日別アーカイブ: 2021年2月25日

キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「ヱビスの日」だそうですよ
もちろん「ヱビスビール」のことですね
1890(明治23)年2月25日に
「ヱビスビール」が初めて発売されたことを由来とする記念日です。
昨年、発売130年だったのですねぇ
少しだけお高いですが
個人的にもビールの中で一番好きな銘柄です。
いわゆるコーンスターチ等の添加物の入った
大部分のビールは確かに軽めで飲みやすいのですが
やはりビール本来の苦みとどっしりした重みは捨てがたく
そうなると身近に入手できるものは
ヱビスだけになっちゃうのですよねぇ
でも子供の頃、(まぁいろいろ緩い時代だから)
じいさんによく少しだけ飲ませてもらったビールはキリンだったけど
ヱビスと同じように
重量感のある苦みだったような気がするのですよねぇ
40年以上前の話だからもはや勘違いかもしれないのですが…
まぁ、でもやはりビールは麦芽100%で
作られているものが正統派ですよね。
最近ではモルツや一番搾りもそうですが
やっぱり一番ビールらしい重量感のあるのはヱビスだと思います。
(もちろん好みがあるので個人的見解です)
こんなこと書いていると、まだお昼前なのに焼肉や焼き鳥で
思い切りビールが飲みたくなってきました…(笑)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」の修理を行っています。
つい先日もAE-1の修理やってここにも書きましたね
最近、AE-1やAE-1Pの修理が少し増えてきたような気がします。
(実際に問い合わせも多い)
世界初マイクロコンピュータ搭載の電子制御カメラです。
フィルムカメラの場合、あくまで電子化されるのは制御部で
実際に動作するのは機械的なシャッターなのですが
最新のデジカメになるとシャッターそのものが電子化されていて
いわゆる「機械的に動く」シャッターが存在しないもののもあるのですね
まぁ、私はその編は詳しくないしあまり興味もないのですが…(苦笑)
何がいいたかったかというと制御する電気回路部分に
何か部品レベルのトラブルが出ると正直修理は非常に難しく
(電子基板丸ごと移植なんて大技ができるカメラもありますが)
機械的に動作する部分の修理であれば
比較的何とかなるものが多いということです
それでもさらに時代が進み
液晶が基板内に組み込まれるようになってくるころには
機械的な部分の修理もかなり制限され
交換用電子部品のストックがないと
手も足も出なくなってくるわけですが…

今回、お預かりのAE-1は
シャッターが切れたり切れなかったりしています。
よく動きを観察してみると
電源が不安定なようでonになったりならなかったりしているようです。
さらに根本的な電源のオンオフに関係なく
露出計は全く動かないようです。
当然、SS優先オートの制御は効かず常に絞り開放となってしまいます。
かなり長い間放置されている個体のようで
他にもいろいろと問題を抱えていそうです。

露出計は露出計本体内でコイルが断線しているらしく
単体で取り出して直接電気を流しても
全く反応しない状態です。
でもこれなら逆に露出計本体を中古良品ものと
交換すればよいので何とかなります。
困るのは露出計本体が良いのに
電子基板から信号が来ない場合です。
ただそれでも今回は問題があり
露出計本体は全く問題はないはずなのに
露出計表示が大きくオーバー側に狂ってしまっています。
+5段くらいです。さすがに撮影の上でも許容できるレベルではありません。
いろいろ基板周りや摺動抵抗やらで調整して
何とか正しい値に持っていくことができました。
今回はうまくいきましたがこういうトラブルは
なかなか対処が難しいです。

AE-1も電子制御とはいえ昨日のSR-T101と同様に
連動糸がまだ使われています。
こいつも何も考えずに上カバーを外すと
ほぼ間違いなく切れてしまいます。
ただ連動糸は1本だけなので比較的対処は楽です。
そういえば再組立て時になぜか絞り連動機構にトラブルが起こり
何度か組み立てなおす羽目になりました
(後で原因がわかり納得はしましたが)

ところで今回のAE-1は外装もずいぶん汚れていましたので
どの修理でもそうですができる限りの清掃を行っています。

↓ これが清掃前上カバー

↓ 同じく清掃後

画僧をクリックすると大きくできます。
コンデジでプログラムAEで簡単に撮った画像なので
1,2枚目で微妙に露出が異なるのはご容赦くださいませ

キズやサビ、凹みはどうにもならないですが
汚れはある程度は落とせます。
機能回復が最優先ではありますが
気持ちよくつかっていただくためには
なるべく外観もキレイに仕上げたいものです。

今回もいろいろありましたが
何とか気持ちよく使っていただけるレベルに仕上がりそうです。

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