日別アーカイブ: 2025年11月9日

キヤノンL3のカメラ修理

今日はわかりやすく「119番の日」ですね。
これから空気が乾燥する季節になり
火事が起きやすい時期になっていきます。
火の管理には本当に気をつけなくてはいけませんね。
ちなみに簡単に調べてみたところ
2023年のデータで火事の最も多い月は3月だったようです。
以降、1月、2月、12月と続きます。
やはり冬から春にかけてが多いのですね。
救急も含めてあまり119番に
お世話になることにないようにしたいものです。
ところで、火災報知の電話サービスが
1926(大正15)年に導入された際の番号は
「112番」だったそうです。
当時はダイヤル式の黒電話で一刻を争う緊急のために
ダイヤルを回す時間の短い番号として指定されたのですが
意外とかけ間違いが多かったそうです。
そこで、翌年の1927(昭和2)年にかけ間違い防止と
最後にダイヤルを回す時間が長い「9」を回すことで
落ち着いて話ができるためという理由で
現在の「119番」になったと言われています。
警察への緊急通報の「110番」も同様の理由とされているようです。
うちにはまだダイヤル式の電話が実働していますが
そんな理由があったのですね。

さてさて

本日は「キヤノンL3」のカメラ修理を行っています。
1957年発売のカメラです。
当時のキャノンお得意のフォーカルプレーンシャッタの
レンジファインダー機です。
必要最小限の機能だけでシンプルに仕上げたカメラです。
最高SSは1/500となります。
お家芸の変倍ファインダーはしっかり装備されています。
奇をてらったところのない端正な外観がなんとも魅力的です。
巻き戻しノブの横にありレバーを手前に引くと
フラットに格納されているノブがぴょこんと飛び出してきて
巻き戻しが可能になります。
ちょっとしたギミックですがこれも楽しいですね。

お預かりしている「L3」は
まず距離計二重像が大きくズレています。
縦ずれも少しありますが
水平方向へのズレが大きくこの距離計で合わせると
ピンぼけを多発しそうです。
加えてやはり各駆動部は動きの重い部分があり
高速シャッターの精度は出ていません。
巻上機構も含めて幕軸等の清掃整備が必要な状況です。

お馴染みのもなか構造で整備性は非常に良好です。
この状態でまずは各駆動部の動きを確認してから
本格的な分解整備へと取り掛かります。
巻上を確認しながらゆっくり動かしから
シャッターを切ると各部が非常に精度高く
動いているのがよくわかります。
この時代のキヤノンのレンジファインダー機らしく
非常にしっかりと作りこまれたカメラです。

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