キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「世界水の日(地球と水を考える日)」だそうですよ。
日本は四方を海に囲まれ雨も多く
他の国や地域より水をより身近に感じられる環境じゃないかと思います。
沢のせせらぎや水の流れる音を聴くとやはり癒されますものね。
山奥の小さな湧き水と飲みにいきたいですねぇ(笑)

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
当時、一眼レフの開発に完全に出遅れてしまい
長い間、「本格的プロ志向カメラが不在」という状況に
陥ってきたキヤノンが
5年の開発期間を経て1971年に社運をかけて発売した
キヤノン最初のプロ向け一眼レフです。
カメラ本体もですが膨大なシステムアクセサリーや
交換レンズ群を用意し、様々な撮影に対応できるカメラでもあります。
個人的にはとにかくワイド&ローに構えた
ペンタ部のデザインが他のどのカメラとも違い
文句なしにカッコ良いと思っています。
もちろんカメラとしての基本的部分はとてもしっかりと造りこまれています。

今回、お預かりしたF-1は
ご依頼者様のご実家で長い間眠っていたカメラとのことです。
シャッターは何とか切れますが8割以上の確率でミラーアップしてしまいます。
原因は後幕がきちんと走りきっていないため
ミラーをダウンする機構が働かないためだと思われます。
シャッター周り、ミラー駆動部周りは全体的に動きが悪く
高速シャッターも全く開かないようです。

外装もそうですが色んな部分に
汚れやカビが発生し、動きを妨げているようです。
このままの状態で無理に使うと壊れる可能性が高いです。
もちろん、元々非常に堅牢に造られているF-1ですから
この時点でしっかりリフレッシュしてやれば
現在でも快適に使えるようになります。

これから本格的に分解を進めシャッター周りから整備していきます。

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