今日は3月4日。。。
「ミシンの日」、「雑誌の日」、「サッシの日」。。。等々
語呂合わせに由来する記念日が並びますが
そんな中に「差し入れの日」というものもありました。
差し入れ。。。嬉しいものですよねぇ。。。
いや、最初に間違いのないように言っておくのですが
差し入れを催促しているわけじゃないですよ(汗)
ただ、ここで散々、食べ物の話や
お酒の話を書いているせいもあるのか
「お酒好きで甘いもの好き」というのが
伝わってしまっているようで
差し入れもお菓子や日本酒が多いような気がします。
とってもありがたいことです。
先日も岩手からご来店いただいたお客様から
スイートポテトのお菓子の差し入れがありましたが
これがまたとっても美味しかった。。。
行ったことのない土地のお土産とかをいただくと
その土地のイメージが膨らんで
尚のこと美味しくいただける気がします。
さてさて
本日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
オリンパスのカメラは
他メーカーに比べると軽量コンパクトで
独創的なモデルが多いのですが
「ペンFシリーズ」はその中でも特に独創的なカメラだと思います。
「世界初のハーフ判一眼レフカメラ」ということだけでも
すごいのですが、その作りがまた独特で
ミラー動作方向を90度倒して配置し
レンズを通った光は横方向に導かれ
シャッターダイヤル裏側あたりに配置されたプリズムを通り
シャッターボタン後ろ側付近にあるミラーで
反射されさらに拡大用のレンズや小さなプリズムに導かれ
ファインダー接眼部にやってきます。
その構造のため一眼レフでは当たり前でもある
ペンタ部の出っ張りはなく
横に長くレンズがオフセットされた独特のフォルムとなります。
シャッターシステムもロータリーシャッターと呼ばれる
パックマン(死語?)のような形状の
チタン製のシャッターが回転することによって動作します。
こんな構造のカメラは他では見ることができません。
ペンFのトラブルといえば
ミラーアップとプリズム腐食、スローガバナ関係が多いのですが
今回、お預かりしているペンFは
巻上に少々問題があるようです。
ペンFはその後登場した「ペンFT」や「ペンFV」と違って
2回巻上でチャージ、フィルム巻上を行います。
これが2回で完了せず、2回とほんの少し巻かないと
チャージが完了しない状態になってしまっています。
このトラブルもペンFでたまに見かける症状です。
原因はシャッターチャージ部の長年の汚れや
巻上連動部のギアの磨耗などが考えられます。
清掃の上、調整することで改善します。
加えてスローガバナに粘りがあるようです。
ペンFはパックマンのような切り欠きがある
ロータリーシャッターを回転させているのですが
最高速の1/500以外のSSでは
スローガバナを使い一瞬、動きを止めて
SSを制御しています。
そのため普通のカメラなら低速時のみ動作するスローガバナーが
ペンFの場合、最高速以外の全てのSSに関わります。
(ということはスローガバナって呼ぶのは間違いかも。。。)
ガバナ本体及びシャッターユニットも
入念に清掃して整備していきます。
写真は一通り整備が完了した状態のものです。
巻上はもちろん正常な状態になり
フィーリングも良好になりました。
もちろん精度も申し分のない状態です。
ペンFといえばボディの花文字が特徴で
非常にカッコ良いですが
純正レンズキャップの花文字も文句なしにカッコ良いですね。
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