ゲルトフレックスのカメラ修理

今日は「防災の日」ですね。
1923年9月1日の「関東大震災」が由来となっている日です。
防災グッズとか何にも準備していないのですよね。。。
忘れた頃にやってくるのが災害ですから
日頃からある程度の対策をしておかなくてはいけないのはわかっているのですが。。。
そういえば最初に広島から東京に来たときに
「こっちは頻繁に小さな地震が起こるなぁ。。。」と
ちょっとびっくりしたのを思い出しました。
広島だと滅多に地震が起こることはなかったので。。。
地震も台風も大雨もそのものを防ぐことはできないので
起きてしまったときの対処は考えておかないといけませんね。

さてさて

本日は「ゲルトフレックス」のカメラ修理を行っています。
あまり聞きなれない名前の二眼レフです。
調べてもなかなか情報がないのですが
東亜光機というメーカーで作られたもののようです。
1952年頃のカメラと思われます。
この頃はスプリングカメラや二眼レフのメーカーが
たくさんあった時代なので
まだまだ馴染みのないものも多いですね。
リコーフレックスと同じような前玉ごギアで
回転させピントを合わせる二眼レフです。
レンズはGRIMMEL 80mmF3.5
シャッターユニットはGKK-Sとなっており
B・1秒~1/200となかなかのスペックです。
モデル名やレンズ名を見ていると
なんとなくドイツ製っぽく感じますね。

お預かりしているゲルトフレックスは
おそらくご依頼者様のお宅でかなり長い間眠っていたと思われます。
レンズはカビ・クモリが酷く
ファインダーミラーもかなり曇っていて
ファインダーを覗いてもぼんやりとした感じでしか見えず
厳密なピント合わせは現状では無理かと思われます。
リコーフレックスでよくあるように
このゲルトフレックスでもピントギアは固着気味で
回すためにかなりの力を必要とします。
これでは快適にピント合わせはできません。
シャッター、絞り羽根共に粘りが見られ
スローガバナは固着してます。
こうして書くと二眼レフでありがちなトラブルがほぼ全て出ている感じですね。
とはいえ、部品が破損しているとかの
重篤なトラブルはないようです。

分解して固着部分や動きの悪い部分をひたすら洗浄し
新たに注油やグリスアップを行い調整していきます。
二眼レフはどのメーカーのものも
大体の構造は同じようなものなので
今回のようにめずらしいカメラでもやることに大差はありません。
外装も随分くたびれていたのですが
最終的に外装も清掃し、見た目もシャキッとした感じになりました。
もちろんピントギアやシャッターも快調に動作するようになりました。
毎度のことですがファインダーミラーは
さすがにそのままではどうにもならないので
新品のミラーに交換してあります。
ちょっと難儀だったのではやはりレンズのクモリでした。
今回は撮影に影響のないレベルにはキレイにできましたが
レンズのクモリはガラスの変質により
どうにもならない場合も多くあります。
今回の整備で再び快適に撮影に使えるようになりました。
是非、ご依頼者様に気持ちよく使っていただきたいと思います。

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