日別アーカイブ: 2025年5月29日

ヤシカエレクトロ35GSのカメラ修理

今日は「こんにゃくの日」だそうですよ。
こんにゃくの種芋の植えつけが5月に行われることと
「こ(5)んに(2)ゃく(9)」と読む語呂合せからだそうです。
おでんの具剤としてはよく食べますし
非常においしいですがそれ以外には
正直あまり口にする機会はないかもしれません…(苦笑)
あ、でも煮物とか入っている分には
ちょうど良い触感のアクセントとなって
とっても美味しいですね!
こんにゃくは、低カロリーなうえに食物繊維が豊富で
体内の老廃物を外に出す働きがあります。
昔からお腹の掃除をしてくれることが知られていて
「砂おろし」「砂払い」「胃のほうき」などと呼ばれていました。
私の子供の頃に「こんにゃくはおなかの砂を出してくれるんじゃけえ
残さず食べんさい!」ってよく言われた記憶が…
子供時代にはあまり好きな食べ物ではなかったですねぇ
今では非常においしくいただきますが…
こんにゃくの話ではないのですが
子供の頃の私は非常に好き嫌いが激しく
ばあさんはいつも困っていたそうです。
もちろんその記憶は私にも残っています。
それに比べると今ではたいていの食材を美味しくいただけますねぇ
昔は酸味が強かったり苦みがあるもの
そして野菜類・魚類はことごとく嫌いだったのですが…
味覚も年齢とともに大きく変わるようです。

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GS」のカメラ修理を行っています。
1970年発売のカメラです。
基本的に初代エレクトロ35の改良版で
このモデルからレンズに新コーティングが施され
ヤシノンDXレンズからカラーヤシノンDXレンズとなっています。
レンズの構成やスペックは変更なく
45mmF1.7の大口径レンズです。
いつも書きますが「ろうそく1本の光でも写る」カメラを目指して
初代から作られていてそのための大口径レンズであり
スローシャッターに強い電子制御シャッター「コパルエレク」を搭載します。
そして露出設定は絞り優先オート専用機です。
エレクトロらしくておもしろいのが
ファインダーやボディ丈夫に表示される黄色と赤色の矢印で
同じ色の矢印が絞りリングにも刻まれていて
例えば黄色矢印が点灯する場合は「スローシャッター警告」なので
黄色矢印の方向に絞りリングを回して(絞りを開ける方向)
ランプが点かないように調整します。
赤色点灯の時は逆ですね。
絞りを開くとか絞るといわれてもピンとこない初心者の方にも
わかりやすく撮影していただけるような工夫がされています。

お預かりしている「エレクトロ」は電池室に大きな腐食もなく
電源も安定して入るようです。
オートも細かい精度はともかくとりあえずは動作しています。
ただ、シャッター羽根に粘りがあるようで
よく見ると明らかに羽根の動きが緩慢です。
速いシャッタースピードで切れているときは
パッと見にわかりにくいですが
スローで切れる場面だとその動きの緩慢さは明らかです。
初代からの流れを汲む前期のエレクトロは「B」がありますから
「B」で切ってみると明らかで
羽根の動きが遅いどころか
シャッターが開き切らないことも確認できました。
羽根の汚れもありますが羽根駆動部が動作不良なのだと思われます。

相変わらずのリード線の多さとややこしさですが
いつも書く通り意外と整備性は悪くありません。
いつものレリーズ機構部のゴムブッシュ溶解もあったので
そこも対処を行い、各接点の清掃、マグネットの整備を行います。
そしてシャッター駆動部も入念に清掃整備を行います。
さほど酷くはないのですが
レンズにそれなりにカビもついていますので
レンズやファインダーのせいも入念に行います。
やはりこの頃の前期エレクトロの
ギンギラシルバーは何ともいいですね。

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