キヤノンデミEE17のカメラ修理

今日から当店も通常営業です!
今年も引き続きよろしくお願い申し上げます!!!
今日は「小寒」で「新年宴会」の日です。
「新年宴会」はかつての祝祭日(休日)の一つであり
宮中において新年の到来を祝う宴会で、
皇族のほか、親任官(大臣、高級官僚、軍人など)、
外国の公大使などが宮中に招かれ、盛大に行われたのだそうです。
民間でもこれにならって
この日に新年を祝う会を行うようになったのだそうです。
私も一人ぼっちですが
今夜はいい飯といい酒で新年を祝いたいところですが…
実は年末から新年に、地元で好きなものを年齢も考えずに
食いまくったせいか
お腹を壊してしまい全く食欲がないのです(苦笑)
これをきっかけに新年早々「ダイエット週間」にしたいと思います
(間違いなくリバウンドしそうですが
今のところ年末に比べて2kg落ちています(笑))

今年のカメラ修理はキヤノンデミEE17でスタートします。
デミシリーズはキヤノンのハーフカメラのシリーズ名ですが
EE17はその中でもデラックスなカメラです。
CdSを使用した露出計を装備し
シャッタスピード優先AEで撮影ができます。
もちろんマニュアルでも撮影可能で
その際にも露出計は使用可能です。
レンズは30mmF1.7の大口径レンズを搭載します。
実はこのカメラ、前年に登場したラピッドフィルム用の
デミラピッドを通常の35mmフィルム版に変更したカメラです。
ピントはこの類のハーフカメラなので当然目測ですが
デミシリーズ共通の感触の非常に良い
巻き上げレバーは健在で
個人的な趣味で言えばこの巻上レバーの魅力だけで
ハーフカメラであればデミを選んでしまうと思います。

お預かりしているデミEE17は
まずシャッターが全く切れません。
シャッター羽根の子役だと思われます。
さらに露出計も全く動きません。
一見、電池室はキレイなのですが
電池室を外してみると電池室裏には
大量の緑青がびっしり付着しており
さらにそこからの配線は当然通電する状態ではなく
その配線から中継の端子盤を超えて
CdSの足部分まで腐食が達している状態でした。
思っていた以上に酷い状態です。

腐食した配線は当然交換し
電池室端子は磨いて緑青を落とします。
CdSの足は生きている部分だけを残して
ギリギリまでカットして
その分、配線を継ぎ足して再利用します。
シャッター羽根、絞り羽根はいつも通りの
洗浄清掃で動きを取り戻しました。
レンズ、ファインダーにも結構なカビがありましたので
できる限りの清掃を行います。
どちらもまず問題のないレベルにキレイになりました。
初代デミとそれなりに共通の部分もあるのですが
内部構造を見ているとかなり改良されている印象を持ちます
デミシリーズはどのモデルも完成度の高いカメラです。
ペン以上に売れてもおかしくなかったのになぁ…といつも考えてしまいます…

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。