ニコンFEのカメラ修理

今日は「フラフープ記念日」らしいですよ。
1958(昭和33)年のこの日に「フラフープ」が
東京の各デパートにおいて日本で初めて発売されたのだそうです。
アメリカでのブームに続いて日本でも発売されたもので
価格は大人向けが1本270円、子供向けが200円だったのだそうです。
1ヵ月で約80万本という爆発的な売上げを記録し大ブームになりました。
でも「フラフープをやりすぎると腸ねん転になる」という
デマも流れブームはい一気に沈静化していきます。
フラフープの少し前に「ホッピング」(今でいうポゴスティック)も
ブームとなりましたがこちらは「やりすぎると胃下垂になる」なんて
デマで沈静化していくのですよね。
まぁ情報の少ない時代ならでは。。。といったところでしょうか。。。
さすがにどちらも私の生まれる前の話ですが
それぞれのデマは子供の頃に聞いたことがありますよ。
昭和のブームというのは一気に大流行して一気に沈静化するものが
多かったような気がします。
フラフープの嗣は「ダッコちゃん」ですかね。
私が幼い頃にもまだ少し残っていましたが
私がよく覚えているのは「ダッコちゃん」より「モンチッチ」かなぁ(笑)
まぁ覚えているだけで当時夢中だったのは
やはり「スーパーカー」でしたが。。。(笑)

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
FEは1978年の発売です。
スーパーカーブームは沈静化しつつあり
ブルトレブームが盛り上がっていたのですが
多くのブルートレインが廃止になった頃で
私の大好きな石野真子さんが
「狼なんか怖くない」で歌手デビューし
「私の首領(ドン)」、「失恋記念日」と立て続けに
シングルを出し大晦日にはレコ大で新人賞をもらった年でもありますね(笑)
すみません、大きく話が逸れました。。。
カメラ業界的には電子化が大きく進みつつある時代で
前身のニコマートELの時代に比べると
カメラの小型化も進み電子回路もICが使われ
効率化がすすめられていた時代です。
FEは現在使ってもあまり古臭さは感じられないと思いますし
キチンと整備された個体であれば
40年前のカメラとは思えないほど
ストレスなく使えるカメラだと思います。
巻上は官能的とまでは言えませんが
非常に軽快でファインダーの見えもピントのキレも良く
何といっても露出計関連の情報が
非常に使いやすくファインダー内に表示されるカメラだと思います。
絞り優先AE機としてもマニュアル露出機としても
非常に使いやすい1台です。

お預かりしているFEは
一通り動作はしているのですが
測定器でチェックしてみると
シャッター速度は全体的に妙に早めで
(1/1000が実際にには1/1750あたり1秒が0.7秒あたり)
露出計は少しオーバー気味であるのですが
オート時の実際の露出は1.5段以上アンダーになるといった感じです。
おそらく新品時から分解整備はされていない個体と思われるので
この辺でりしゅれっ種が必要な状態かと思われます。
フィルム室やミラー受部のモルトは交換されているのですが
上カバーを開けてみると接眼レンズ下の
座布団モルトは加水分解でぐちゃぐちゃな状態でした。
ファインダー内もモルト屑だらけだったので
内部モルトの交換はもちろんしっかり清掃整備も行います。
シャッターユニットやシャッター羽根
ミラー駆動部や巻上機構部、可動部分は全て清掃の上
必要最小限の注油を行います。

機械的にストレスなくスムーズに動作できる状態にしてから
最終的に電気的にも調整を行います。
シャッタスピードの調整やバランス
メーター・オートの調整やバランスも
基板上の可変抵抗で行います。
少し前にも書きましたがそれぞれのヴォリュームの
役目がきちんと把握できていないと
調整はまともには行えません。
FEは特に調整ボリュームの数が多いので注意が必要です。
初期設定以外では基本的に触ってはいけないものも存在します。
測定器で随時確認しながら精度出しを行っていきます。
結果的には全く問題ないレベルまでSS、露出計、オート共に
精度を出すことができました。
これなら安心して使っていただける状態になったと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。