ヤシカエレクトロ35GSのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「大寒」です。
昨日から今朝にかけて
正に大寒にふさわしい寒さですね。
あんまり寒い寒い言っていると
北国の方に笑われそうですが
昨日、定休日ということもあり少し出かけたのですね
日中も風が冷たくてなかなかの寒さでしたが
日が落ちて以降のあの空気の痛いような冷たさには
さすがにちょっと参りました。
で、放射冷却で今朝もかなり冷え込みました。
大寒にちなんで今日は「血栓予防の日」なのだそうです。
私も昨年2月に脳梗塞で倒れましたが
本当にこの季節は血栓ができやすく
命に直結することも多いので本当に気をつけましょう
納豆が血栓予防にいいらしいですよ
私はもともと西の人なので
あまり好みではありませんが。。。(苦笑)

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GS」のカメラ修理を行っています。
本当にエレクトロ系の修理依頼が多いですね。
「GS」の発売は1970年です。見かけ通り基本的な構造は
初代から大きな変更はありませんが
レンズが新コーティングのカラーヤシノンDXになりました。
明るさがF1.7は変わらず、他シャッター等のスペックも
前モデル「G」や「GT」から変更ありません。

お預かりしている「GS」は
暗いところに持って行って絞り絞り気味にしても
「光量超過」を警告する赤ランプが点灯してしまいます。
で、シャッターを切るとその警告通りに早いシャッターで切れてしまいます。
オート制御が正常に働いていない状態です。
根本的に基板内部品不良だと修理不可能となってしまうのですが
エレクトロの場合はその可能性はあまり高くなく
(修理不可能能な場合がないわけではございません)
オート不良の主な原因はレリーズ部ゴムブッシュの劣化・腐食だったり
接点の接触不良だったりハンダ付けの不良・劣化であることが多いのです。
なかなかピンポイントで「原因はこれだ!」と
はっきり指摘できる場合は少ないのですが
怪しい。。。というか、原因となりやすい箇所は
ある程度把握できているので
とにかくそういう場所を全て清掃整備していきます。
それで大抵の場合は症状は改善されます。
それで改善されない場合は修理不可能の可能性がかなり高くなります。

今回はレリーズ部のゴムブッシュに関しては
対策済みの部品に替えられていて問題はありませんでした。
巻上時にカツンといってレリーズ軸が戻る音がしていたので
まぁここは大丈夫だろうと思っていましたが。。。
(ブッシュが劣化でなくなるとこの音がしなくなります)
それ以外の接点の清掃や絞りリングからのブラシ摺動部
それに関連した固定抵抗のハンダ付け等々の
清掃や再ハンダを行っていきます。
結果からいうとオート制御は非常に安定し
精度的にも全く問題ないレベルに改善することができました。

やはりエレクトロといえば
この前期型の大きめのボディにでっかいレンズ
そしてギンギンギラギラの
ヤシカシルバーですよね。。。
以前から妙に気を惹かれるカメラで
実際に所有しても出番は少ないかもしれないのですが
妙に欲しくなるカメラなのです。。。
部品取りに使ってしまうかもしれませんが
初代エレクトロのまぁまぁ美品を未整備状態で
自分用に1台ストックしてはあるのです。
さて整備して自分で使う日は来るのでしょうか。。。(笑)

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