ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「カキフライの日」だそうですよ。
11月はかきが美味しくなる時期で
21日は「フ(2)ライ(1)」と読む語呂合わせからだそうです。
マガキの季節が今年もやってきましたねぇ
カキフライももちろん美味いですが
マガキを使った料理なら何でも極上に美味しいですよねぇ…
私は広島県呉市出身なので
マガキは冬場のまさに風物詩です。
海沿いにあちらこちらにあるカキ打ち場が盛況を迎える季節です。
毎年、焼きガキにするための殻付きのマガキを手配するのですが
とてもお世話になっていた業者さんが廃業してしまったので
今年はどこかお取り寄せを頼むところを探さなくては…
せっかくなら呉の業者さんがいいですよねぇ…
ほんの少しでも地元に貢献できれば…
殻付きのカキは通常、12月に入ってからの出荷となるので
ぼちぼち探していきます。
殻付きのままいただく焼きガキ楽しみだ…
あ、それに合わせる熱燗用の呉の酒も手配しなくては…(笑)

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
いや…「本日も」ですね。昨日も「SP」でした。
もちろん今日は昨日とは異なる個体です。
連続したのは偶然ですが
やはり「SP」の修理依頼はコンスタントに多いですね。

今回のSPも真っ先に心配される
プリズム腐食については問題なさそうです。
開けてみてもしっかり対策が過去に行われているようです。
(それでもずいぶん昔だと思われますが)
今回の「SP」でまず問題なのが電池室の腐食です。
電池室内に水銀電池が入ったままになっているらしく
蓋が完全に固着しています。
ちょっとやそっと強引に力で開けようとしても
ビクともしません。
無理に力だけで開けようとしても蓋を壊してしまうか
裏ブタに溶接で取付られている電地室そのものを
壊してしまうだけになってしまいます。
ここは溶剤や潤滑油の力を借りて
時間をかけて少しずつ緩めていきます。
電池室こんな状態なので
そこからの配線等は当然ながら腐食していて
露出計は動かない状態です。
ただ露出計本体に問題があるわけではないので
電池室、配線、電池室裏端子、SW部の修復で
動作するとは思います。
加えてシャッターにも問題を抱えていて
後続シャッターの精度が出ていないのはいつものことですが
スローシャッター時にまったくガバナにかからないようで
低速側は全て1/60で切れてしまっているようです。
これも汚れによるガバナの動作不良が原因と思われます。

はい、数時間かけてやっと電池室が開きました。
中に入っていた水祇園電池はいわゆる液漏れ等を
しているわけではありませんが
電池から出るガスで周りを腐食させてしまいます。
現在の電池でも酸化銀電池は多少ガスがでるらしいので
やはり今でもしばらく使わない場合には
MFフィルムカメラの電池は抜いていたほうが良いと思います。
電池室の処置も含めて
ここから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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