ニコンF2のカメラ修理

今日は「畳の日」だそうですよ。
「畳の日」は年2回設定されていて
もともと「みどりの日」であった4月29日と
「清掃の日」でもある9月24日に設定されています。
で、今日が「畳の日」だとしると
毎回、「実家がなくなってから
畳の部屋に縁がなくて寂しいなぁ…」と思い
フローリングの上に敷ける簡易的な畳を
部屋に入れようかと検討するのですよねぇ
まぁ結局踏ん切りがつかなくて見送るのですが…(苦笑)
でもあの畳の上に寝転んだ時の
適度な硬さとふんわりと漂う香りは
何ともいえず気持ち良いモノなのですよねぇ…
実家にいた頃はそれが当たり前すぎて
気にも留めていなかったのですが…
うん、やっぱり部屋の一部にだけでも畳を…
(…と今回もいろいろとついつい調べ始めてしまう…(笑))

さてさて

本日は「ニコンF2」のカメラ修理を行っています。
1971年に発売されたフラッグシップモデルです。
前モデルとなる「F」も伝説的な存在ですが
その「F」を考え方のベースとしながらも
より使いやすくより高性能へと
全面的にブラッシュアップされたのが「F2」です。
基本的な構造は「F」から引き継いでいる部分もありますが
部品ベースでは何もかも新規に設計され
「F」の後期ではすでに一部の「F2」の部品が
使われている部分があるものの
当初の「F」と「F2」は機械的には全く別のカメラとなっています。
フラッグシップモデルとしては
最後の機械制御シャッター搭載機でもあり
現在でも非常に人気の高いカメラです。

「F2」はF一桁機の特徴ともいえる
ファインダー交換式を採用していて
搭載されるファインダーによってモデル名も異なってくるのですが
今回、お預かりしている「F2」は
ボディ本体と合わせて「アイレベルファインダー」と
「フォトミックSファインダー」をお預かりしています。
「アイレベル」は最もベーシックなファインダーで
露出計もファインダー表示も何も装備しておらず
シンプルにファインダーのみの役目を果たすものです。
「フォトミックSファインダー」は
LED式の露出計を装備し、ファインダー内に絞りやSSの表示も追加されます。
LED式のフォトミックファインダーは(S・SB・AS)
LED制御関連にトラブルがある場合、修理不能となることが多いのですが
今回はそのあたりに問題がなさそうということで
お預かりしています。ただ露出計の動きが少々不安定であり
ファインダー内部もかなり汚れているので
できる限りの清掃整備調整を行います。

不安要素が少々多いフォトミックSファインダーから
整備を行います。動きが不安定な原因はおそらく
摺動抵抗の汚れが原因かと思われます。
指針式のフォトミックファインダーに比べても
見た目から少々ややこしい構造になっています。
プリズムを含む下半分は指針式のフォトミックと大差ありません。
フォトミックSファインダーの整備が一通り終わった後で
アイレベルファインダーの清掃整備
ボディ本体の整備一式を行います。
心配されるプリズムは両ファインダーとも
非常に良好な状態です。
ボディ側はやはり動きが悪いところが多く
特に高速シャッターにはその影響がももろに出ているようで
1/2000は開かず、墓の高速シャッターも精度が出ていません。
スローガバナーにも粘りが出ています。
正しい状態でスムーズで動くように
全体の整備調整を行っていきます。

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