ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は12月28日です。
いわゆる官公庁の「御用納め」の日ですが
今年は今日が土曜日なので
昨日で「仕事納め」となった方が多いのではないかと思います。
ニュースを見ていると早速、今朝から道路や鉄道は
帰省ラッシュが始まっているようですね。
当店も本日で年内の営業は終了です。
ここ数年は年末年始は基本的に自宅にいて
元旦は丹沢を歩いてくるのが恒例行事となっていたのですが
今年はヒサビサに明日から地元・呉に帰ってきます。
。。。とはいっても
既に実家はなくなっているので友人のところや
ビジネスホテルを利用します。
生まれ育った町でたまにはゆっくりしてこようという感じです。

今年もたくさんのお客様に修理・整備を依頼していただき
なんだかんだと無事に終えることができそうです。
本当に多くの方にお世話になりました。
ひとりっきりでやりくりしているこんな小さなお店に
全国からご依頼をいただき本当にありがたく感じています。
引き続きお役に立てそうなことがあれば
お気軽にお声掛けいただければと思います。

さてさて

本年、最後のカメラ修理は「ミノルタオートコード」です。
個人的にも非常に好きなカメラのひとつで
私もじいさまから引き継いだオートコードを使っています。
発売開始は1955年で10年以上に渡って生産されましたが
何度かのマイナーチェンジも行われており
細かい仕様の差がモデルことに存在します。
大きくは前期モデルと1962年以降の後期モデルに判別され
「Minolta AUTOCORD」 のロゴが完全に楕円に囲まれているのが前期型
「Minolta」の部分で楕円の枠が切れているのが後期型と判別できます。
(文字で書くとわかりにくいと思うのですが
実際に見ると一目瞭然です)
基本的なスペックはシリーズを通してほぼ共通です。
評価の非常に高いテッサータイプのロッコール75mmF3.5レンズを搭載し
巻上はクランク方式でもちろんセルフコッキングです。
フィルム装填はスタートマーク合わせ方式のセミオートマットです。

お預かりしているオートコードはいわゆる前期型で
シャッターユニットはシチズンMXVで最高速は1/400です。
おそらくこのオートコードもかなり長い間使われていなかったようで
シャッター羽根に粘りが見られ、スローガバナも固着気味です。
最大の問題はオートコードの大きな魅力である
ロッコールレンズの状態が悪いことです。
お預かり時に透かしてみた感じでは
普通にカビが生えている程度かな。。。と思っていたのですが
実際に清掃を始めてみると
後玉ユニットの最前部(絞り羽根のすぐ後ろ)のレンズ表面の
コーティングが相当曇っており
ある程度復活させるのに非常に苦労しました。
前回のオートコードのブログでも書きましたが
特に前期オートコードの後玉前部のクモリはどうにもならない場合が多いです。
今回はいろいろな手段を駆使して何とか
撮影に支障のない状態には持って行くことができました。
ちなみにコーティングにカビ跡となって曇りがある場合は
たとえ磨いても復活させることはできないと思われます。

写真は一通りの整備が完了した状態でのものです。
シャッターユニットの整備、ファインダーミラーの交換、ファインダーの清掃
巻上部の整備・注油等々、整備一式を行っています。
ピントチェックの際にいろいろ操作していて思うのですが
二眼レフのファインダーでのピント合わせは正直なところ慣れも必要です。
それでも、オートコードのファインダーはフレネルレンズも入って
二眼レフとしては明るめで、その振り子式のピントレバーの快適さもあり
非常にピント合わせの行いやすいカメラだと思います。
SSや絞り設定もピント合わせの体勢のまま
上から確認できるのも非常に快適です。
軽快に巻き上げてクランクを逆回転してセットし
スッとピントを合わせて静かにシャッターを切る。。。
そんな一連の流れが非常に楽しいカメラだと思います。

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