先の話ですが。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノネットQL17G-Ⅲ」のカメラ修理を行っています。
コンパクトで使いやすく、シャッタースピード優先AEだけではなく
マニュアルでも使える(マニュアル時は露出計が使えませんが)
初心者からベテランまで非常に間口の広いモデルです。
初代キヤノネットから一貫して
シャッタースピード優先AE+マニュアルも可という部分は変わっていません。
もちろん何も変わっていないわけではなく
各部非常に進化しており何と言っても非常にコンパクトになりました。
初代キヤノネット発売から11年後の1972年発売のカメラです。
このモデルがキヤノネットシリーズとしての
最終モデルにもなります。

お預かりしているG-Ⅲは
お決まりの絞り羽根粘りもありますが
何といってもファインダーの状態が酷く
二重像が全く見えないほど曇っています。
G-Ⅲでここまでファインダー雲っているのは
ちょっとめずらしいかもしれません。
曇っているのはハーフミラーの蒸着面です。
もちろん清掃ではどうにもならないので
交換が前提となります。

加えて露出計がかなり不安定で
バッテリーチェックが点灯しません。
以前にも書きましたがG-Ⅲのバッテリーチェックランプは
電圧変換型の電池アダプタを使用すると点灯しません。
今回は新品の1.5Vの電池を無変換で入れても
全く点灯しません。
原因を調べてみると電池室のマイナス側端子を
支えているプラスチック部分が破損していて
接触不良となっているようです。
プラスチックは劣化で脆くなりますから
こういうところはどうしても問題が起きますね。

先程、絞り羽根粘りと書きましたが
元々キヤノネットの絞り羽根はちょっと変わった動きをします。
文章で書くと伝わりにくいとは思いますが
例えばマニュアルモード時でシャッターはリリース状態と仮定します。
この状態で絞りリングを絞っていくと
当然、絞り羽根は絞って(閉じて)いきます。
ではそこから今度は絞りリングを開放方向に開いていきます。
絞り羽根は。。。絞ったままで変わりません。
巻上レバーを巻き上げれば絞りリングで設定された絞りまで開きます。
これで正常な動きです。
オート時にはリリース状態のときはその前にシャッターを切ったときの
絞り位置のままになっていて
巻き上げた時に開放になりシャッターを切るときに
露出計と連動して絞っていきます。
絞り羽根が粘っているというのはマニュアル時やオート時に
巻き上げた時に所定の位置まで絞りが戻らない状態です。
。。。。いや。。。。やっぱりわかりにくいですね。。。(苦笑)

これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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