キヤノンFTbのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「穀雨」ですね。
田畑の準備が整い、それに合わせて春の雨の降るころ。。。とのことですが
今日も都内は雨の降りそうにない気持ちの良い晴れですね。
期間としての「穀雨」の終わり頃に八十八夜があり
それを過ぎるとすぐ「立夏」です。
春はあっという間に初夏に変わりそうですね。。。

さてさて

今日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
最近、FTbの修理依頼が多いような気がします。
確かにベストセラー機ですし、シンプルで丈夫で
使いやすいカメラですよね。
自宅にFTbが眠っている。。。なんてお宅は
たくさんあるのではないかと思います。

今回、お預かりしたFTbもご自宅で眠っていたものということです。
使えるかどうか。。。とのお話でしたが
モルト全滅、各所にカビ・汚れ、スロー固着
高速シャッタームラ、プリズムはうっすらと腐食
露出計は全く動かず、BCも不動。
付属の50mmF1.8はカビ・汚れが酷く、ピントリングもかなり重め。。。
つまりは全体的にキチンとメンテナンスを行えば復活しますが
このままではとても使えない。。。といった感じです。

ちなみにキヤノンFシリーズは年代的にも
プリズム腐食の多いカメラではあります。
パターンとしてはファインダー視野の左右1/3くらいの位置に
縦方向に流れるような腐食が見られるのがほとんどです。
プリズム腐食とひとことで言っても
カメラのモデルごとに出てくる腐食のパターンが
はっきり分かれるのは面白いですよね。

視野の下部にモヤモヤでるもの(OM-1、ニコンF等)
中央真ん中に縦線(ニコンF等)
視野中央下寄りに横一線(ペンタSP系)
視野下1/3が真っ黒になる(ミノルタXE、X-7)

ざっと思い浮かべただけでも色々なパターンがありますね。

話が逸れました。。。FTbのほうはボディ・レンズともに
一通りの整備が終わって少し馴染むまで様子を見ているところです。
新しい油が馴染んだところで最終的な微調整を行い
接触不良等を起こしていた電気接点が
安定して通電するかどうかを確認してから完成となります。

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