オリンパスOM-1のカメラ修理

3月31日。。。年度末ですねぇ。。。
まぁ、年度末であることはあまり関係ないのですが
月末で週末だと何かとバタバタしてしまうパターンですね。
3・31ということで
今日は「山菜の日」だそうですよ。
ゼンマイ、ワラビ、たらの芽。。。
身近に見られるものでは
ツクシやタケノコ、フキとかもそうですね。
昔は何が美味しいのか全くわかりませんでしたが(笑)
今ではあのほろ苦い素朴な味わいが
何とも優しくて美味しいですよねぇ。。。
最近は水煮のパックとかで比較的簡単に手に入りますから
ちょっとしたおつまみにも使えそうですね。
あぁ、またこれで酒が進む。。。(汗)

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
ここ1年くらいのスパンで見て
修理依頼件数が最も多いカメラだと思います。
同時代の他の一眼レフに比べて圧倒的に軽量コンパクトで
使い心地や質感の非常に高いカメラです。
人気があるのもうなづけます。
発売開始は1972年(最初の10ヶ月はM-1として発売)
「宇宙からバクテリアまで」をテーマとした
膨大なアクセサリー群を含むシステムカメラとして誕生しました。
さすがに発売開始から50年近く経過するカメラでもあり
保存環境や使われ方によって
かなり程度のバラツキのあるカメラです。
本来のOM-1はシャリシャリっとした軽い巻上げに
上品なシャッター音が非常に魅力的なカメラです。

お預かりしているOM-1は
さらに人気の高いブラック塗装のものです。
しかしながら随分長い間放置されていたようで
外装に汚れがかなり目立ちます。
外装も組み立ての際にもちろん清掃するので
それなりには改善できるかと思います。
もともとアクセサリーシューがついていたのですが
これが長い間付けっぱなしで保管されているものだと
シューの裏側のゴム部分が腐食し
ボディ側にもダメージを与えます。
今回も同様で完全にはキレイにできませんでしたが
かなり改善できたかとは思います。

機能的にはまず露出計が全く動きません。
毎度のことですがまず最初に疑うのは
電池室マイナス側端子のハンダ付け部分です。
ここが樹脂ネジの場合は折れていることがほとんどで
樹脂ネジでない場合もハンダが劣化して
断線しているものが非常に多いです。
しかし今回はここに全く問題はありませんでした。
随分以前のことだと思われますが
おそらく配線は一度交換されているのではないかと思われます。
。。。となると次に疑うのはSW部ですが
その前に露出計本体内部で断線していないかチェックしておきます。
メーター内部で断線していると
メーター交換となってしまいその準備も必要になってくるので
上カバーを開けた際に先にチェックしておきます。
今回はメーターに直接電圧をかけると元気に針が動くので
ここも問題ないようです。
。。。ということで今回の不動の原因はSW部の接点不良でした。
少し磨いてしっかり清掃して導通を確保します。
シャッターはやはり3連ギア部及び幕軸に汚れがあるのか
高速シャッター時に妙に不安定で
低速時にはスローガバナが粘り気味で
1秒時には完全に開きっぱなしで固着してしまいます。
このあたりはどのカメラでも同様の対応なので
動作部・駆動部をしっかり清掃していきます。

写真は一通り整備が完了し組みあがった状態です。
少し時間をおいて様子見をしながら最終チェックを後日行います。
操作感覚はOM-1らしい非常に軽やかなものになりました。
SS、露出計の精度ともに問題ございません。
良い季節になってきましたし
是非、ご依頼者さまにもこのOM-1での撮影を
存分に楽しんでいただければと思います。

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