ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「アンチエイジングの日」だそうですよ。
。。。とはいえ。。。
老化を止めることは不可能だし
相当な手間とコストをかけて
少し遅らせることができるかどうかみたいなレベルですよねぇ
もともとの体質の問題のほうが大きそうですし。。
まぁ、いつまでも暴飲暴食していると
そりゃロクなことにならないのはわかっているので
できる範囲で節制していきます。
私が個人的に思っているだけですが
人間の身体の使用期限って
元々50年程度のものだと思うのですよね
それを医学の進歩である意味、無理矢理延ばしているのだから
そりゃいろいろなところに問題が発生して当たり前です
あまり大きな問題を抱えて
だらだらと生き続けるのはかなり辛そうなので
できるだけ生きている間は五体満足な状態でいたいものです。
今もあまり五体満足とは言えない状況なので
なおさらそんなことを考えてしまいます。
まぁ、今のうちに美味いものを食べて
美味い酒を飲んでおこうかな。。。(笑)
あ、もちろん行き過ぎない適度な量で。。。

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
オートコードは1955年の発売開始なので
私よりも随分年上ですねぇ
このあたりの比較的シンプルな機械は
メンテナンス次第で人間なんかよりずっと長生きしそうですねぇ(苦笑)
でもそこは量産品ということで
なかなか手厚くメンテナンスされ続けている個体というのは
非常に珍しいと思います。
十年に一度、正しくメンテナンスを行っていると
おそらく50年後にはかなり異なる状態ではないかと思います。
。。。とはいえ
今回、お預かりしているオートコードは比較的悪くない状態だと思います。
確かに何十年も整備はされていないと思われますが
比較的、保存状態がよかったのか致命的なトラブルはありません。
オートコード(特に前期)だとテイクレンズのコーティングが
傷んでまともに写りそうにないものも多いのです。
今回も前玉ユニット最後部面にコーティングの傷みによる
クモリ・シミが少々見られますが
撮影への影響はほぼないレベルかと思われます。
それ以外に若干のカビが見られますが
これは清掃でしっかり落とせそうです。
巻上に少々問題があるようで
たまにクランクによけいなロックがかかり
回せなくなることがあるようです。
ロック機構の動作不良かと思われます。
シャッター羽根、絞り羽根にはやはり少々粘りがあるようです。
これはレンズシャッター機の宿命ですね。
ファインダーはかなり汚れていて
預かり時の状態ではかなり見えにくく
ピント合わせも快適にできない状態でした。
スクリーン部は洗浄・清掃で見違えるほどキレイになり
ミラーはやはり劣化が非道の出考案で対処します。

そんな感じで一通り整備が完了したお姿がこちらです。
国産最高峰の二眼レフと言われる貫禄も感じられるような気がします。
何にしても50年代の二眼レフはオートコードに限りませんが
高級感にあふれた質感のものが多いですね。
オートコードに関して言えば質感はもちろん
部品ひとつひとつから造り・構造まで
非常に妥協の少ない高級品だと思います。
ところで、このオートコード前期モデルなので
シャッターはシチズンMXVで最高速は1/400なのですが
ボディ上に「Citizen MXV」の文字はなく
「Optiper MXS」と記載されています。
どうやら輸出品だとこう記載されているのだそうです。
それから前期モデルなのに
ファインダーフード部に「CHIYOKO」の銘板がないですね。
もしかしたらフード部だけ
後期のものに替えられているのかもしれません
細かいところはともかく
ひじょうに快適に操作できる状態になり
キレイな写真も撮りつつ撮影を楽しんでいただけると思います。
もう少し様子見で時間をおいてから最終チェックで完成となります。

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