キヤノンデミのカメラ修理

今日は「カメラ発明記念日」なのですよ。
1839年のこの日、写真機が発明されたということらしいです。
(諸説あり、公式に記録が残っているのは同年8月19日)
いわゆる「ダゲレオタイプ」と呼ばれる写真機で
当初は露出に何時間もかかったらしいです。
発明から170年以上が経過していますが
それから考えると現在のカメラはとんでもなく進化していますよね。

さてさて

本日は「キヤノンデミ」のカメラ修理を行っています。
このブログにも何度か登場していますが
キヤノンのハーフ判カメラです。
ハーフ判にしてはめずらしく巻上レバーを搭載し
その巻上フィールもなかなかの好感触です。
ファインダー対物レンズをレンズの真上に配置するために
ファインダー内にはコストのかかるプリズムも装備します。
ペンの人気に隠されているような印象ですが
もっと評価されていいカメラだと個人的には思います。

もっとも心配されるのはやはりセレンが生きているかどうかなのですが
今回、お預かりしたデミのセレンは元気に発電しているようです。
ただし、露出計の針は動作しているのですが
それに合わせるシャッターの指針が全く動きません。
おそらくシャッターユニット横の連動レバーが
カムから外れているのではないかと思われます。

他、全体的にカビ・汚れがレンズ・ファインダーも含めて
非常に多く発生しており、細かい部分を含めた
全体の清掃・注油が必要です。

構造自体はシンプルなレンズシャッター機ですが
なかなかしっかり造りこまれています。
余談ですが、初代デミのフィルムカウンターは
2回に一度、2枚分一気にカウントします。
つまり2回巻き上げるうち一度はカウンターが動かないのですね。
知らないで使っていると「動いてない?」と勘違いしてしまいます(笑)
これから本格的に各部点検整備一式に取り掛かります。